小熊正二 苦闘の始まり

 今から50年前の昨日74年1月8日に宮城県スポーツセンターで行わ
れたWBCフライ級タイトルマッチで、王者の小熊正二は2位ミゲル・
カントに0-2の判定負けで初防衛に失敗した。 

 試合は154cmと小柄なカントがスピード溢れる動きから軽快なパ
ンチを繰り出すのに対し小熊のパンチが単発ながらヒットするとい
う展開で、4Rに小熊がカウンターでダウンさせるもスリップと判定
された不運も手伝って淡々とラウンドが進む。

 最終的にジャッジ1人が147ー147で残る2人とレフェリーが149ー
145・147ー145という内容だったので本当に惜しい試合だった。

 敗れた小熊は前年10月1日に獲得したタイトルを約100日で手放す
形になったのだが、実は試合前は小熊有利というもので何といって
もカントは小柄でKO数も少なく2年前に小熊がタイトルを奪取した
ベツリオ・ゴンサレスに0-2で判定負けしていたのだ。

 ところが試合が始まると小熊のパンチは単発なのに対しカントは
巧みに外しながら、軽いながらも速射砲のような手数で最終的に差
が付いたようだった。

 とはいえ‘こんな非力そうなヤツなら再戦ですぐにでも取り返せる’
と思われていたのだが、翌年4月にWBA王者アルフォンソ・ロペスに
判定負けすると前哨戦で触沢公男にKO負けするなど78年1月に再戦
に持ち込むまで3年かかるわけである。

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