超兵器R1号+ガイア最終EP=タロウのムルロア編

 12月に入り8月にOAされたウルトラマンタロウのハイビジョン
リマスター版がWOWOWで再放送されており、先日ムルロア編を久
しぶりに じっくり見た。

 このEPはウルトラの国が画面に初めて登場する事が当時 話題に
なってなっていたのだが、改めて見ると昭和と平成にまたがった
2つのウルトラの名作の要素がふんだんに組み込まれているのを
実感する。

 某国が行ったトロン爆弾の実験で爆破されたムルロア星から
襲来した宇宙怪獣・ムルロアという設定は、セブンのギエロン
星獣編の超兵器R1号を髣髴させる。

 超兵器R1号はギエロン星獣が超兵器実験で住む星を追われて
復讐のために襲来した悲劇の怪獣という捉え方になっていたの
だが、ムルロアはタロウすら倒してしまうだけでなく全身から
出すアトミックフォッグで地球全体を闇に覆ってしまい宇宙蛾
のスペースモスをも操る強敵のため悲劇の怪獣という感じが
しない。

 そして大量に飛来するスペースモスやアトミックフォッグで
地球が闇に覆われるというシーンはウルトラマンティガやガイ
アの最終EP、とりわけイナゴ怪獣のドビシが地球を覆って光を
遮断してしまうシーンの元ネタだろう。

 脚本を担当した田口成光は‘ウルトラを堕落させた男’など
と言う者もいるが、こうしてみるとウルトラの国初登場編に核
問題などをさりげなく入れているし突き詰めていけばガイアの
最終EPのような大作を作り出しているので決して酷評される
脚本家ではないと思う。

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