今年は秋がない？

‘都会には空がないと智恵子は言った’というのは高村光太郎の名作
「智恵子抄」だが、今年は秋がないと思う今日この頃だ。

　昨夜から激しい風が吹き続けていたが、今日も日は差すものの曇り空が
垂れ込め最高気温13度とは思えないぐらいの体感気温だから秋とは名
ばかりで晩秋というより初冬の雰囲気になっている。

　7月初めまでは大雨が降り、梅雨が明けた途端に最高気温が人間の体温
並みの35度前後になる日が多々あった。

　通常なら盆休みが終わる20日前後からは多少は暑さも和らぐのだが
今年の場合は和ぐどころか9月中旬ぐらいまで続き、それから10月に
入っても30度を超える日が続いていたのだから たまらない。

　旧暦で‘土曜丑の日’は現在の盆の頃だから、立秋も8月下旬から9月上旬
ぐらいになるので本来なら昼間は暑くても朝晩は涼しくならないといけない
のに今年は9月も朝晩すら暑かったのには驚いた。

　ようやく10月に入って朝晩が涼しくなったのでホッとしていたら、今度は気温格差が激しいので大変だ。
　しかも1日の気温格差だけでなく数日単位の気温格差まであるので10月
初旬に最高気温が30度以上だったのが、下旬には20度台前半になっている
ので一気に 10度近く下がった事になるし、10月下旬ぐらいから最高気温が
25度ぐらいだったのが突然20度以下になる日があったが こういうのは妙に
寒く感じるのだ。

　つまり中秋といわれる10月が本来なら9月ぐらいの気候だったので11月に
入ると10月ぐらいの気候になると思いきや、意外に11月の声を聞くと一気に
肌寒い‘晩秋’の気候になっているし今日など‘初冬’の気候だ。

　幸いコチラでは今年は昨年のような新型インフルエンザが流行ってない
ので助かるが、ここまで気候が不順だとカゼなどを引いて体調を崩さない
ようにしておかないといけない。

　本来なら朝晩は冷えるものの昼間は暖かく空気が乾燥してさわやかな秋
というのは最も過ごしやすいのだが、今年のような気候だと秋を感じる前に
冬が来てしまう感じがするのである。