2010夏の甲子園・第1日

　今日から今年の夏の甲子園が始まった。

　初日の注目は第2試合の成田－智弁和歌山戦。
　唐川2世と呼ばれる成田の中川と強打の智弁打線の対決が見ものだが
智弁は当初 千葉県勢には成東・拓大紅陵に連敗したものの、最近は柏陵・
東海大浦安・木更津総合相手に3連勝中だ。

　第1試合は九州学院が松商学園に勝って初出場の松本工の挑戦を受ける。
　力的には九州学院が上だが11年前の開幕戦で九州学院は青森山田に
まさかの敗戦を喫しているのでトラウマ克服なるか？

　第3試合は12年前に杉内からノーヒットノーランされて以来、青森山田と
光星学院の壁を破って出場している八戸工大一が強力打線で初出場を果
たした英明の挑戦を受ける。
　一昔前なら青森対香川の対戦だから香川県代表が圧倒的に有利となるの
だが、02年の尽誠学園のベスト8以来 香川県勢は06年に香川西が1勝した
のみと苦戦中。　

　第1試合：九州学院 14 － 1 松本工

　普段なら後攻が多い九学がジャンケンに勝って先攻を取って迎えた1回に
1アウトから2本の内野安打とポテンヒットで満塁から5番の2ベースで走者を
一掃して幸先よく3点を先制。

　2回にも先頭の8番の3ベースからチャンスを掴み1・2番の連打で3点を追加
して6－0と大きくリードを広げる。

　松本工は予選を1人で投げ抜いてきた柿田が立ち上がりリズムに乗り
損ね、打線も5回2アウトまでノーヒット、6回に連打で1アウト2・3塁から3番の
2塁ゴロで ようやく1点を返すが既に4回までに12点入っていて焼け石に水。

　九学は先発全員安打の猛攻で18安打を放ち圧勝、松本工は立ち上がりに
内野安打やポテンヒットでリズムに乗れなかったのが痛かった。

　第2試合：成田 2 － 1 智弁和歌山

　成田の中川は立ち上がりから好調で3回まで智弁打線をノーヒットに抑え
7三振を奪う。
　打線も智弁の上野山を攻め1回に2アウト1・2塁、2回には2つの四球で
1アウト2・3塁のチャンスを迎えるが得点できず0－0で試合は進む。

　5回に成田は先頭打者が死球で出塁し1アウト2塁から1・2番の長短打で
2点を先行すると、直後の6回に智弁もエラーのランナーを4番のタイムリーで
還し 1点差に追い上げる。

　更に7回に2安打で1アウト1・3塁の同点のチャンスを掴むが中川は1・2
番を連続三振に討ち取りピンチを脱出、8・9回も3三振を奪って2－1で
逃げ切った。

 　智弁打線から6安打されたものの中川は要所を締め14三振を奪う、特に
注目は3番・西川との対決だったが最初の打席で歩かせ3打席目では左中
間にいい当りをされたものの完勝したのが大きい。

　7回に1アウト2塁から投手への不運な内野安打で1・3塁のピンチを凌いだ
のが最大の山場だった。

　第3試合：八戸工大一 8 － 4 英明　

　英明は1回に1アウト1・2塁、3回にも相手エラーなどで1アウト満塁のチャン
スを掴むが1回は4番のライトへの大飛球が浜風に押し戻され、3回は2者
連続三振と先制できない。

　八戸も3回に1アウト3塁のチャンスを逃すが5回に1アウトから内野安打で
出た 8番が2盗＆3盗を決め9番の振り逃げで先制すると、1・2塁から2番の
3ベースと4番のタイムリーで4点を先行する。

　ところが英明も直後の6回に1アウトから四球を挟んで3連打と犠牲フライで
2点を返し、更に1番が粘った末に3ベースを放ち同点に追いつく。

　追いつかれた八戸は7回のノーアウト1塁を強攻して併殺で潰して迎えた
8回にヒットとエラーでチャンスを広げ1アウト満塁から6番が走者一掃の
3ベースで3点勝ち越すと更にスクイズで8点目を挙げて勝負を決めた。

　八戸が11安打で英明が8安打だったが英明は2～4番がノーヒットだった
のが痛い。
　1回と3回のチャンスで先制していればペースを握れたと思えるのだが、
それを凌いだ中山が よかったという事だろう。