ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
ゴジラが徐々に人類の味方に変貌し始めた南海の大決闘
WOWOWでOAされている昭和ゴジラ特集は2週目に入ると6作目の
怪獣大戦争からオール怪獣大進撃となるのだが2週目の5作品の
特徴として最初の転換期、すなわち本格的な本多猪四郎ゴジラ
から娯楽路線の福田純ゴジラに変わって行った事だろう。
昨日は怪獣大戦争で今日が南海の大決闘だったわけだから
両作品を見比べると同じ関沢新一脚本なのに、違いがかなり
あるのが分かる。
まずBGMが重厚な伊福部昭から軽快な佐藤勝に変わる事に
よりゴジラの性格もトゲトゲしさが消えて、ユーモラスな
感じになった。
この時点でゴジラは人類の味方ではなかったのだが結果
的に敵キャラの赤イ竹を壊滅させて、インファント島民達を
助けているので人類の脅威ではあるものの完全な敵ではない
という流れになっていた。
怪獣大戦争はゴジラやキングギドラが人類側と侵略者X星人
の戦争の兵器という扱いだったし、南海の決闘でも水爆の
原料である重水を製造している悪の組織・赤イ竹とインファン
ト島民らの争いにゴジラが巻き込まれるという同じプロット
だった。
主役の宝田明は他ではサルベージ会社の経営者や新聞記者に
宇宙飛行士だが今回は何と金庫破りというキャラで、敵対する
赤イ竹の司令官が田崎潤で隊長が平田昭彦という全作まで人類
側の軍人や博士が敵キャラに扮するという逆転現象が起きて
いる。
当時は東宝以外でも大映でガメラシリーズが始まっており
ガメラが子供の味方という特徴を持っていたので、ゴジラも
対抗するために人類の脅威から地球の守護神的になっていく
スタート地点が南海の大決闘だったのだろう。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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「南海の大決闘」はゴジラが人間と更に触れ合う機会ができる映画ですね。それにしても主役側の面子がツギハギというか寄せ集めというか、金庫破りに漁師の兄弟、遊び人2人と南国少女・・・・・・これだけバラエティーに富んだメンバーはゴジラシリーズでも他に類を見ませんね(笑)。
でも、彼らは不思議とそれぞれの役割を持っているというか、持たされているというか。まるで平和の敵である悪の組織を滅ぼす為に神に選ばれたような存在です。
金庫破り→メンバーのまとめ役、得意の鍵開けと行動力で突破口を開く
漁師の兄弟→メンバーを集める、囚われの島民達に小美人の意図を伝える
遊び人達→アイデアでゴジラとエビラに悪の組織を壊滅させる
南国少女→悪の組織から頂戴したアクセサリーが役立つ、ゴジラとの触れ合い
ゴジラはこの映画でおそらく初めて人間を間近に見る事になるのですが、何と弱そうな生き物かと思ったかもしれません。これを機会にますます人間のテリトリーに介入するのを控えるようになってくれたのだと思います。でも、自分の足元の人間を巻き込むのもお構い無しに攻撃してきた悪の組織には良からぬものを感じたと見えて、徹底的に殲滅してくれましたね。
この南国少女・ダヨは高橋紀子さんという若手の女優さんの代役で水野久美さんが演じたそうで、確かに実年齢より若い雰囲気で演じられてましたね。それなら高橋さんの再挑戦という事で、次作の南国少女・サエコは高橋さんが演じて欲しかったです。
宝田明の金庫破りは‘まさか’でしたけど、見事に嵌ってましたよね。
冒頭では恐山が出て来て漁師の兄を捜す話からの展開ですし、赤い竹との攻防戦はB級アクション映画を得意とする福田純作品の面目躍如ですよ。
水野久美は南国の女性というキャラではなかったのに対し、高橋紀子さんの方が確かに合ってましたが彼女は
ウルトラQのスダール編で島の娘・アニタ役で出演してますね。