ウルトラマンネクサスのEP32のラストで西条凪に看取られなが
ら溝呂木眞也が‘本当の敵は傍にいる’と息を引き取る間際に語り、
直後に謎の男がパソコンの画面でデュナミストとして登録されてい
た溝呂木の画像を消去するシーンが印象的だった。
これで番組の途中から視聴者の間で語られていた防衛組織TLTか
チームのナイトレーダーに裏切り者がいるという話が、一気に現実
味を帯びてきた一方で当然ながら‘裏切り者は誰なのか’という事
になってくる。
単純に考えるとノートパソコンを扱っていた者になるしTLTなら
吉良沢優イラストレーター、ナイトレーダーならアナライズ担当の
石堀光彦が常にパソコンを扱っていたので怪しいという事になる。
ところがナイトレーダーが他のチームと違うのは隊長以下の隊員
達に全員ノートパソコンが支給され全員が使いこなしており、孤門
も姫矢のプロフィールや自室でプロメテウスプロジェクトについて
パソコンで調べていたのが印象的だ。
昭和のウルトラでは科学特捜隊はフジ隊員がウルトラ警備隊以降
は一般隊員がアナライズ担当をしていたし、平成に入ってもGUTS
ではヤズミがスーパーGUTSでもミドリカワ・マイがアナライズを
担当していた。
逆に言えば他の隊員達はパソコンを扱うシーンはなかったので、
今回のようにパソコンを扱う謎の男が出てくると誰かは分かったの
だがネクサスは先述したように全員がパソコンを扱うので迷う事に
なる。
ネクサスという作品は伏線が多く張られていたので終盤になって
謎が解けていく爽快さがあるのだが、一方で視聴者をミスリードさ
せる要素がある。
最終的に黒幕は石堀だったので‘どちらか’の1人だったが組織
のメンバー達がパソコンを扱えるという要素が、ここまで混乱させ
てくれるわけで そこがネクサスの魅力の1つだろう。