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こーじ苑
WBC 3大世界戦、日本人王者3連勝ならず
長谷川、初防衛に失敗=西岡、粟生は快勝-WBCトリプル戦(時事通信) - goo ニュース
今日 神戸のワールド記念ホールで行われたWBCの3大世界戦はSバンタムの
西岡利晃とSフェザーの粟生隆寛が連続KO勝ちしたものの、フェザー級の長谷川
穂積は4RでKO負けし日本人王者の3連勝は ならなかった。
このイベントは当初は両国国技館で行われる予定だったのだが3月11日に起
きた震災の影響で急遽 会場を神戸ワールド記念ホールに移して行った。
そして昨夜M6強の地震があったのを考えると会場を移していて正解だったと
思う。
Sフェザー級:粟生隆寛 4RKO ウンベルト・グティエレス
このクラスの元暫定王者のグティエレスは前日軽量で500gオーバーし何とか
パスした事もありスタミナに不安がありそうなので短期決戦を挑んでくるものと
思っていた。
サウスポー同士ながら互いに好戦的な展開で始まり粟生は立ち上がりから
グティエレスのボディを攻める。
グティエレスも強烈な左ストレートなどを繰り出すが粟生は これを見極めて
冷静に外しながら打ち返し、特にボディショットが強烈。
そして4Rに右がボディにめり込み見事なKO勝ち。
フェザー級時代のようなカウンターのみで手数が少なかった姿からは見違える
ような戦いぶりで、キャリアを通じてダウン経験のないグティエレスをボディ攻めで
攻略したのを見ると 一皮むけたなと思うし成長が窺える。
Sバンタム級:西岡利晃 9RKO マウリシオ・ムニョス
ワイルドなパンチを振り回すムニョスに対して西岡は左ストレートをボディに
集め的確にヒットしていくのに対し、ムニョスはボディを露骨に嫌がる。
3R半ばと7Rに右を不用意に貰いピンチを招くが それ以外は特に左アッパーが
効果的にヒットし打ち勝つ展開が続く。
そして8Rぐらいから左ストレートを顔面にヒットさせ始め9Rの残り30秒で左
アッパーでグラつかせた後に連打をたたみかけ最後は左ストレートでダウンを
奪うと そのままKO勝ちとなった。
頭から突っ込んで来るラフなスタイルのムニョスを どう捌くかというのが見ど
ころだったが前半は左をボディに集めて相手のスタミナを削り取って行き、相手が
頭から突っ込むと左アッパーを効果的に突き上げてヒットさせダメージを蓄積
させる。
8Rぐらいからはボディを意識させておいて左ストレートを顔面に集め始めた
ので面白いようにヒットし最後は倒すことができた。
相手のラフな攻撃に冷静に対処したというのが最大の勝因だろう。
フェザー級:ジョニー・ゴンサレス 4RKO 長谷川穂積
ジョニー・ゴンサレスといえば一昨年メキシコで西岡利晃から1Rに右でダウンを
奪いながら3Rに左一発でKO負けしているし、世界戦ではサウスポーに勝って
ないという事で長谷川断然有利という予想が多かった。
ただし1年前に長谷川を倒したフェルナンド・モンティエルに勝っているし、何より
長谷川のウィークポイントである左フックの名手でセコンドには辰吉との死闘を演じ
たビクトル・ラバナレスやダニエル・サラゴサのトレーナーだったナチョ・ベリスタ
インがいるのを見るとバンタム級タイトルを取った頃の試合をしないと厳しいとは
思っていた。
長谷川自身も それを自覚していたようで‘今回はバンタム級時代と同じスタイル
で’と言っていたのだが、1Rから長谷川は好戦的に攻め込み左ストレートを再三
ヒットするなど優勢に見えたものの11月のブルゴス戦と同じ展開だから終盤にゴン
サレスの左フックが飛んでくるとヒヤヒヤする。
それでもジャブに被せてくる左フックには対応していたのだが11月のブルゴス戦と
同じような雰囲気の展開に嫌な予感が・・・・
そして1年前と同じく魔の4Rに不用意にガードが下がったところに右を貰って
ダウン。
立ち上がったものの足がふらついていてレフェリーからストップされた。
昨年4月にモンティエルから敗れた試合も今回同様3Rまではリードしていたので
全くもったいない話。
ただ2階級上げた副作用かスタンスを広げて足を踏ん張って打つスタイルに
なっているので、どうしてもガードが下がる傾向が強く 一発貰うとムキになって
打ち返すのでパンチがヒットしていても冷や汗もの。
しかも左フックを警戒するあまり一昨年メキシコで西岡からダウンを奪った右スト
レートに対処できてなかったようで、倒されるまでも再三もらっていたのだ。
やはりバンタム級末期に早いラウンドで倒していたのが悪い方向に出ていたの
かもしれないし、フェザー級のキャリア不足というのも頷ける。
メキシコの敵を神戸で取られた気分だった。
これもボクシングだし、この負けを糧に今度はフェザー級で1年ぐらい じっくり
体を作って再起して欲しいもの。
ただ3試合全てスリリングな展開で大いに楽しめたし、真剣勝負だからこそ
長谷川のような事をやっていては負けても仕方ない。
昨年末の某一家の‘祭り’とは違う真剣勝負の醍醐味を味わえたのだった。
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昨年11月のvsブルゴスの後で、こちらに書かせて頂いた私のコメントの一部ですが、杞憂どころかそのまんまの結果になってしまった。あ~あ、だから言わんこっちゃ無い、なんでもっときちんと対策を立てて来なかったんだ!の一言。ジョニゴン&ナチョコンビの「左フックで機先を制し、決めは右強打」という“長谷川攻略法”の注文にまんまと嵌ってしまうとは、事前にどんな対策をして来たんだ、無策に過ぎたのではないか?
vsロチャでのKO勝利までは良かったが、どうもそれ以降の長谷川陣営は、長谷川本人と山下会長はじめ真正陣営の意思のすれ違いが見え隠れすると言うか、迷走気味に見えると言うか、不協和音が感じられてならないのです。いろんな意味でしばらく頭を冷やす時間が、長谷川本人にも、真正ジムにも必要なのではなかろうか?と思いますね。
ラフに掛かって来るムニョスを手玉に取るようにしながら、チャンスを逃さずにキッチリ決めて見せた西岡の「これがチャンピオンのボクシングだ」と言える見事なグローブさばき、調整失敗の相手の弱点を容赦なくピンポイントで打ち抜いた粟生、この両者&帝拳のトレーナー陣営と比較すると余計に長谷川&真正の不手際が目に付いてしまった、と言うのか今回の感想ですね。
※震災以降、なかなか落ち着いてコメントする状況になくて、しばらくご無沙汰してしまいましたが、今後とも宜しくお願いします。
やはり そう思われましたか。
私もブルゴス戦と同じならヤバイと思っていたクチでしたから、やはりナチョ・ベリスタインはしっかり
対策を立ててましたね。
徳山が挑戦状を持ってきたときに‘相手のよさを消す同士がやっても’と言うように自分のよさは相手のいいところを潰すというように自覚していたようですけど、早いラウンドでのKO防衛を続けるうちに持ち味を忘れてしまった感が強いです。
やはり休養期間中に頭を冷やして自分の持ち味を
しっかり再確認する事でしょうね。