ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
冬の競技も面白いのに ・・・・もったいない!
先日終了したバンクーバー五輪で個人的に日本は環境に恵まれないにも
拘わらず健闘したと思っている。
マスコミも普段なら全く取り上げないカーリングなどが連日スポーツ紙の
1面を飾るなど、それぞれの競技に意外な面白さがある事を気付いていると
思うのだ。
ところが ここまで大きく次に取り上げられるのは恐らく4年後のソチ五輪
だろうという事は容易に想像できる。
これでは02ソルトレイクシティ五輪以降同じ事を繰り返しているだけだろう。
4年前にWBCが開催された時に‘なぜシーズン開始前の3月なのか?’と
いう疑問が国内で論議されたのだが、アメリカではスポーツカレンダーが
決まっていてシーズン終了後の11月に行われてもアメリカの国民はNFLや NBAに関心が行って野球など誰も見ないという事だった。
翻って日本では11月上旬に野球が終わり、サッカーもJリーグは今の
ところ12月の第1週で終わるというスポーツカレンダーだ。
つまりスキーやスケートなどの冬季五輪競技が佳境を迎える12月~2月
下旬までは大相撲やラグビーを除いて真剣勝負はないという事になる。
そういう時期に旬の冬の競技を取り上げないのは
もったいない話だ。
活躍するかどうか分からないルーキー達をオフからキャンプまで追い掛け
回し、シーズンが始まったら‘あの選手はどこに?’という感じの扱いになる
ような事ばかりマスコミは これまでやってきた。
キャンプで どんな調整をしようが、プレシーズンゲームでどれだけ活躍し
ようがレギュラーシーズンが始まって出た結果が全て。
競技の旬という事を考えれば、そういうキャンプやプレシーズンゲームを
取り上げるよりウィンタースポーツの真剣勝負であるW杯に注目した方が
絶対に面白いモノが見られると思う。
だから せっかく冬の五輪で いろんな種目の意外な面白さが分かったの
だから、五輪の年以外は全く知らん顔というのは理解に苦しむ。
しっかりチェックしていけば日本の立ち位置も分かるし、本当の日本の実力
も分かるはずだ。
マスコミも五輪シーズンだけ取り上げるのではなく、毎年日本選手の本当
の姿を取り上げて国民に知らせる事こそが国民に対する義務だろう。
以前マスゴミは荻原健司に対して
‘前人未到のW杯総合3連覇を果たしキング・オブ・スキーと言わ
れた荻原健司だが、残念ながら五輪の個人戦では金はおろか
メダルすら取れなかった不運な選手’
という失礼極まりない報道をして激怒させ
‘W杯で総合優勝する事が どれだけ大変か分かってない。
W杯総合優勝できるなら五輪のメダルなんかいらない’
と反論していたのを思い出す。
全く無知というのは怖いものだ!
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W杯総合優勝できるなら五輪のメダルなんかいらない’という事、
まさしくその通りです。スキー競技のワールドカップは最初、1967年にアルペン競技三種目で始まったのですが、そのきっかけは「オリンピックや世界選手権は2年ないし4年に一度の一発勝負だが、これでは運・不運に左右される要素が大きく、すぐれた技量を持っている選手が不運に泣かされるケースが出てしまう。ならば、年間に複数のレースを設定し、その総合成績を持って年間王者を決定するほうが、選手の力量が反映された本来のランキングとなるはずだ。」というフランスのスポーツジャーナリスト、セルジュ・ラングの提唱により始まった物です。
このような経緯を知っているヨーロッパのスキーファンの、ワールドカップ王者へのリスペクトは、日本では信じられないほどのもので、特にオーストリア、スイスなどでは、ワールドカップの総合王者ともなれば、国民的英雄としての扱いをされています。
私などのように競技スキーを長く見てきた者からすれば、お祭り要素が大きいオリンピック・世界選手権の金メダルよりも、強豪選手がより多く集まっているワールドカップ王者(種目別でも)のほうが選手としての総合力は上だし、その価値もより高いと考えますが、日本人一般の感覚は「4年に一度の祭典」のほうが上になってしまうんですね。
一時よりも落ちたとは言え、年間6場所の大相撲がかなりの人気を集める国柄ですから、冬の競技のシリーズ戦も売り出し方を工夫すれば、一定の人気を得られると思うのですが。かつてはモータースポーツ不毛であった日本にも、F-1・モトGPなどが年間必ず一戦は行われ、TV視聴率のそれなりの数値が残るようになったのですから。
もともと日本は西本幸雄氏のような日本シリーズで勝てなかったものの8度リーグ優勝した監督を悲運の名将呼ばわりするぐらい短期決戦が好きな人が多いですけど、大相撲は15日間行っての優勝を決めるリーグ戦のようなものですからね。
笠谷幸生がジャンプ週間で3連勝しながら1月7日から札幌五輪の合同合宿があるという事で4試合目を棄権した事についてヨーロッパは‘クレイジー’と言ったそうですが、それぐらい当時から日本は五輪唯物論の考えだったようです。
だから葛西や原田らがスキー協会の役員になるぐらいでないと、抜本的な強化策が立てられないのでは?
と思ったりします。
彼等はホンモノの価値が分かる人達ですので。