出てきたので、自宅でご飯を炊く用に活用しようと思います。
■羽釜2種の仕様比較
アルミ 鋳物
外径(cm) 12.4 11.8
内径(cm) 11.8 10.7
肉厚(mm) 3 5
満水量(ml) 750 550
重量 1.2Kg 347g
木製の蓋 116g 138g
■アルミと鋳物の羽釜比較
【羽釜の特徴】
・羽釜の特徴は、側面上部にツバがあり、本体の大部分が肉厚の平べったい半球状に形成されていること。
・羽釜をかまどに取付けると、羽釜の球状の本体が炉内に位置し、熱を底面だけでなく側面からも受け、
熱対流により羽釜の熱が均等に効率よく伝わるようになり短時間でご飯を炊くことが可能。
・羽釜は「炊く」「煮る」に特化した最高の調理器具で、羽釜全体から熱を受け、ご飯はおいしく炊ける。
・さらに羽釜内に十分な空間を確保すれば、湯気を吸った木蓋が重くなり適度な圧力の中でご飯を炊ける。
・以上が、一般的に羽釜で炊いたご飯はおいしいと言われる訳。
【アルミ羽釜と鋳鉄羽釜の特徴】
・アルミ羽釜の特徴は、軽くて錆びにくいため取扱いやすく、熱伝導性が高いため
釜内の温度を調整したり短時間でご飯を炊き上げることが可能。
・アルミなので業務用などでの過酷な使い方でなく、通常の使用では何年も使用できる十分な耐久性がある。
・鋳鉄羽釜の特徴は、肉厚で頑丈なため強い火力で調理したり、過酷な使い方をする場合に適している。
・釜からの鉄分が溶出するので、鉄分を含んだまろやかな水でご飯が炊ける。
・加熱時には遠赤外線が発生して釜内全体を熱し、蒸らし時には熱容量が大きいため高温で蒸らすことできる。
・強い火力で短時間でご飯を炊き上げる調理器具としては最適。
・但し鋳鉄製なので毎回のメインテナンスが必要となる。
★どちらにも一長一短はあるが、初めて使う人にはアルミ羽釜が推奨。
★鋳鉄羽釜は外側に「湯の注入」や「砂型成形」の亀裂模様が生じるので、
ごくまれに不良品でないかという不安が生じることもあるが、伝統技法の「回し型」による手作り品の証らしい。
(中国製はそうでないかもしれない)
■羽釜でのご飯の炊き方
①予めお米に吸水させてあるなら、強い火力で炊き上げたほうがよさそう。
②昔の「はじめチョロチョロ、中パッパ」は朝一番でかまどでご飯を炊くため、
薪で火を起こすことから始めるため、当然最初は火力が弱ったから。
火力の調整ができるのなら最初から中火または強火(熱源により)で沸騰させ、
吹きこぼれない程度に少しづつ火力を落として15分程度で火を消すというのが目安。
(炊き方は鍋の種類、炊飯量等によっても異なる)
③火を止めてから10分から15分程度そのままの状態にしておくことで、
高温の釜とお米の温度がゆっくり下がりお米がふっくらと炊きあがる。
・具体的には釜と接しているご飯は高温で水分が蒸発してしまって硬くなっているので、
釜内の水分を吸収させることができる。
④次に蓋を開けお米をほぐすようにかき混ぜることで過剰な水分を蒸発させることができる。
・水分の蒸発が不十分なまま長時間放置すると釜の温度がご飯より下がり、釜とごはんの間がべとべとする。
・昔は釜からおひつに入れ替えることで上手に過剰な水分を吸い取ることができた。
・おひつは長時間のご飯の保管には向かないが、おいしいご飯をつくる調理道具と考えても良い。
■アルミ羽釜の取扱い説明
1.初めて使用する前に
①初めに利用する前に内側を中性洗剤で洗いよく洗い、米のとぎ汁を入れて10分から15分煮沸かす。
②表面に保護層を形成してから利用を開始する。
2.メインテナンス・注意事項
①通常の手入れは、スポンジに中性洗剤をつけて洗う。
スチールたわし、アルカリ性洗剤、クレンザーを使用すると、表面が傷つき腐食の原因となる。
②鍋の内側が黒くなったり、白いぽつぽつが出来たりすることがあるが、そのまま使用しても差支えない。
黒くなるのは、アルミと水が反応を起こし、水酸化アルミを作って表面に付着することが原因。
この水酸化アルミが水のミネラル分に作用し、黒ずんで見える。
白いぽつぽつが出来ることもあるが、これも水酸化アルミによる腐食。
水酸化アルミは胃薬などにも使用されているもので、人体への影響はない。
殻からカルシウムが溶け出す卵をゆでたり、コンニャクや中華麺をゆでたりすると、黒変化を起こしやすい。
③黒や白の付着物を落としたい場合は、水の中にりんごの皮、輪切りにしたレモンやクエン酸を入れて煮沸したり、
米のとぎ汁で10分から15分間煮沸したりすることで、付着物が取れる。
また、それにより表面に薄い膜ができて、黒変化が起きにくくなる。
④これらの方法で完全に取れない場合は、ナイロンたわしやクレンザーで落とすことができるが、
傷がつくと腐食を起こしやすくなるので注意。
⑤腐食が進行しすると最後には穴が開くので、調理後はきれいに洗って、十分に水を切り、乾かすことが必要。
■鋳鉄羽釜の取扱い説明
1.初めて使用する前に
①お釜を簡単に水洗いした後、八分目程度水を入れ沸騰させ、満水量2%(重量)の茶殻をいれ、20分沸騰させる。
②お湯、茶殻を捨て、余熱で乾燥させた後軽く水洗い(茶渋がタンニン鉄となり、金気止め、錆止めの役割)。
2.メインテナンス・注意事項
①お釜を洗う際たわし・クレンザー等できつく洗うと、タンニン鉄が取れてしまうので注意。
②長期間保管する場合は、水気をとり、油を塗る。
③錆が生じた際はクレンザー等で取り除き、油を塗って乾かす。
④頻繁に錆が生じる場合はお茶殻を入れて煮立てて、タンニン鉄を付着させる作業をする。
⑤誤って空焚きをして高温になった場合、あわてて水をかけると急激な温度変化で釜が割れることがあるので注意。
【参考】
Amazonでの羽釜の参考価格
・Amazon|砺波商店(Tonamishouten) ご飯羽釜 1合用 木蓋付き 日本製 アルミ製 2900円
・Amazon|池永鉄工 一人用羽釜 鋳鉄製 一合炊 5033円
昔購入したアルミ羽釜が出てきたので、カーネルコーン+バターで炊き込みご飯を作り、ランチしました。適度におこげもできてとてもおいしかったです。 pic.twitter.com/SZgjToWE6O
— KOfy (@toyokozy) January 21, 2025
木製の蓋が意外といい仕事しますね。
特に、重しを加えなくてもある程度しっかり蓋して、少し蒸気が漏れるのはいい感じなんではないでしょうか?
前日のアルミ羽釜に続き、鋳鉄羽釜で0.7合の炊飯をしました。(米100g、水135ml)
— KOfy (@toyokozy) January 22, 2025
沸騰してから弱火で15分、蒸らし10分。見事にカニ穴もでき、ほんのりおこげもできました。
豚トロと肉団子をおかずにランチしました。 pic.twitter.com/nsLKuT7dYY
鋳鉄羽釜は、内部がホーロー仕上げになっており、こびりつきは弱かったです。