連敗の高梨沙羅、気持ち切れず 視線はW杯最終戦
ラハティで行われたノルディックスキー世界選手権が先日終わり
日本は銀:2、銅:3で計5個のメダルを獲得したのだが、物足りな
さを感じたのは金がない事でW杯通算53勝を挙げている高梨沙羅が
銅メダルに終わったのが手放しで喜べない雰囲気を醸し出している
ようだ。
ただ個人的に高梨が金を取れなかったのは残念だが銅メダルは
獲得しているので、少なくとも本人が‘力不足を改めて痛感’と
言う程の事でもなく例によって五輪や世界選手権>W杯という価値
観しかないマスコミの影響以外の何物でもない。
以前も記しているがスキー選手にとって最も価値があるのはW杯
総合優勝であり、五輪や世界選手権の金メダルはW杯総合優勝に次
ぐものだという事。
だから今シーズンでW杯通算53勝を挙げ4度目の総合優勝を既に
決めているのは大いに評価するべきだし、世界選手権が銅メダルに
終わっても功績が必ずしも貶められるものではないだろう。
確かに金メダルを獲得したカリーナ・フォクトはソチ五輪や世界
選手権で優勝しているがW杯では今シーズンの優勝がなく、早いうち
から世界選手権優勝に目標をシフトしていたため世界選手権の直前
に行われた平昌でのW杯をも欠場して備えていたという事を忘れて
はいけない。
とりあえず高梨とW杯通算勝利で並ぶグレゴア・シュリーレンツァ
ウアーも2度出場している五輪ではバンクーバー&ソチでも団体金は
あるものの、個人戦での金は未だにないし世界選手権でも個人の金
は11年のオスロ大会のLHのみという事になっている。
高梨は現在20歳だからジャンプ選手としてのキャリアは浅いし、
1つの大会にピークを合わせるという要領が分かってないのだろう。
ただしW杯で53勝もできるのでポテンシャルは素晴らしいわけだ
から、来年の平昌五輪までにピーキングをしっかりとマスターして
もらいたいと思う。