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こーじ苑
日本ボクシング最高の日!粟生&長谷川W2階級 制覇
長谷川、粟生が2階級制覇=ともに判定で快勝―WBCダブル世界戦(時事通信) - goo ニュース
今日 名古屋で行われたWBCのSフェザー級&フェザー級のWタイトルマッチ
で Sフェザー級では元フェザー級王者の粟生隆寛がドイツのビタリ・タイベル
トから、フェザー級王座決定戦ではメキシコのファン・カルロス・ブルゴスとの
激戦を制して共に判定勝ちで2階級制覇を果たした。
これは日本ボクシング史上初の快挙である。
会場の日本ガイシホールは旧レインボーホールで今から16年前に薬師寺
保栄が辰吉丈一郎と死闘を演じた会場だし、名古屋での2階級制覇が かか
った試合といえば65年5月18日に‘黄金のバンタム’と呼ばれた絶対王者:
エデル・ジョフレからファイティング原田がタイトルを奪取した地だ。
最初に行われたSフェザー級タイトルマッチは1階級上げて減量苦から開放
された粟生がフェザー級時代とは打って変わったアグレッシブなスタイルで
タイベルトを攻めまくり、3Rには左のカウンターでダウンを奪う。
初挑戦だったラリオス戦はダウンを奪った後に一発狙いの雑なボクシング
になり、後半ペースを取り戻されて判定負けしていただけに‘今回はどうだろ
うか?’と思われたが、実際4Rあたりは手数が減ったもののアグレッシブな
スタイルは継続されていたしボディも しっかり攻めてポイントをピックアップ
していった。
タイベルトは‘ロシアンフック’と呼ばれる独特の左フックで反撃するが、
粟生はコレを見切って反撃の突破口にする形で何度もグラつかせ大差の
判定で 2階級制覇を達成。
アマチュアの実績ではタイベルトが世界選手権で銀、アテネ五輪で銅メダ
ルを獲得するなど上でテクニックでは劣ると思われたが、意外にもタイベルト
のパンチを上手く外しながらパンチをヒットさせ続けた形だった。
私の記憶では日本での対ドイツは67年に藤猛がウィリー・クァルトーアに
KO勝ちした試合に続き2連勝となるはずだ。
長谷川-ブルゴス戦はブルゴスの25勝18KOの強打を階級を上げてスピー
ドを生かせるようになった長谷川が どう捌くかというのが焦点と思われた。
ところが試合開始から長谷川はブルゴスを力でねじ伏せようとするかのよう
な 1発1発力を込めたハイテンションのパンチを打ち込むので場内は沸く
ものの、右ガードが下がっているのでヒヤヒヤもの。
そして7Rの途中に左アッパーを被弾してグラつき足が止まるピンチを招くが、打ち合って凌ぐと8Rにはバッティングで右まぶたをカットしたため切ってない
ブルゴスが1ポイント減点される。
これで本来の足を使うスタイルでブルゴスのパンチを外しながらスピードに乗った連打を浴びせて完全にペースを握ったかに思われたが、終盤再び
足を止めた打ち合いになって時折パンチを貰い足が止まるなど最後まで
息を抜けない内容でブルゴスは左目を長谷川も右目を腫らす展開。
結局フルラウンド打ち合った末3-0の判定で長谷川の2階級制覇が達成
された。
序盤に無謀とも思える力づくの攻めを見せたのは恐らく22歳と若いブル
ゴスは計算外だっただろうし、足を使って動くだろうというブルゴス陣営の
予想に対して効果的だったと思う。
ところが まさかコレをフルラウンドやるとは思わなかったし、実際に勝った
ものの あれだけ打たれては今後の防衛戦ではマズいだろう。
‘1ヶ月前に母が亡くなったので絶対に勝ちたい’という思いからかもしれな
いが、目を切った後にやった本来の足を使ったボクシングができるのだから
こういう試合はコレで最後にして欲しいと思う。
とはいえ階級を飛び越えての2階級制覇は見事だし、やはり減量苦がなく
なったので肌つやなどもよかったしスピードがパワーを制した形になったのも
確かだ。
どんな形であれ勝った事を素直に喜びたい。
それにしてもWタイトルマッチで2人とも奪取するだけでも凄いのに、いず
れも 2階級制覇だから日本ボクシング界始まって以来の快挙だと思う。
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先に挙げた左フックに対する防御の脆さに関しては、ウィラポンに挑戦する直前に、鳥海純と対戦した試合の5R終了間際に、鳥海の左フックをまともに喰らってあわやダウン、のピンチに陥った時から、長谷川の弱点があるとすれば、左フックに対する防御、反応だと思っていました。幸い、と言うかサウスポーに対する左フックの使い方が上手い選手が10度の防衛線の間にはあまりいなかった(10度目の相手だったペレスを除くと)為に、私自身も忘れかけていましたが、モンティエルにKOされた時に、そうだ、長谷川の弱点は対左フックだったなあ、と、改めて思い出した次第です。
良く言われるサウスポー対策に「右パンチ、特にいきなりのショートストレートが有効」と言うのがありますが、私個人の考えでは「サウスポーの右リードブローに被せるようにして合わせる左フックを起点にしての攻撃」のほうがより有効ではないのか?と考えます。
サンディ・サドラー、柴田国明などサウスポーキラーとして著名だった選手の戦い方を見ると、目に付くのは相手の右リードパンチに合わせて外側から巻き込むようにして打ち込む左フックを起点にしての攻撃だった事から、そう考えるようになったのですが、ここ数戦の長谷川が見せてしまっている、左フックに対する穴を、超一流の対戦相手や、有能なトレーナーならきっと見逃さずに作戦を練ってくるはず。長谷川陣営がこの事に気付いて、対策を立ててこないと、先行きはかなり危ないのではないか?と危惧しております。杞憂に終われば良いのですが・・・
栗生に関しては、塩漬けにされての判定負けもありえる、と思っていましたが、良い意味での誤算でした。
コメントお待ちしてました。
勝っている間は欠点が覆い隠されている典型的な例が長谷川の左フックに対するガードの甘さでしたね。
私もウィラポンと対戦した頃は‘ウィラポンは右ストレートタイプだからフックは怖くないので大丈夫’
などと思ってましたが、その後気にかけてなかっのでモンティエル戦で改めて感じましたね。
ジョニゴンは左フックの名手ですから、要注意ですよね。
私はこーじさんとは少し違った見方になりました。
粟生選手のガードが甘い所が以前から気になって気になって・・・。
パンチは当てていましたが、タイベルトのパンチもかなり貰っていましたので、いつひっくり返るか不安で見ていてはがいくて仕方ありません。
ノーガードの避け方もワンパターンなので、それを見切られると貰ってしまうし(実際軽いパンチをいいように貰ってました)
で、私の採点は僅差で粟生(ダウンがなければ勝敗は反対)
一方、長谷川選手は皆さん危惧している右ガードの甘さは目立ったものの、粟生選手とは安心感が違い、被弾しない(しても軽くいなせる)根底の技術があり比較的安心でした。
7Rのアッパーでグラついたのも、右足から左足へ荷重を移した所だったので、丁度バランスを崩した形になり、見た目よりは効いてはいないと思います。
しかし、1Rから強気に打ち合いに行ったのは気持ちの表れでしょうけど、後半のように最初からやればこのようなドキドキする試合展開にはならなかっただろう事を思えばある意味良かったかもしれませんね。
何はともあれ、2人揃って2階級制覇は本当に素晴らしい!
(ちなみに、飯田の解説が一番的を得ていたと思います)
復活おめでとうございます。
確かに粟生はパンチを不用意に貰ってましたね。
あの左フックをよく貰うシーンが見受けました。
飯田覚士の解説はマトモですから、けっこうアテに
なりますね。
浜田の解説も悪くないですが、WOWOWでの解説ほどの
キレが今ひとつなのは気のせいでしょうか。