かんじて・・・。 ・12
享年14歳 若すぎる少年の旅立ちは
当時の私達に大きな影響を残していった
当時の私達に大きな影響を残していった
康誠がこの世を去ってから一ヶ月・・・。
私達キョウダイ達は、毎日通っていた道場を
休みがちになっていた・・・。
康誠のいない道場・・・若かった私達には
彼の死の意味を悟るまでにはいたっていなかった
それでも、少しずつ前を向こうとしていた私達を
師匠は優しく見守ってくれていた
しかし、私はある時、そんな師匠に・・・。
透明「先生・・・。」
師匠「どうした」
透明「先生は、康誠を止めてくれるんじゃなかったんですか
先生なら何とかできたんじゃないんですか
円に聞きましたけど、康誠がどうしても試合に出るって
言い張っていたらしいですけど、こうなるくらいなら、
力ずくでも、康誠を病院に運ぶことはできたんじゃ
ないんですか
ないんですか
先生は、悲しくないんですか
自分を慕っていた弟子が死んでしまったんですよ
先生は、何でもできるんですよねぇ
それじゃ、康誠を生き返らせてくださいよ 」
師匠「・・・そうだな・・・すまない。」
そう言うと、師匠は奥の部屋へ入っていった・・・。
透明「なんだよいつもそれだけじゃないか 」
分かっていた・・・あの時、康誠は既に死を受け入れて
いたのだと・・・そして、康誠の寿命はもう尽きていたと・・・
分かっている・・・分かっているはずなのに・・・
観似手が暴走してしまえば、誰にも止めることはできない
分かっているはずなのに・・・
師匠にあんなこと、言いたかったわけじゃないのに・・・
いたのだと・・・そして、康誠の寿命はもう尽きていたと・・・
分かっている・・・分かっているはずなのに・・・
観似手が暴走してしまえば、誰にも止めることはできない
分かっているはずなのに・・・
師匠にあんなこと、言いたかったわけじゃないのに・・・
自暴自棄になっていた私は、当たり所がなく、師匠にまで
くってかかっていた・・・。
しばらくして・・・珍しく道場にキョウダイ達が集まっていた。
私達は、あまり会話も無く、ただただ自分の観似手を制御する
練習だけをしていた・・・。
私は、ノドが乾いた為、道場の奥にある台所へ
透明「」
なんだろう・・・奥の部屋から何か聞こえる・・・。
私は、ゆっくりと一番奥にある部屋の前に
木戸の隙間から、中を覗いてみる・・・。
透明「」
そこには、師匠が座っていた
小さいが、見た目立派な仏壇の前で何かを話している・・・。
師匠「・・・康誠・・・俺は、お前を救うことが
できなかった・・・俺は、師匠失格だよな
・・・康誠・・・本当にすまなかった
だが、俺はお前の大切なキョウダイ達を
守り大人にしてやらなくてはならない
守り大人にしてやらなくてはならない
お前の死を無駄にしないためにも・・・。
しばらくすれば、俺もそっちに行くからお前の修行の続きは、
そっちでしような
どうかそれまでは、お前もアイツらを見守ってやってくれ・・・」
透明「」
深々と頭を下げている師匠の目には、涙がこぼれていた・・・。
初めて師匠の涙を見た私は、この時まで康誠が亡くなってからも
涙を見せない師匠の心は鋼でできているのではないかと疑って
いたのだ・・・。
涙を見せない師匠の心は鋼でできているのではないかと疑って
いたのだ・・・。
当たり前だった私達をいつも優しく、励ましてくれた師匠が
康誠の死を悲しまないワケはない
師匠は、きっと毎日こうして康誠と話していたのだろう
私達よりも、何倍も何十倍も悲しいはずなのに・・・。
それでも、私達を励まそうと守ろうと、普段と変わらない
接し方をしてくれていた師匠に、私は何てことを・・・・。
私は、このことを皆に告げ、康誠の死を力に変えることを
キョウダイの誓いとした
キョウダイの誓いとした
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
藤堂「・・・ぐすっ・・・康誠さんの観似手は、
一体、何だったのですか」
透明「康誠の観似手は、どんなものだったのかは、
分かりませんでした・・・でも、観似手を
覚醒させてしまった康誠は、五感の内の1つ、
触覚に類する感覚機能や生命の根本となる
気の伝達機能が弱く、一部消失していたと
聞いています・・・。」
触覚に類する感覚機能や生命の根本となる
気の伝達機能が弱く、一部消失していたと
聞いています・・・。」
藤堂「そうだったのですか・・・すみませんでした
そんなお辛い、想いをされている方に、
簡単に覚悟があるなどと・・・」
透明「いえいえこちらこそすみませんでした
藤堂さんには、藤堂さんの理由がある
はずなのに、興奮してしまって・・・
でも、これだけは覚えておいてください
私はこの後も、立て続けに色々な死と
いうものに直面しました!
いうものに直面しました!
16歳の時に、キョウダイ以外でできた初めての友を失い、
同時期に、大切な人を失った・・・。
そして、私に生きる道を教えてくれた師匠とも・・・。
死というものは、私達からすれば修行の終了を
意味し、あの世に帰るだけなような気がしますが
身近な人を失うというのは、本人が考えるよりも
もっと、周りの人たちに影響を及ぼすものなのです
死から学べることもありますが、それでも心にあった
何かを失う感覚は、どんなものよりも辛く重いもの
なんです・・・私は康誠を失い、半身をもがれた
何かを失う感覚は、どんなものよりも辛く重いもの
なんです・・・私は康誠を失い、半身をもがれた
ように感じましたその感覚は今でも忘れることは
ありません
だから、藤堂さんにも能力者としてではなく、
人間として、自分の命を軽く認識して欲しくないのです
人間として、自分の命を軽く認識して欲しくないのです
あなたを失えば、あなたを必死に育ててくれた方や
一緒に頑張ってきた方々も私と同じ想いをしてしまいます
それが、自分で望んだ能力によるものとなれば、尚更です
どうか、そのことだけは覚えておいてください」
藤堂「そうですね・・・肝に銘じます」
康誠の死から得たもの・・・私の中で変わったもの・・・
能力者は、自分の死を軽くみてしまう。
私は生き急ぐ藤堂さんが心配でたまらなかった・・・。
続く ・・・。
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