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こーじ苑
58年版・忠臣蔵で映画版の限界を実感
今日コチラでは朝から雪が降り積もり忠臣蔵の吉良邸討ち入
りを彷彿していたが、19日にBS12でOAされた58年版忠臣蔵を
見て166分という長時間作品で忠臣蔵全容を描くには時間が足
りないかと思ってしまった。
というのも先週BS朝日で04年の松平健版テレビスペシャルが
OAされていたし以前は71年の三船敏郎版の大忠臣蔵も見ていた
者としては、TV版で50回にわたって描かれた作品を見慣れてお
り3時間近くでは描かれるのに尺が足りず物足りなさを実感する。
もっとも58年といえば昭和33年で東宝特撮でいえば大怪獣バラ
ンが公開され、前後には地球防衛軍や宇宙大戦争といった作品が
制作されていた時代なので映画全盛時の時代ならではの雰囲気は
分かる。
大石内蔵助=長谷川一夫、岡野金右衛門=鶴田浩二、浅野内匠
頭=市川雷蔵、大石主税=川口浩、赤垣源蔵=勝慎太郎に船越英
二や小沢栄太郎に高松英朗そして東宝から志村喬や田崎潤までが
出演している正しく大映のオールスター映画という感じが滲み出
ている。
映画全盛期は12月になると忠臣蔵がよく作られていたようだが、
この大映版忠臣蔵が最も評判がいいと聞くわけで見ていて‘なるほ
ど’と実感するし、忠臣蔵を制作するには江戸城松の廊下や吉良邸
など大がかりなセットに大勢の俳優が必要になるため当時は映画
でなければ作れなかったというのが分かる。
同じ時期のハリウッドでは59年制作のベン・ハーが212分、60
年のアラモが190分という超大作が制作されており正しく映画全
盛期だったのだろう。
ただTVが60年代後半になると勢いを付けて忠臣蔵をドラマ形式
で1年にわたって制作すると、TV版の方が登場人物の掘り下げも
詳細にできるので映画版の限界が見えた気がした。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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62年の『忠臣蔵 花の巻・雪の巻』がCSで放送されたので、録画して観てみるつもりです(昔観たことはあります)。202分というので、映画としては、ほぼ限界の長さですね。キャストも、原節子の最後の作品なくらいで、豪華にもほどがありますが、こういう映画が作られる時代では、もはやありませんね。先日の記事でもコメントしましたように、映画会社が俳優を雇用していた時代ならではです。
https://blog.goo.ne.jp/ue-kj/e/095e0027ad26f7636570987af10da577
松方弘樹が、忠臣蔵は、若い時期から老年期まで、あらゆる世代に大きな役があるといっていて、確かにそうだなと思った記憶があります。
62年は東宝が創立30周年ですから記念映画として妖星ゴラスやキングコング対ゴジラなどを制作するなど、力が入ってましたから忠臣蔵は記念映画の締めという形だったのでしょうね。