帰ってきたウルトラマン3話:恐怖の怪獣魔境

 帰ってきたウルトラマンのプロデューサーである橋本洋二はセブ
ンの時から参加した‘隊長は出動!としか岩なのか、シナリオに登場
するからには例え通行人であろうとも、その人物なりの人生を背負
って行動するわけだからその時、その場所、その瞬間、その人物に
しか言えないセリフがあるはずです’とメインライターの金城哲夫に
言い放ったので有名な人。

 テーマ主義をウルトラに持ち込んだ橋本氏が初めて最初からプロ
デューサーとして制作された帰ってきたウルトラマンの3話こそ、
本格的な橋本ウルトラマンの幕開けで早速MATチームの郷秀樹と他
の隊員達の対立が描かれる。

 つまりウルトラマンの力を得た郷と、それ以外の隊員の軋轢がモ
ロに出るのである。

 確かにウルトラの力は素晴らしいが何事も凄すぎるという事は必
ず副作用があるわけで、今回のように霧吹山でのサドラーの声が聞
こえるといっても通常の人間であるMAT隊員達には理解できないの
は当然だ。

 今回は加藤隊長が郷と他の隊員達の溝を埋めるため自ら調査に行
くものの、そこで遭難してしまい最終的に郷が救出に行くという形
でサドラーだけでなくデットンとも遭遇してしまう。

 隊長が1人の男の言葉を信じて敢えて単独行動を取るというのは
セブンのシャドー星人&ガブラ編で占い師・安井の予言を他の隊員
達が無視しようとする中、キリヤマ隊長だけが休暇を取ってまで信
じようとするシーンが思い出されるが脚本は当の上原正三だったの
でシャドー星人編のプロットを山岳ドラマに落とし込んだという事
になる。

 また郷の父親が10年前に山で遭難し10m先で生存していたにも拘
わらず、捜索隊が見つけきれずに亡くなった過去を持っているから
こそ第2の父と考える加藤隊長の徹底的な捜索に拘った事など登場
キャラのバックボーンが語られるのは初めてだろう。

 こうしてみると上原正三作品ならではの内容の3話だった。

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