仮面の忍者赤影の二番煎じは

　今から50年前OAされていた変身忍者嵐は、最終クールにあたる
73年に入ると大魔王サタン編に入る。

　72年最後のOAである39話で月の輪に変身する双子の兄・フユテ
と嵐に変身するハヤテが合体し新生・嵐となって太刀のハヤカゼ
から十手状に変形できるバトンや、目から発射する正義の光線・
ガンビームを武器に大魔王サタンの送り込む怪人を倒していくの
だが個人的には微妙だった。

　変身忍者嵐は番組開始1クール目はハヤカゼに敵の姿を映し間合
いを測って光を浴びせ錯覚でタイミングを狂わせて斬る秘剣影う
つしや、刀を旋風回転させた後に敵を斬る嵐旋風斬りなど忍者らし
い技を必殺技にしていた。

　とはいえ裏番組が巨大ヒーローで光線技を連発するウルトラマン
Aだから、どうしても地味に見えるわけで光線技を導入する事にし
たのだろう。

　東映の特撮時代劇といえば仮面の忍者赤影が代表作だが、赤影は
戦国時代にも拘わらずロ仮面の額にある石から光線を発射したり何
もないのに空を飛んで爆弾を投摘して攻撃するなどツッコミどころ
満載の武器を持つ。

　もっとも敵も機械仕掛けの魔神像から始まり空飛ぶ円盤まで所持
しているように時代設定を豪快に無視した作品で、それでも面白く
人気作品だった。

　そんなわけで東映スタッフは最終クールで赤影の夢をもう1度と
いう形で、新生嵐に光線技などを発射させたり大魔王サタンが搭乗
する空飛ぶ円盤状の妖怪城が出て来るわけだが人気は上がったとい
う話は聞かない。

　それを考えると時代劇何でもアリ路線は、仮面の忍者赤影ならで
はという事になるのだろうか。