昭和の日に3年連続で世界戦を戦った飯田覚士

 今から20年前の昨日4月29日は元WBA:Sフライ級王者・飯田
覚士が当時のWBA:Sフライ級王者アリミ・ゴイティアに挑戦した
日だが、予想通り全くいいところなく5RでKOされる惨敗を喫し
た。

 飯田覚士といえば日本TVのバラエティ番組・天才たけしの元気が
出るテレビのボクシング予備校というコーナーからプロデビューした
というのが売りで、当然ながらタレント的な存在と思っていたし番組
でのライバルだった松島二郎に勝って日本王者になっただけで大した
ものだと考えていた。
 
 実際に琉球カタルーニャ戦の勝ちは専門誌などでも‘微妙な判定’
と叩かれていたし鬼塚勝也にストップ勝ちした李換哲を倒したゴイ
ティアでは相手が悪いと思っていたので、この結果は当然で世界王
者など無理だろうという感じだったのだ。

 ところが1年後の同日にゴイティアを倒したヨックタイ・シスオ
ーに挑戦した飯田は1年前とは全く違う姿を見せ、前半こそ王者の
プレッシャーに押されていたものの強打を空転させてスタミナを
奪うと後半はスピードを生かした攻撃で波に乗り‘勝ったのでは’
と思ったのだが判定は1-0の引き分け。

 確かにゴイティアとヨックタイでは相性の違いはあるものの、
ヨックタイに勝つための戦略を忠実に遂行しきったのを見ると
大いなる進歩を感じたし、実際12月23日に行われたダイレクト
の再戦では1Rにダウンを奪い終盤の追い上げを凌いで悲願の世
界タイトル奪取だった。

 そして3年連続となった4月29日には3階級制覇を狙う井岡
弘樹との初防衛戦を行い、イスマエル・サラスをトレーナーに迎
えた井岡が減点を取られた事から流れが井岡に傾き苦戦の末2-
0の判定で初防衛に成功したのだ。

 この頃からボクシングも世界戦だからといってゴールデンタイ
ムでの生中継というのが厳しくなり始めたわけで、中継の枠を取
りやすい日曜祭日の夕方に開催されるケースが増えていた事から
4月29日に世界戦が3年連続で行われていたが全て飯田覚士の
試合というのも珍しかった。

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