代表監督は頻繁に替えるべきでない

 9月にホームでサッカー日本代表に1-4で敗れたドイツはハン
ジ・フリック監督が解任されたのだが、これ代表監督を2期8年
替えないドイツからすれば異例の事らしい。

 今から30年前にプロ化した日本では代表監督について当時は負
けると首が飛ぶという話がまことしやかに流れており実際、同じ
アジアの中東勢は親善試合で負けても監督解任という話をよく聞
いていたので‘監督の座はかなき事砂上の楼閣の如し’と以前言わ
れていたのを思い出す。

 また辛口評論家で有名なセルジオ越後氏は日本が親善試合で負
け続けると‘、ブラジルでは親善試合でも負けが続くと監督解任の
話が出るのに日本は甘過ぎる’的な事を語っていた。

 そういったセルジオ越後氏ら影響力の大きな評論家達のコメン
トが週刊誌などで世界のサッカー界の常識として取り上げられ、
それを根拠にドーハで行われた94アメリカW杯アジア最終予選で
‘北朝鮮に逆転負けした直後にイラクの監督が解任されるぐらいW
杯予選は厳しいのに、2戦目でイランに敗れたハンス・オフト監
督が解任されない日本は甘い’と書いた週刊誌があった。

 ところが考えてみるとイラクは親善試合ですら敗れると監督を
解任するので有名な中東の国で、本来なら監督を解任したら誰を
就任させると自体が好転するのかという事まで週刊誌はおろか評
論家達も書かないのが現状。

 ただ後任にしっかりとした人材を据えるからというのなら理に
適っているが負けが込んだから解任というのは悪手ではないだろ
うかと思うし、感情が判断基準のラテン系ならまだしも何事も計
画的に物事を進めて行く日本にするとドイツのような代表監督を
むやみに替えない方がいいのでは。

 実際に2期目を迎えた森保一監督率いる日本代表が6月のエルサ
ルバドル戦から5試合連続の4得点以上挙げ、チュニジア戦まで6
連勝しているのを見ると改めてそう思うのだ。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (Bill McCreary)
2023-10-28 23:35:34
昔の話をしますと、84年のロサンゼルス五輪のサッカー予選で日本は惨敗しましたが、当時の森監督が日本の希望の星、エースだったので、続投、85年のメキシコワールドカップ予選では韓国には敗れたものの最終予選まで進んだわけで、森氏は別格だったのでしょうが、予選に負けたらポイというのもあまりいい選択ではないのかもしれませんね。ラグビーのジョゼフ監督のように2つの大会で指導を仰ぐくらいの方がいいかも。ドイツの場合シェーン監督、ベッケンバウアー監督、レーヴ監督など長期で指導しているときにワールドカップで優勝しているわけであり、そういうことも考慮すべきでしょう。オランダ代表なども、ワールドカップや欧州選手権で優勝できなかったら退任というより、4年~8年くらいの長期スパンで代表を指導してもらったほうが代表強化にはプラスかもですね。

だいたい監督といったって、選手、スカウト体制、コーチングスタッフ、フロントの現場へのバックアップ体制あってのものですからね。最近は、NPBの場合「休養」とまで言われた実質途中解任はあまりないと思いますが、サッカーはクラブレベルでは年がら年中解任ですので、それもどうかと個人的には思います。
 
 
 
クラブレベルでは (こーじ)
2023-10-31 17:37:53
>Bill McCreary様

 クラブレベルでは監督交代はショック療法のようなところがありますが、代表監督の途中交代というのは選んだ方も無能だという事になりますので今考えるとファルカンを選んだ協会は能力がなかったという事でしょうね。
 
 もっとも1次予選敗退したのに続投するという横山謙三のような例も異常ですが、見極めは大事な事ですね。
 
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