

あれっ
あれれっ
本当にいないぞ





う~っ
・・・何やってるんだ泰蔵さん


何だか、盛り上がっているところに
水を差すのは忍びないが・・・

透明「す、すみません
桃代ちゃん



ちょ、ちょっといい
」


桃代「どうしたんだい
」

透明「ごめんね
水を差しちゃって


あのね
・・・さっきから泰蔵さんが
見当たらないんだけど・・・。」

見当たらないんだけど・・・。」
桃代「・・・・・そう言えばそうだねぇ~

あいつ、どこほっつき歩いてるんだ
」

透明「ちょ、ちょっと探してきてもいいですか
」


桃代「あ、ああ
お前達も一緒に探してやりなさい
」


弟子「はい
」

私達は、桃代ちゃんの広い家の中を探し回る・・・





透明「・・・・・う~ん・・・結界張ってあるせいか

どうにも、泰蔵さんの気を探れない・・・。
んっ
・・・こっちは台所
・・・・・
」




台所に入った私は、とんでも無い光景を目の当たりにする

透明「た、泰蔵さん 
」


こちらから見ると、泰蔵さんはお腹を抱えうずくまっている
ように見える

透明「ま、まさか
」

ほ、本当に、腹を



私の声を聞いて、皆が集まってくる・・・。
桃代「透明ちゃん
どうした
・・・泰蔵
」



弟子達「
」

私は、その場にへたり込んでしまった



桃代「まさか、ここまでバカだったとは・・・

あんた、透明ちゃんが失敗したと
思って・・・
」

透明「泰蔵さん
・・・・・・んっ
」


今、微かに動いたような



私は、泰蔵さんのもとへ走り寄る

透明「た、泰蔵さん
しっかり 
」



タイ「ぐっ
・・・・いてててててててっ


こ、こら
透明
動かすな
」




透明「へっ
」

よく見ると、泰蔵さんはただ、お腹が痛いのか

腹を押さえているだけのようだ

透明「な~んだ
も~う
紛らわしいことしないでよ
」




タイ「ぐっ・・・たたたっ・・・
」

桃代「なんだい
生きてるじゃないか


あたしゃてっきり、腹を切ったのかと思ったよ

本当に、ナンマンダ~
ナンマンダ~ブ
って


心の中でお経読んじまったじゃないか



本当に、紛らわしい 
」


弟子達「ほっ
」

タイ「ちょ、ちょっと、まて



本当に、腹がいてぇんだ
透明


なんとかしろ~~~っ
」


透明「何とかしろって言ったって・・・
」

桃代「まったく
世話がやけるねぇ~


田所、少し見てやりな
」

田所「・・・はい・・・。」
田所さん、もしかしてヒーラー系の能力者

田所「・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・ガス・・・。」
透明「へっ
」

桃代「はぁ~
泰蔵
お前も歳だねぇ~
」



タイ「は、はい
」


透明「もしかして、ガスが溜まっているだけ
」


田所「歳がゆくと、ガスが溜まって腹痛をうったえる
ことが多い・・・。」
タイ「へっ
」

透明「でも、このままで大丈夫なの
」


田所「・・・ガスが出れば問題ない・・・。
念のため、病院で薬もらってくるといい・・・。」
透明「たはははははっ
」

タイ「い、痛みはとってくれねぇのかよ~
」


桃代「まったく
」

工藤「一応、救急車呼んでおきました
」

透明「ありがとうございます

私も、念のため病院までついて行きますね
」

この後、直ぐに救急車が到着

泰蔵さんの哀れな姿を横目に見ながら、桃代ちゃんとお別れする

桃代「透明ちゃん
本当にありがとうね
この御礼はまた、いつかさせてもらうよ
」


この御礼はまた、いつかさせてもらうよ

透明「御礼はいいですよ
それよりも、桃代ちゃんも

もっと、お弟子さんに甘えてあげてくださいね
」


桃代「あははははっ
まあ、ぼちぼち考えるさね
」


そんなわけで、泰蔵さんに付き合い病院へ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・行く途中

もの凄い爆音と共に
密室を恨む透明なのでした・・・




タイ「おお~っ
もう、なんともねぇ~ぞ
いや~っ
スッキリした~
」


いや~っ



透明「た・す・け・て・く・れぇ~~~~っ 
」


完 








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