今から30年前の昨日89年1月16日に私は横浜スタジアムで行
われた、アメリカンフットボールのカレッジ東西対抗戦・ジャパン
ボウルを観戦した。
基本的に冬のスポーツイベントは週末か祭日にしか行なわれない
のに対し我々の業界は週末は営業だったため生観戦には縁がなかっ
たので、成人の日の振り替え休日となる16日に行われたジャパン
ボウルのような試合は貴重なものだったのだ。
こういう海外の強豪チーム同士の試合は値が張るわけでジャパン
ボウルもメイン&バックスタンドは全席指定の1万円だったのだが、
一生に1度という事からゴール裏なら2千円しか変わらないという
事で奮発したのだった。
当日横浜スタジアムに着き席を見つけて座ろうとしたらマーチン
グバンドのすぐ後だったので‘見づらいな’と思っていたら、年配
夫婦に席が違うと言われ確認してみると確かに10段ほど上だった
ので視界が確保できてホッとしたのだ。
私のお目当ては後にダラスでスーパーボウルを制するUCLAの
トロイ・エイクマンだったので西軍サイドの1塁側に座り応援して
いたら、共に1stシリーズでTDを挙げ7-7と盛り上がったのも
束の間2ndシリーズで東軍がTDを挙げて勝ち越すと一方的な東軍
のペースで最終的に30-7で東軍の勝利に終わる。
当日は晴れたものの風が冷たく蓋を開けて燗を付ける日本酒で暖
を取りながら観戦していたら、外国人のオッサン連中は半袖Tシャ
ツにバドワイザーの缶ビールを飲みながら‘Lets Go Sanfrancisco
49ersイエィ~'などと試合そっちのけで大いに盛り上がっていた
のが印象的だった。
今にして思えばジャパンボウルはカレッジの4年のみによる東西
対抗のオールスター戦だから顔見せ興行的なもので、大味な試合に
なるのは仕方なかったかもしれない。
表彰式終了後に選手達が場内一周しながら備品などをスタンドに
投げ入れていた時にエイクマンが放り込んだゲータレードボトルが
我々の所に飛んできて、みんなが空中キャッチを試みたものの取り
損ねたのを私がリカバーしてストロー部分は取られていたがボトル
だけでも持ち帰る事ができたのが今ではいい記念になっている。