デストロイヤーさん死去、88歳=覆面レスラー、4の字固め
元プロレスラーのザ・デストロイヤーが、88歳で亡くなったと
いうニュースがネットに載っていた。
デストロイヤーといえば白地に赤い縁取りの覆面を被り足4の字
固めを必殺技に当初は悪役レスラーとして来日して活躍した後に、
73年からは一転して全日本所属レスラーという形で外国人レスラー
と戦うという当時としては珍しいキャリアだった一方で日本テレビ
のバラエティ・噂のチャンネルで軍隊のヘルメットを被って登場し
和田アキ子やせんだみつお達と軽妙なかけ合いをするというコミカ
ルな側面を見せていた。
享年88歳という事から年齢的には不足はないし大往生だろうと
思うわけでだが、力道山と戦うために初来日したのは63年だから
16年もの間 日本のリングで戦った事になるし正しく外国人レスラ
ーのレジェンドだろう。
最初に戦ったのが力道山で足4の字固めで苦戦させたとの事だが
個人的にはジャイアント馬場らと死闘を繰り広げた姿が印象的で、
よくぞサンダー杉山のような太い足に4の字固めが決まるものだと
感心していた。
子供時代の我々にとって足4の字固めは猪木のコブラツイストと
並ぶポピュラーな技で、よくマネをしては互いに痛い目に遭ってい
たのを思い出す。
驚いたのは白覆面や足4の字固めで典型的な悪役レスラーとして
‘魔王’の異名を取っていたのが、73年になると全日本所属となり
馬場達と組んで外国人レスラーと戦い始めた事で強敵が味方に付い
た形になるため心強く思った一方で悪役が善玉に変わった事には違
和感が拭えなかったのも事実。
とはいえ敵だと脅威だが味方だと心強く感じるわけで特に‘千の
顔を持つ男’のミル・マスカラス戦は覆面レスラー同士で、マスカ
ラスの空中殺法と正面からわたり合っていたのだから楽しみにして
いた。
そんな一方で噂のチャンネルで和田アキ子らとのかけ合いは楽し
く見ていたし、意外な一面が見られた事から人気も上がり視聴率も
よかったわけだ。
こういった一時代を築いたレジェンドレスラーが亡くなるのは寂
しいが平成も終わりになるのだから仕方ないとも思うし、天国で馬
場達と再会して酒を酌み交わしているのではないか。