ウルトラセブンのフォーマットは素晴らしい

 円谷プロが今から50年前に製作したウルトラQはバランスの
崩れた世界を映像化して怪現象の中の1つとして怪獣が登場する
ものだったのが、ウルトラマンでは登場した怪獣を倒すヒーロー・
ウルトラマンと怪獣被害から人類を守る科学特捜隊の存在が描か
れていた。

 しかしウルトラマンはバルタン星人やザラブ星人といった侵略
宇宙人より怪獣が多いため普通に生存している怪獣を倒す事への
理不尽さを指摘されたりしたからか、ウルトラマン終了半年後に
始まったウルトラセブンでは侵略宇宙人が基本的な敵となって怪
獣は侵略宇宙人に操られる存在になった。

 そしてセブンのパターンが巨大特撮ヒーローの必勝パターンに
なったのである。

 ウルトラとは違う世界を築こうとしたミラーマンは防衛組織・
SGMが当初は分析チームに過ぎずミラーマンは大したフォロー
も受けられずに孤独に戦うヒーローだったのだが、途中からテコ
入れでSGMが大型戦闘機ジャンボフェニックスに搭乗して戦う
組織になりミラーマンは敵の策略に嵌りエネルギーを消耗すると
稼動するエネルギー時限爆弾を埋め込まれたためカラータイマー
が付く事になる。

 ファイヤーマンも地球の異常現象によって怪獣が復活し地球の
守護神的なファイヤーマンが地球を守るというフォーマットから
侵略宇宙人が登場して強力な怪獣を操ってというパターンになる。

 一方で主役はミラーマン同様防衛チームの隊員ではないものの、
ウルトラマンAやミラーマン同様にシリーズを通した敵・グロース
星人が差し向ける怪獣と戦うジャンボーグAがセブンでできた王
道パターンを最もしっかり守っていたゆえにヒットもしていた。

 天才科学者ゆえの野望を持つ侵略者・ゴリの物語である宇宙猿人
ゴリは途中からヒーローのスペクトルマンに主役交代となったり、
巨大ヒーローよりも強い静弦太朗が主役のアイアンキングも途中
からは活躍をするようになるなどウルトラセブンが作った王道パ
ターンからの脱却を図るものの最終的には王道パターンに戻らざ
るを得ない作品が目立っていた。

 それを考えるとウルトラセブンで確立されたフォーマットが、
いかに凄いか分かるのである。

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