【BOX】山中、日本人初世界10傑!米「リングマガジン」選定
5月21日付けのスポーツ紙にWBCバンタム級王者の山中慎介が
アメリカの専門誌・リングマガジンの全階級通じてのランキングで
10位に入ったと報じられていた。
1位がフロイド・メイウェザーで2位はローマン・ゴンサレス、
3位にウラジミール・クリチコで4位がゲンナジー・ゴロフキンら
そうそうたる顔ぶれの中で、日本国内のみで戦っての10位だから
凄い事だ。
山中慎介は11年に決定戦でクリスチャン・エスキベルにKO勝ち
してWBCバンタム級タイトルを獲得するとビッグ・ダルチニアン
相手の初防衛戦とスリヤン・ソーンビチャイ相手の7度目の防衛戦
以外は全てKO勝ちしており、8度にわたる防衛戦の中で4人の元
世界王者に完勝しているのだから立派なものでリングマガジンの記
者たちもしっかり見ているという事だろう。
逆に言えば山中がアメリカあたりで防衛戦をすればランキングは
更に上がるだろうしリングマガジンは全階級通じて10位だけでなく、
バンタム級でも1位という評価だからアメリカ進出への追い風にな
るのは間違いない。
21世紀に入り4つの団体に17階級で少なくとも51人の世界王者が
いる時代になると、具志堅用高の13連続防衛という数字を越えても
世界的にインパクトは小さい。
それよりも同じ階級の強豪達を倒しまくる方がラスベガスなどへ
進出するための試金石になるわけで、そのためには多少のリスクを
負っても海外での試合に臨むべきだろうし ここまで評価が上がれば
国内のみでの防衛戦で勝っても選手のレベルを下げるだけ。
具志堅が14度目の防衛戦で敗れたのは当時のJフライ級の防衛
新記録の12度目の防衛に成功してからモチベーションを失った事が
最大の原因といわれているように、ボクサーにとって戦うモチベー
ションを保つのは容易ではないし一旦気持ちが切れると別人のように
弱くなる。
それを考えると山中が日本で防衛戦を行うのは4月のサンティ
リャン戦が最後で全く構わないし、ラスベガスのリングこそが相応
しい。
ちなみにリングマガジンのSフェザー級ランキングは1位が内山
高志で2位は三浦隆司と日本人王者が占めるので彼らにも国内での
防衛戦ではなく、海外でのビッグマッチを望みたいものである。