キリヤマ隊長が理想の上司に思える‘明日を捜せ’

 今から50年前の昨日OAされたウルトラセブンの23話・明日を捜
せは宇宙ゲリラ・シャドー星人が登場するEPで、例によって星人が
操る怪獣・ガブラが登場するものの戦い自体は地味なものだった。

 その代わりに星人の侵略を予言する占い師を隊長1人だけ信じて…
というようにキリヤマ隊長が主役の物語で、キリヤマとマナベ参謀
との絆など あっさりした戦闘場面を補って余りある人間ドラマが
魅力的な作品だ。

 ちなみに怪獣・ガブラはセブンからあっさりアイスラッガーで首
を切られ、それでも首だけで襲撃して肩に噛みついて猛毒を注入し
ようとするが操っている宇宙船を破壊されると敢え無く溶解してし
まう。

 一方の星人も姿を消したり変身して暗躍し防衛軍の地下秘密工場
・03倉庫を破壊したのだが自身の戦闘能力は決して高くなく、ウル
トラ警備隊に基地を襲撃されてウルトラガンで倒されるレベル。

 宇宙ゲリラという異名を持つようにゲリラ戦が得意だからこそ、
計画を予知してしまう占い師・ヤスイが脅威になっていたので襲撃
するわけだ。

 ただしウルトラ警備隊でも当初 宇宙パトロールに出かけていた
ダンを除くと隊長以外はヤスイの予言には懐疑的で、予言に沿った
警戒態勢を取るものの空振り続きで隊長と隊員達の間で少し軋轢が
できるなど後の帰ってきたウルトラマンで扱われた意見の違いによ
る対立が起きる。

 当然ながら上司であるマナベ参謀からも隊長は叱責されるのだが
ヤスイを返した後に自ら休暇願いを出してヤスイを守ろうとする
姿に、立場上は否定しながらも人情的に拳銃を貸し与えるなど2人
の信頼関係が窺える。

 最終的に拉致されたヤスイの予言が当たり隊長もケガをするのだ
が謝る部下に対し‘窮鳥懐に入らば猟師も殺さず’という諺を使い
自らの判断の甘さを悔やむ姿は、正しく理想の上司で宇宙人である
ダンも感銘を受けた表情を見せるしヤスイを奪回するための隊員達
の士気も上がるシーンは何度見ても素晴らしい。

 最終的にアマギが開発した放射線透視装置で基地を発見し…とい
う形で、後は‘お約束’のシーンに向かうのだが正直言って個人的
にはメディカルルームでの隊長の言葉がこのEPのクライマックスと
大人になった今は思ってしまうぐらいだった。

 それにしてもキリヤマ隊長の設定年齢は38歳で‘大人になったら
こういう上司になりたい’と思うものの実際に部下がこのEPのよう
な態度を取ると嫌味の1つも言いたくなるわけで理想通りにはいか
ないと痛感するものだ。

 

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