怪奇大作戦は全26話が独立しているので、ウルトラなどと違い
前後編がない作品だ。
だから犯人のジャンルも多彩で最も多いのは科学者となっており
白い顔の水上博士から始まり狂鬼人間の美川冴子まで9人を数える
一方、犯罪組織が敵なのは幻の死神の17話を含め人食い蛾や死者が
ささやくの3話と少ない。
また吸血地獄のニーナ朝倉をはじめ吸血鬼や燐光人間などの自然
発生的なキャラも4話と少ないのに対し、犯罪コーディネーターの
存在が示唆される作品は6話ほどあるのだ。
1話の壁抜け男では犯人は一鉄斎春光だがラストで彼に姿を消す
事ができる特殊繊維とスプレーの使い方を教えた者の存在が語られ
るのだが、その一方で現状ではその者達の逮捕はできないという事
になっている。
思えば かまいたちの真空切断装置を何の知識もない若い工員の
小野松夫が作れるとは思えないし、こうもり男の犯人・岩井勝一郎
だけで空を飛べるジェット噴射機などを作るのは難しいだろう。
怪奇大作戦の1クール目で犯罪コーディネーターが絡んだのは壁
抜け男のみなのに対し悪の科学者系が7話あったのだが、2クール
目に入るとコーディネーター系が5話なのに対して科学者系は2話
のみという形になっている。
怪奇大作戦は2クールの26話で終わっているのだが仮にウルトラ
のように3から4クールあれば犯罪コーディネーターというのが仮面
ライダーをはじめとした東映の悪の組織や、エースにおけるヤプー
ルやミラーマンのインベーダーのような共通の敵組織とSRIとの戦
いが描かれたのかもと思ったりする。