回想編の元祖は仮面の忍者赤影

 好評を博しているウルトラマンZは29日で10話となるのだが、
どうやら9話までの総集編になるようだ。

 こういった総集編EPというのはフルコースの箸休めや長編映画
のインターミッション的な形にになるわけで、いかにも次回から
新章に突入します的な形になるし第1話が2ヶ月半前にOAされてい
る事もあって視聴者に復習してもらおうという狙いもあるだろう。

 この手法は1話完結的な内容の作品よりもウルトラマンガイアや
ネクサスのような続きものといった形の作品の方が使いやすいだろ
うし、このスタイルで最も印象深いのが東映の仮面の忍者赤影で特
に後半の怪忍獣が登場する根来編と黄金の仮面編だ。

 仮面の忍者赤影は当初は後半に比べると前半の金目教編や卍党編
はそれなりに真面目に作られており(それでも金目像の巨大ロボッ
トや、巨大円盤である大卍などツッコミどころは満載だった)時代
劇の忍者モノといった雰囲気だったのが、後半の根来編や黄金の仮
面編には敵である根来衆や魔風衆が操る怪忍獣が6体づつ登場して
いた。

 赤影は4クールある中で1クール13話で1つの編を終える形になっ
ており、11話までに6体の怪忍獣を登場させて倒すと12話目でこれ
までの戦いを回想し13話目で倒された6体の怪忍獣達が復活して赤
影達と戦うというのがパターンになっていた。

 OA当時はウルトラマンの放送が終盤で怪獣ブームだった事から
3クール目の根来編から怪忍獣が登場し始めたのだが、録画機のな
い時代に1話でも見逃すと展開が途切れてしまうという弱点を回想
編として扱う最終決戦前に流す事で視聴者にも見逃しや忘れた部分
をも思い出してもらおうという事だったのだろう。

 それを考えると当時の東映スタッフのアイデアは素晴らしいし、
1クール最終話に再生怪人達を登場させるというのは仮面ライダー
をはじめ人造人間キカイダーや超人バロム1などに引き継がれてい
たわけである。

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