月曜日にBS-1でOAされた甦れ日本水泳、どん底からの復活は
64東京五輪でメダル1個に終わった日本競泳陣が低迷期を経て
復活するまでを追ったドキュメントで見応えのある内容だった。
前半はメダル量産を期待された東京五輪で男子800mリレーの
銅メダルのみに終わった反省を踏まえて若年層からの強化を図った
おかげで鈴木大地や岩崎恭子の金メダル獲得につながる話に続き、
後半はメダル量産を期待されながらメダルなしに終わった96アト
ランタ五輪から立て直すためにナショナルチーム制を敷いて結果を
出したというもの。
たしかに戦前の日本は水泳王国だったし戦後も古橋廣之進や橋爪
四郎らを筆頭に潜水泳法の古川勝や、金こそ取れなかったものの山中
毅や田中聡子らが活躍していた。
ところが東京の800mリレーの銅メダルや72ミュンヘンの田口信教
と青木まゆみの金を除くとメダルはおろか決勝にすら残れない種目が
多く、特に76モントリオールや84ロスなどは悲惨な成績だったのも
記憶に新しい。
その後88ソウルで鈴木大地が92バルセロナで岩崎恭子が金を取った
ものの複数メダルを取れるという雰囲気は無く、決勝進出し入賞者が
出れば嬉しいというレベルだった。
だからこそ96アトランタでメダル0に終わっても決して驚かなかっ
たし、いつものパターンだと思っていた。
ところが00シドニーで銀2、銅2を取った後に北島康介が台頭して
アテネで金を2つ取ると勢いに乗り金3、銀1、銅4と合計8個のメダ
ルを獲得するまでに躍進するのだから一時期まことしやかに言われた
‘対格差があるので日本人は平泳ぎ以外は通用しない’というのが暴論
だった事が証明された。
結局は一握りのメンバーを少数精鋭で強化するだけではなく若年層
からしっかり強化し、代表では所属クラブの垣根を取って臨むという
当たり前の事をやっていくというのがいかに大事かというのが分かる。