脱ウルトラを目指したミラーマンだが

 今から50年前の今日72年6月11日にOAされたミラーマン27話・
総攻撃SGMから本格的にミラーマンの防衛チーム・SGMが、3機
分離合体の大型戦闘機ジャンボフェニックスを使って反撃を開始
する。

 それまでのミラーマンではSGMは分析組織で、インベーダーの
破壊工作を見破って超高感度レーダーなどを使って防衛隊に出動
要請をする地球防衛の頭脳ではあるが武装はほぼない組織だった。

 しかしこのEPから3機分離合体の大型戦闘機ジャンボフェニック
スに搭乗して自分達も迎撃に参加するという設定になり、実質的に
ミラーマンのみに頼っていた地球防衛に加わる事になるのだが反面
失ったものもある。

 もともとミラーマンはウルトラから対象年齢を上げたリアルな設
定にしていたのでSGMはあくまで分析チームであり、直接インベー
ダーと戦うのはミラーマン以外は航空防衛隊のような通常兵器しか
ない世界だった。

 つまりシン・ウルトラマンに登場する禍特対のような組織だった
わけでウルトラなどとの差別化を考えると好意的に捉えるべき発想
だったのが、おりしも第2期ヒーローブームが始まった時期だから
こういった設定は地味過ぎる事になる。

 おりしも裏番組のシルバー仮面が巨大化してシルバー仮面ジャイ
アントとなり、この影響から視聴率が下がった事もあって何らかの
テコ入れでミラーマンのエネルギー時限爆弾埋め込みによる時間制
限とSGMの武装化につながったのだろう。

 しかも当初の敵・アイアンなどは人間体のインベーダーが正体を
現した存在だったのが、この頃からインベーダーが差し向けた怪獣
ばかりという事になってウルトラの世界と変わらないような設定に
なってしまった。

 脱ウルトラを目指して作ったミラーマンが、最終的にウルトラ的
な設定になるという結果になったわけだ。

 もっとも当時の世相や、オモチャなどを売る経営的な事を考慮す
れば止むを得ないのだろうが。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 男子100mはサ... 京口紘人8回TK... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。