2階級制覇王者:粟生隆寛の引退に思う


gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/jiji/sports/jiji-200407F746

 元WBCフェザー&Sフェザー級王者だった粟生隆寛が一昨日引退を
表明したらしい。

 2年前の3月に自らのSフェザー級タイトルを奪ったガマリエル・
ディアス相手の再起戦となった8回戦を3-0の判定で勝って再起を
果たしたものの、その後は試合から遠ざかっており36歳という年齢
もあるため去就が注目されていたのだが遂に引退を表明したようだ。

 粟生隆寛といえば03年に高校6冠を達成し鳴り物入りでプロ入り
すると日本タイトルを獲得し、東洋太平洋王者・榎用之とは引き分
けるなどキャリアを積んで08年10月にWBCフェザー級王者オスカー
・ラリオスに挑戦する。

 この試合では4Rにダウンを奪い優勢に試合を進めるが終盤ポイ
ントを失い1-2の判定負けでタイトル奪取に失敗するものの、翌
年3月のダイレクトリマッチでは最終回にダウンを奪い3-0の判定
勝ちでタイトルを奪取し初防衛戦で敗れるがSフェザー級に上げて
1年3か月後にビタリ・タイベルトから3Rにダウンを奪い判定勝ち
でWBC:Sフェザー級タイトルを奪取し2階級制覇を達成する。

 このタイトルは3度の防衛に成功するが4度目の防衛戦で格下と
思われたガマリエル・ディアスに判定負けしてタイトルを失うと、
ライト級に上げて3階級制覇を目指すがアメリカでのレイムンド・
ベルトランとの王座決定戦で体重超過のベルトランに2RTKO負け
したのだがベルトランが更にドーピングで引っかかり無効試合に。

 しかしベルトラン戦のダメージは深刻で再起戦もケガで流れるな
ど不運も続き、結局世界戦に辿り着けずに引退となったのだ。

 デビュー当時から‘天才’と言われ左のカウンターを得意とするの
だがKOの山を築くタイプではないためデビュー当時は同じ時期に
デビューした某一家の長男が話題をさらっていたし、自らのタイ
トルを奪ったディアスを倒した三浦隆司がメキシコやアメリカで
素晴らしい試合をしたのに対し今ひとつ話題に載らずTV中継でも
メインを張ったのはタイトルを失ったディアス戦のみ。

 タイトルを奪取したラリオスは福島学や仲里繁に石井光三ら日本
人相手に防衛を重ねていたし、タイベルトもアテネ五輪銅メダリス
トでダウン経験もなかったのをダウンさせているので素晴らしい才
能の持ち主だったのは確かだ。

 またタイベルトからタイトルを奪われたウンベルト・グティエレ
スとの初防衛戦でキャリア初のダウンを与えてKO勝ちし1位のター
サクにも快勝したのに対し、フェザー級タイトルを失ったエリオ・
ロハス戦や辛勝したデビス・ボスキエロ戦にディアス戦なども精彩
を欠くなど試合ごとの出来不出来が激しかったのも特徴で強敵と
思われた相手には快勝
する一方で格下相手に手こずったり不覚を
取る傾向が強かった。

 そういう意味で三浦が対戦したセルヒオ・トンプソンやフランシ
スコ・バルガスらと対戦したら、どうだったかと思ってしまうのだ。

 

 

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