観測にまつわる問題

政治ブログです。「保険」「相続」「国民年金」「AIロボット」「運輸エンタメ長時間労働」「GX」を考察予定。

制裁の着実な実行並びに実行のチェック、北朝鮮の核武装が成った場合を想定した安全保障体制の整備を

2017-09-12 14:38:39 | 政策関連メモ
北制裁決議が採択…石油関連輸出、3割減と試算(読売 2017年09月12日 12時55分)

>国連安全保障理事会は11日夜(日本時間12日午前)、北朝鮮への原油や石油精製品の輸出量に上限を設定するなどの追加制裁決議を全会一致で採択した。

>制裁に慎重な中国やロシアも賛成した。追加制裁は核・ミサイル開発の資金や燃料の遮断を狙うもので、履行されれば北朝鮮への原油・石油精製品の輸出は現在の水準より3割削減されると米国は試算している。

>米国は当初、原油の全面禁輸などを盛り込んだ案を作成したが、安保理が一致して北朝鮮へのメッセージを出すことを優先し、中国やロシアに譲歩した形だ。

甘い制裁だった気はしますが、何はともあれ全会一致で採択できたのは大きな成果ですね。臨検も甘い形で入るという事前の話は見た気がしますが、どうなったのかな?軍事に転用できるものを北朝鮮に輸出するべきではないし、抜け道を当然探してくるでしょうから、監視とチェックは必須のはずですが。

対北朝鮮、中ロは対話姿勢変えず 韓国は制裁歓迎(日経新聞 2017/9/12 11:27)

>中国外務省の耿爽副報道局長も12日、制裁決議について「必要な措置を取ることに賛同する」との談話を発表。「北朝鮮は安保理決議を順守し、国際社会の声を尊重して核・ミサイル開発を続けないようにすべきだ」と強調した。

>ただ、決議は朝鮮半島の平和安定を維持し、対話による平和的解決を呼びかけていると指摘。「決議が全面的かつ完全に執行されることを望む」として、米国や韓国に情勢をさらに複雑化させる行動を取らないよう求めた。

事態が複雑化するのは大体北朝鮮が原因ですね。北朝鮮がまたミサイル発射とか核実験やったら、対応しない訳にもいかないですからね。またやったらまた制裁するしかありませんし、水面下で悪さしてもサーチして対応策を練るしかないですね。北朝鮮が安保理決議を尊重しないならどうしてもそういう展開になります。

日本は何をすべきでしょう。勿論まずは制裁を着実に実行していくべきです。それで北朝鮮が核やミサイルを諦めれば、とりあえずは問題の解決に目処がたちます。北朝鮮が諦めるはずがないという人も結構いらっしゃいますが、制裁が実行されれば当然北朝鮮は苦しくなりますし、クーデターなど考える人も出てくるでしょう。金正恩は年齢や出自(母が在日)の問題もあってそれほど軍部を掌握できていないとも考えられています。軍部も戦車が動かないと統治できるか疑問でしょう。ですから、軍部にはクーデターをおこす動機も能力もありますし、軍部支配が認められるなら核放棄を決断して問題を終わらせる可能性があります。そういう合理的な推定が成り立つからこそ金正恩は軍部を疑い有力者を処罰している訳で。北朝鮮が問題を誰にも迷惑を解決してくれるのならそれが一番です。そういう可能性を考えず無理だと決め付けるのは犯罪によって暮らす金正恩体制を擁護するに等しいでしょう。日本は制裁が着実に実行されるよう関係各国に働きかけていかねばなりません。

勿論北朝鮮が核武装してしまう事態も想定せねばなりません。アメリカには軍事手段を用いてこれを阻止する選択肢もありますが、あるいは外交交渉によってICBMと核拡散だけ止めさせて核武装を認めてしまう可能性もあります。これは日韓にとって悪夢ですね。敵基地攻撃能力の整備やニュークリアシェアリングなども選択肢のひとつだと思います。どうせICBMと核拡散を止めるなら北向きに威嚇してくれんかねとは思いますが。小野寺防衛相は北朝鮮の核武装という事態を想定し準備を整えて欲しいですね。防衛体制というのも一夜にしてなりません。

アメリカの分断

2017-09-12 07:16:53 | 注目情報
米国の移民政策 議会の怠慢が混乱を拡大した(読売社説 2017年09月12日 06時01分)を読みました。

>問題なのは、こうした現実に適応するため、抜本的な移民制度改革の必要性が長年指摘されながら、議会が機能せず、立法措置を先送りしてきたことだ。

>トランプ氏の手法は強引だが、声明で「責任ある移民制度改革」を唱え、「議会は行動する時だ」と呼びかけたのには一理ある。共和党と民主党は政治闘争から離れて、国民の幅広い支持が得られる法案をまとめねばならない。

筆者は移民制度、ましてやアメリカの制度は良く分からないので何とも言えませんが、日本でも批判も多い移民賛成派だけにこうした議論に興味はあります。不法移民は犯罪ですから移民反対派の言うことが正論ではあるんですが、アップルやグーグル、マイクロソフトが反対するように、結構根付いてしまっているようですから(不法移民自体が犯罪ではあるんですが、不法移民が必ずしも全て治安を乱すような犯罪に手を染めている訳では勿論ありません。そんな方々を超一流企業が擁護するはずありませんね)、現実に強制送還するとなると中々難しいところがあります。読売が言う通り議会は問題を先送りせず何らかの答えを出すべき時が来たのでしょう。

トランプも今度の北朝鮮問題が外交的手段を考える契機になればいいですね。議会もトランプに負けていません(トランプ外交は「米国の地位弱める」、米上院委が批判 ロイター 2017年9月11日 / 12:59)。>米上院歳出委員会は8日、国務省の歳出関連の報告書で、世界における米国の地位を弱めているとしてトランプ政権の外交政策を批判した。>同委員会は7日、政府の要求よりも約110億ドル多く国務省と対外活動に予算を割り当てる法案を31対0で可決した。>8日公表された法案付随の報告書で、委員会はトランプ政権がこれら活動に関する支出を2017年会計年度(9月末まで)比で30%削減する方針を示したことを批判した。

アメリカの分断はよく指摘される問題ですが、トランプにも問題意識はあるようです(トランプ氏 米国民の融和目指す 「分断変わる」と投稿 毎日 2017年1月16日 10時55分)。>トランプ次期米大統領は15日、自身のツイッターに「長年にわたり、米国は怒りと不信で分断されてきた。(しかし)それは変わるだろう」と投稿し、20日の就任後、米国民の融和を目指す考えを示した。口撃の象徴みたいなトランプが分断変わると言うのもちょっと可笑しいですけどね。まぁ何にせよ、国際社会もアメリカの分断大丈夫かいなと見ているところがありますから、そう簡単に変わるとも思えませんが、上手くいくといいと思います。

結構譲歩したみたいですね

2017-09-12 06:40:11 | 日記
米譲歩、石油禁輸見送り 北制裁案、輸出上限を設定(産経ニュース 2017.9.11 23:50)

>北朝鮮による6回目の核実験を受け、国連安全保障理事会は11日午後(日本時間12日午前)、北朝鮮への原油や石油精製品の輸出に上限を設定した米国主導の制裁強化決議案を採決する。米国が6日に提示した当初の決議案で盛り込んでいた石油の全面禁輸措置や渡航禁止、資産凍結の対象に金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を指定することは中露の反対で見送られ、米国が譲歩した形となった。

結構譲歩したみたいですね。日本時間12日未明の採決と聞いていましたが(「安保理制裁12日採決 米が修正案、中ロに配慮」日経新聞 2017/9/11 13:22)現時点で採決のニュースは届いていません。

メルケル氏がプーチン氏と電話会談したとロイターで報道されています(独露首脳が電話会談、北朝鮮核問題の平和的解決で合意 ロイター 2017年9月12日 / 04:50)。ドイツは北朝鮮に対する厳格な制裁の導入が必要とし、ロシアは北朝鮮の国連安保理決議違反を強く非難して、世界的な不拡散の動きに矛盾し地域の平和と安定に深刻な脅威となるとした上で、すべての関係各国による協議を再開し、政治・外交手段を通してのみ解決が可能との認識を確認したようです。まぁロシアの言う通りになるのかもしれませんね。

後は最強の制裁案を言っていたトランプ政権が吞むかどうかですが、最近トランプは民主党と取引して世間を驚かせましたし、意地でも反対はしないんでしょう(トランプ氏と民主党の取引――大統領は何を考えていたのか BBCニュース 2017年09月11日)。本当に予測不能の男ですね。まぁトランプに妥協をする気がないなら、北朝鮮に対する譲歩案を出すはずもありません。