伊調馨の五輪5連覇に拘るなかれ

 
 7月6日に行われたレスリングの世界選手権代表選考プレーオフ
で最も注目されたのが、五輪5連覇を目指す伊調馨とリオ五輪の金
メダリスト・川井梨紗子の女子57㌔級だった。
 
 試合は第2Pの残り1分で上げた2ポイントが効いて3-3だっ
たがビッグポイントの差で川井が6月の全日本選抜に続いての
勝利で、勝った川井が世界選手権の出場権を得たわけで来年の
東京五輪に近づいた。
 
 一方で惜しくも敗れた伊調は東京五輪の代表が限りなく厳しいも
のになったわけで新旧交代を印象付ける形になったのだが、伊調サ
イドは判定に疑問を呈しているなどの報道があるのは両者のレベル
が拮抗していたからだろう。
 
 基本的にレスリングの技というのは一瞬で決まるので特に今回の
ような拮抗したレベルではジャッジ泣かせで、見方によってはどち
らにでも取れる可能性が高い。
 
 しかも35歳という年齢で3年近いブランクがあるにも拘わらず、
あそこまでの好勝負を演じる伊調の凄さは敗れてなお強しを実感
させる。
 
 ただし伊調は年齢的にケガも多く満身創痍の状態だったようだか
ら来年の東京で5連覇を達成できるかは微妙な状況だったし、北京
五輪女子柔道48㌔級の谷亮子の時のように谷が産休で不在だった
間にライバル達が結果を残せなければ伊調にも待望論はあっただろ
う。
 
 しかし女子57㌔級の場合は川井というリオ五輪の金メダリストが
いるのだから冷静に考えれば伊調に拘る必要はないわけだし、伊調
との激戦を勝ち残った川井の更なるレベルアップに期待する方が筋
だろうし確実でもある。
 
 個人的な考えでは今でも伊調に拘るマスコミは‘五輪5連覇なるか’
など伊調馨の方が話題になるから、何としても五輪に出場させたい
と思っているのではないかと邪推してしまう。
 
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