東京多摩借地借家人組合

アパート・賃貸マンション、店舗、事務所等の賃貸のトラブルのご相談を受付けます。

法定更新後に底地が3度目の転売に

2016年01月27日 | 明渡しと地上げ問題
大田区南六郷地域に宅地約40㎡(私道分含む)を賃借している杉本さんは更新料問題で入会。
 契約書に借地権価格の1割の更新料支払うとの確約があり、弁護士事務所を介して一定の金額を
提示するが、その4倍請求の地主との協議は決裂る。組合との相談で地価と比較して妥当額と回
答し、法定更新を杉本さんは選択する。1年後不動産業者に転売され、また更新料と地代増額請求
となる。拒否すると6カ月後に倉庫業者に転売された。その事実を謄本で確認。さらに地代の支払
催促に対し、これまでの支払に基づき1年分後払を通告した。杉本さんは借地人の自らの権利を学
び、確信持って地主に対応している。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

更新料の請求から転借地権の買い取りで合意

2016年01月15日 | 契約更新と更新料
大田区池上地域居住の宮本さん(仮名)は、宅地約150坪の内22・8坪を転借している。転
貸人が賃借中の宅地を月極め駐車場使用にしたために、非住宅用地となり高額な地代の負担となっ
た。それを理由に地代の値上げと、更新料も払っていると転貸面積分の更新料の支払を求められた。

宮本さんは、組合との打合せとおり小規模住宅用地である。更新料の支払義務はないことを伝えて
転貸人は了承。3年経過すると転貸人は、弁護士を介して解除予告並びに地代増額等を通告。宮本
さんは書面で拒否の通知をする。弁護士は裁判を検討していると訴状を送ってきた。さらに電話で話し合いを要求。宮本さんは組合との話し合いを求めて3カ月間組合と協議。結果は、解除請求等を撤回し、転借権買い取りを請求される。宮本さんは組合との協議を重ねて、老朽建物の建替えは転借では困難が伴うことを考慮し、応じることを回答。予想を上回る金額が提示され、合意することができた。先日合意金額の8割を内金で受領し、5月末迄に退去する。(東京借地借家人新聞より)



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

全借連総会での増田弁護士の特別報告 「民間賃貸住宅の課題と現状」

2016年01月12日 | 賃貸借契約
 民間借家人の置かれている現状

 民間賃貸住宅は1458万戸で、住宅全体の約24%を占めていますが、公共・公営賃貸住宅の割合が著しく少なく、民間借家の85%が個人の賃貸人で、大規模修繕計画もなく、劣悪な住環境に置かれています。平成25年の住宅統計調査で、借家の空き家は429万戸で約9割が共同住宅、特に築30年前後の空き家が目立っています。
 住宅を確保できない弱者である住宅確保要配慮者を食い物にする悪質業者(追い出し屋、囲い屋、脱法ハウス、無届介護ハウス等)が急増し、住まいは商売道具にされ、公的責任があいまいなまま野放しにされています。

 賃貸住宅契約をめぐる諸問題

 原状回復問題は平成17年の最高裁判決で原状回復特約が市場から放逐されています。標準契約書やガイドラインの周知徹底でトラブルの解決も容易になっています。
 一方、更新料や敷引きなどの一時金は、平成23年の最高裁判決で特約を無効にすることは厳しく、最高裁判決をどう克服するか課題になっています。

 賃貸管理業と家賃債務保証業について
 
管理業者も保証業者も法的規制がなく、管理業者は任意の登録制で国も検討委員会を発足しています。借家人に対する滞納家賃の取り立て行為などは弁護士法違反行為になります。家賃債務保証業も賃借人の委託を受けて保証人の代理を行う業務にもかかわらず、賃貸人に代わって家賃を督促したり、追い出し行為をすることは非弁禁止の趣旨に抵触し、
「利益相反」の問題に
もなります。

 ブラック家主問題
個人家主が建物の管理ができなくなる中で、賃貸住宅を買いあさる不動産業者が増えています。多くが買った途端に明け渡しを求める悪質な事例が多く、共同住宅に残っている借家人は移転が困難な人たちばかりです。住宅確保要配慮者に対する家賃補助、公的保証など賃貸住宅における公的な役割を発揮させることが重要になっています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

住まいの貧困ネット第1回連続学習会「居住支援協議会の可能性を探る」

2016年01月12日 | 住まいの貧困に取り組むネットワーク
http://housingpoor.blog53.fc2.com/blog-entry-275.html


2/5(金)連続勉強会 第1回 「居住支援協議会の可能性を探る!」


住まいの貧困ネット 連続勉強会 第1回
「居住支援協議会の可能性を探る!」


日時:2016年2月5日(金)18:30-19:30(19:30~定例会)


場所:新宿区戸塚地域センター 5階 会議室1
地図⇒ https://www.city.shinjuku.lg.jp/kusei/totsuka01_000109.html


発題者:露木尚文さん(住宅・都市問題研究所)




 低所得者や高齢者、障害者がアパート探しの際に入居制限にあうなどして大変苦労している問題に住まいの貧困ネットでは注目してきました。民間アパートへの円滑な入居を促進するための方策として「居住支援協議会」の設立を国は推進しています。


 第一回目は、豊島区居住支援協議会の設立や運営に関わり、居住支援協議会にお詳しい露木尚文さんに各地のモデル的な取り組みを解説していただきます。


 居住貧困の問題に、居住支援協議会という枠組みでどのように対処しうるのか、参加者全員で意見交換し、考えていきましょう。


 なお、勉強会のあとの定例会(19時半~21時頃)にもふるってご参加ください。


主催:住まいの貧困に取り組むネットワーク
ブログ: http://housingpoor.blog53.fc2.com/
E-mail: sumainohinkon@gmail.com
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

明渡訴訟で借地人勝訴した6日後に地主が更新料請求

2016年01月06日 | 契約更新と更新料
 昨年本紙6月号でも報告した足立区西新井大師近くで借地をしている西山さん(仮名)は、12月3日に東京地裁の建物収去土地明渡し裁判で勝訴判決を得た。

 地主側は、西山さんが平成4年に約束の更新料を支払っていないと契約解除・土地明渡しと不払い更新料を要求し争った。

 西山さんの代理人の組合顧問の江口弁護士は、更新料は父親が支払い、領収書も存在すると主張。地主側は領収書を贋物と反論。江口弁護士も支払期限が平成16年7月末日で債務は時効消滅し、更新料支払いの義務は負わない。不払いを理由とする契約解除は効力がないと主張。判決では更新料は平成16年7月末日の経過をもって消滅時効期間が満了する。地主側の解除権の行使の前提となる領収書等を提示することが債務となっていることを認めるに足りる証拠はないと判断した。判決6日後、地主の代理人弁護士は3年前法定更新した更新料を再び請求してきた。地主代理人の職権乱用に呆れるばかりだ。

(東京借地借家人新聞より)


借地借家問題のご相談は

東京多摩借地借家人組合まで

電話 042《526》1094
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする