旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

駅弁コレクション24 「かにめし」(長万部駅)

2021-11-22 13:36:02 | 駅弁コレクション
【かにめし】(長万部駅)
                           2021.11.22投稿

1978年(昭和53年)2月5日 長万部駅で購入 価格500円
                [製造元](有)長万部駅構内立売商会

 1960年代後半(昭和40年代前半)から変わらない青を基調とした掛紙です。
 元々、噴火湾の毛がにを使用していたため、毛がにがデザインされています。
 『卒業旅行』4日目の夕食用に、長万部駅の立売から購入したものです。
 当時の写真はありませんが、1987年(昭和62年)発行の『全国駅弁100選』(世界文化社)に「駅弁ベスト10」として旅行作家の壇上完爾さんが紹介しています。
 「まず、ほぐした毛がにの身と千切り(本文では「線切り」)にしたたけのこを酒や塩などでほどよく味つけし、炊きたてのご飯にそれをのせます。さらに、酢をきかせたかにの白身や甘く煮たしいたけ、錦糸玉子、小梅、グリーンピースをその上にあしらう。それらは、彩りの美しさはもちろん、少し甘みのあるベースを引きしめており、全体にバランスのとれた味となっています。また、滋味豊かな毛がにの引き立て役として、漬けものも忘れられません。桜漬け、奈良漬けなどのほかに、自家製の佃煮「長万部物語」が入っています。わかめやひじきなどを材料にした、磯の香りが魅力です。」


2009年(平成21年)9月22日 長万部駅で購入 価格1,000円
                 [製造元](有)かにめし本舗かなや


 掛紙から毛がにが消えています。
 現在はズワイガニが主に使われているため、2005年(平成17年)頃から毛がにの絵がない掛紙に代わりました。
 また、過去の掛紙には「かにめし」を商標登録していたため商標登録表示がのっていますが、この頃には商標を解放し地元の他業者も使用できるようにしたことから、長万部にいくつもの「かにめし」が誕生していました。
 そこでこちらの「かにめし」には「かなや」の文字が加わっています。
 『洞爺湖普通列車の旅』の最終日に購入しました。


2016年(平成28年)7月26日
 特急スーパー北斗10号車内販売で購入 価格1,080円
                 [製造元](有)かにめし本舗かなや


 北海道新幹線開業を記念して、2016年(平成28年)3月1日から8月下旬まで、「スーパー北斗」「北斗」の車内販売限定で、北海道新幹線H5系が描かれた掛紙で包装して販売していました。
 『日高本線・石勝線・富良野線の旅』最終日に購入しました。


 説明するまでもなく「長万部名物 かにめし」は、北海道を代表する駅弁の一つで、日本で最も長い歴史をもつ「かにめし」です。
 現在製造・販売している「かにめし本舗かなや」の前身、「長万部駅構内立売商会」が1949年(昭和24年)から販売を開始したものです。
 時代は変わり、駅の立売の姿もなくなり、さらにはJR北海道の車内販売廃止に伴って、2019年(平成31年)2月28日をもって特急列車への積み込みも終了しました。
 現在、直営店とネット通販でだけで常時購入することが出来る「駅弁」です。
 白飯に、カニのほぐし身と竹の子と一緒に炒った具がしきつめられ、その上に「かに足」をイメージした甘辛く味付けしたしいたけと、錦糸玉子・梅・グリンピースを飾り付けています。
 付け合わせに、わかめを主にひじきと小女子を入れ、ピリッと甘辛い付け合わせの佃煮。それにみかんと漬物です。漬物の基本は桜漬けと奈良漬け。
 このスタイルは今も変わり有りません。
 「かにめし 冷凍版」(全国配送)は918円(税込)だそうです。




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