39話はヒーローが敗北する回?

 今から50年前の今日OAされたウルトラセブン39話・セブン
暗殺計画・前編で、ウルトラセブンはガッツ星人の策略に嵌って
活動停止に追い込まれて拘束されガッツ星人は夜明けと共に処刑
する事を宣言し限りない絶望感の中で次回へ続くという当時の視
聴者にとって衝撃的な終わり方だった。

‘いかなる戦いにも負けた事が無い’と豪語するガッツ星人は地球
侵略には人類の心の拠り所であるセブンを公開処刑する事で、戦意
喪失させるべく豪力怪獣・アロンを使ってセブンの能力を徹底的に
分析してセブンとの対決に臨み幻影攻撃でセブンのエネルギーを消
耗させて活動停止に追い込むのだった。

 このEPまでのセブンは34体の侵略宇宙人や怪獣にロボットと
戦っておりキングジョーやシャドウマンに苦戦はしたものの負けて
ないので、ここまでの完全敗北は初めての事で当時の視聴者にはウ
ルトラマンの最終回でウルトラマンがゼットンに倒されたのに続く
衝撃だったに違いない。

 奇しくもセブンがガッツ星人に敗れたのはウルトラマンがゼット
ンに敗れたのと同様39話というのは単なる偶然なのだろうか。

 ウルトラマンは当初1年間の予定でスタートしたものの製作が追
い付かず39話で打ち切りという形になった一方で、セブンは10話
延長という形になったため最終クールはウルトラマン終了後に京都
で時代劇を撮っていた飯島敏宏監督を実相寺昭雄監督と共に呼び戻
したとの事。

 セブンは3クールに入ると予算不足から33話の侵略する死者たち
や37話の盗まれたウルトラアイなど異形の侵略宇宙人が登場せず、
セブンのアクションシーンがないEPが2つもあるので今でこそ評価
される2つのEPも視聴率的に苦戦するのは避けられない。

 そんな中で少ない予算で視聴率を上げる事ができる飯島監督の招聘
という事になるのだが3本契約だったので1つのEPを前後編にして
セブンをピンチに追い込む事で視聴率を上げようとしたようで、この
成功が第2期ヒーローブームでのウルトラ兄弟をはじめとした円谷ヒ
ーロー達が多いに苦戦するEPができたのではないか。

 もっとも脚本を担当した藤川桂介はセブンが活動停止するまでは
スラスラ書けたものの、後編のセブンを復活させる方法になると大
いに苦戦したとの事。


 ちなみに円谷ヒーローは大阪でウルトラマンがゴモラに神戸でセ
ブンがキングジョーにジャンボーグAも大阪でジャンキラーに苦戦
しており関西は円谷ヒーローにとって鬼門という話があるが、さし
ずめ第1期で39話はヒーローが敗北する回という事になるのだろ
うか。

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