今日1月15日は昔なら成人の日で休日になるのだが、かつては
この日にラグビーの社会人王者と大学王者が対戦するNHK杯が
開催されていた。
日本ラグビー界のスーパースター松尾雄治と平尾誠二が最後に対戦
した85年の新日鉄釜石と同志社大の試合など語り継がれる名勝負は
多く、30年前は昨年亡くなった上田昭夫監督率いる慶應がトヨタに
勝って学生王者が10年ぶりに社会人王者を破ったと話題になった。
ただし逆に言えば昭和の時代は1月15日を終えると年末年始の
主なスポーツイベントは大相撲初場所を除いて終了し、スポーツ好
きは2月1日のプロ野球のキャンプインまで寂しい日々を送るのが
常だったのだ。
ところが現在はラグビーシーズンが長くなった事から(今年度から
国内では1月一杯までではあるが)少なくとも1月15日で終わりと
いう事はないし、他の競技もテニスの全豪OPも錦織圭ら日本人選手
の活躍もあって注目度はあるので昭和の時代のような1月下旬にプロ
野球を渇望する雰囲気ではない。
またサッカーもJリーグはオフではあるもののヨーロッパはシー
ズン真っ盛りで日本人選手もプレーしている事から注目度はあるし
昨年はアジア杯、今年は五輪のアジア最終予選が行なわれるなど
ネタ切れという感は全くないのが実情だ。
これもBSやCSといった衛星放送が普及したおかげだろうし、
海外で活躍する日本人選手が増えたという事もある。
それを考えれば野球の存在がスポーツファンの間で以前のような
オンリーワンではなく均等化してきたともいえるだろうし、海外並
みに旬の競技を楽しむというスポーツカレンダーが整備され始めた
という事になるのかもしれない。