観測にまつわる問題

政治ブログです。「保険」「相続」「国民年金」「AIロボット」「運輸エンタメ長時間労働」「GX」を考察予定。

公平な政局報道

2009-07-20 03:57:39 | メディア
結局のところ、「不偏不党」のメディアの政局的価値判断こそが日本の政治を悪くする最大の癌でしょうね。以前紹介した「選挙報道」を見て知ったのですが、早稲田大学政治経済学術院の山本武利教授によれば、そもそも「不偏不党」という言葉を最初に使ったのは、明治の藩閥指導者で、台頭する政党政治と責任内閣を排除することが目的だったという(前掲書137P)。またそれが営利主義の観点から広がり定着していったそうで。

先の記事の中吊り広告は極端としても、通常の不偏不党マスメディアの一方的な政局報道が政治に無用な介入をしているのは否めないでしょう。政治はとても大きな権力を持っているので、娯楽として消費されるべきものではないことは明らかです。

公平な政局報道とはどのようなものでしょうか。私は世間一般の認識とは真逆で政党支持のあるメディアの報道が現実的に可能な事実上の公平な報道だと思います。ブログ書きの経験からにはなりますが、支持政党があるとあまり無茶・低質な政局報道は出来なくなります。「不偏不党」といったところで、政局的価値判断を下す以上、中立では有り得ないことは明白であって、根本的に言い分が成り立っていないんです。検察や弁護士が中立と思う人はいないでしょうが、裁判官は両方の言い分を聞いたうえで、法・判例に則って、中立的判断を下しているのであって、報道では非常に中立が非常に困難であることは明らかです。

結局、一方的な不偏不党マスメディアの「評価」によって、都議選のように、政策論おいてけぼりで、イメージで決まってしまいそうな今度の衆院選ですが、日本でも早くメディアが支持政党を明らかにしてほしいと思っています。タイミングは当たり前ですが気付いたらば直ぐです。

偽政権誕生へ

2009-07-18 10:15:37 | 政局・政治情勢
MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090718/stt0907180732002-n1.htm

>麻生太郎首相は17日、衆院解散を決定する閣議を予定どおり21日に開催することを決めた。これを受け、衆院議院運営委員会は17日、21日午後の本会議開会を与野党で合意。衆院選は8月18日公示、8月30日投開票の日程で実施されることが確実となった。

解散権は抜き打ちで使えばいいと思うのですが、決定みたいですね。一応使うまではブログもこのままですが、決断は支持します。ただ、ねじれなど諸条件を勘案するとほぼ勝ち目は無く、事実上政権選択選挙にはならないでしょう。偽政権誕生へむけて爆走中であります。

麻生の功績とプラグマティズム、そして今後

2009-07-16 19:08:28 | みんなでやろうぜ
麻生の功績は何かと問われれば、私は景気対策と安全保障と答えます。

そもそも冒頭解散をしなかったのは、世界同時不況のためでした。準備不足もあり、麻生政権は評価を落としましたが、経験の無い民主党ではより悪くなっていたというのが、我々の考えでしょう。選挙は必ず勝てるという状態でもありませんでした。春先軌道に乗って、安全社会実現会議などはとても良かったと思います。景気も明るい兆しが見えてきました。

そうこうしているうちに、北朝鮮のミサイル発射があり、麻生政権は良い対応を見せたと私は思います。これも日米同盟を堅持しないことがこれまでの法案賛否などで明らかになっている民主党では、本来怪しかったことは明らかだと、分かる人は分かっていると思います。鳩山民主党のクリンチはなかなかどうして見事だと思いましたが(貨物検査は政策を優先して協力を)(もし政権を獲得したらば真価が問われるでしょう)。

しかしながら、どちらも世間一般の評価は今ひとつです。メディアに対して、国民の皆様に対して、いろいろ言いたいことはありますが、もう終わってしまったことは変えられないでしょう。私はメディアは良い方向に変わるのではないか、それに伴い世論も成熟するのではないかと期待していますが、一度下された評価を覆すのは実際問題難しいことです。

また、ねじれ国会はどう対応するつもりでしょうか。選挙は勝つつもりでやるべきなんですが、麻生続投では良いビジョンが見えづらい。これ自体が選挙のハードルになってしまっています。問責されていない人が選挙で信認されれば打開策も明らかに見え易いでしょう。

自民党のため、ひいては日本国民のため、解散でも勿論応援しますが、退陣も考慮に入れて良いと私は思います。経済にしろ軍事にしろ政策はプラグマティズムが大事ではないでしょうか。麻生が精神として逃げない男だというのも少なくとも支持者は分かっているはずです。

麻生の演説

2009-07-16 18:46:48 | みんなでやろうぜ
私は麻生の演説は結構いいと思いますけどね。

「私の目指す安心社会」日本記者クラブにて(首相官邸ホームページ)
http://www.kantei.go.jp/jp/asospeech/2009/06/25speech.html

野党からはビジョンがどうこうという声もありますが、いいことは言っているんです。結果的に生かしきれていないのが問題としか言いようがありません。

(財)日本国際問題研究所(JIIA)フォーラムにおける麻生内閣総理大臣外交政策演説「安全と繁栄を確保する日本外交」 (首相官邸ホームページ)
http://www.kantei.go.jp/jp/asospeech/2009/06/30speech.html

こちらはいいことを言っていても、国民の感動は呼びづらいかもしれません。そもそも日本(国民)は内向きで外交が苦手なので、どうしても説明する感じがでているのでしょう。また、民主党を意識しているとも受け取れます。連中が変に反対するので仕方ないんでしょうが・・・。

何れにせよ、ゆっくり考えて、党内の混乱に対し、何らかの打開を図ってほしい、力量を見せてほしいと思っています。そして、民主党に対してではなく、国民に対し、訴えかけてほしい。イメージがついてしまった今、何処まで効果的かは分かりませんが。

政党における団結の重要性と総括

2009-07-16 18:03:03 | 政局・政治情勢
私は政党において、党内議論を決定的に大切に思ってますし、日本においてはそれが足りないのではないかと思っていますが、今訴えたいのは団結です。

麻生政権がここまでの状況になったことに関して、自民党でたびたび起きる反乱に原因がないと誰が言えるのでしょうか。議論して決め、決めたら従うしかありません。首相の指示は余程のことがない限り従うべきものです。

また麻生首相・執行部にも問題はあります。やはり敏感な情報は漏らさないようにしなければなりません。そうでないとブレたとされます。迂闊な決断をするよりマシなはずですが、そういう話は通りません。また、不満分子の意見は積極的に聞き、間違っていると思うなら、論破しておくことがベターでしょう。良い意見は取り入れればいい。いずれにせよ何らかの形で党を治めないと、国民の信任を得るのは難しくなります。この辺は情報・話題がほしいマスメディアには頼れない部分です。

秘密がどうしても洩れるのであれば、積極的に公開するのもひとつの手段です。しかしながら、後で変更が難しくなります。もうイメージになっていて、急速な解決は難しくなっていること・皆に知れ渡った弱点のひとつであることは認めざるを得ません。

先ほどは総括に否定的なことを書きましたが、やらないよりはマシでも、この程度ですから、麻生おろしリスクの方が怖いところです。選挙間近で今更如何ほどの効果がという思いもあります。

本家サプライズ

2009-07-16 17:35:26 | 政局・政治情勢
登場するとは思っていませんが、せっかくですから、本家サプライズ小泉純一郎氏について書いておきます。

彼のポピュリストとしての才能は大方の認めるところだと思います。政策的にも私は当時の状況から考えて、未だにそう間違ってはいなかったと思っています。

問題は継続性でしょう。やるべきことはやったとして政策は放り投げ辞任し、綻びが出てもケアすることはありませんでした。他にやりようも無かったのでしょうが、郵政見直しの時は、麻生を討ちにくる始末。自民党を大勝させながら、ぶっ壊したと見られるのもむべなるかなです。小泉総裁誕生となれば、民主党と喧嘩し、協力させるということになるのかもしれません。・・・やっぱり無理かな。郵政解散であれほど党内を混乱させながら、首相引退後は敵(民主党)とは戦ってくれないことを、少し悲しく思っています。

平和的解決と麻生の選択

2009-07-16 16:58:24 | 政局・政治情勢
今の自民党内政局の混迷を平和的に断つには、麻生の決断以外には考え難いところです。麻生がやりぬきたい以上、下克上は血を見るという他ありません。私は少なくとも正規の手続き(選挙)がある以上、下克上は常にノーです。これまでにもそう書いてきましたし、何ら見解は変わりません。反乱(無理な体制転覆的言動)がおきれば鎮圧するしかなく、理屈を言わせれば、このこと(麻生おろし)に関して全て勝つ自信はあります。気の済むまで言えばいいのではないでしょうか。

どうしても自己防衛・あるいは自己が所属する集団防衛を行いたければ、黙ってすればいいでしょう。総理総裁と喧嘩して権限的に勝ち目はないということを認識しているのであれば。無謀な戦争を諌めるために無謀な戦争を挑むこの矛盾が端から見ていて可笑しく映ります。パニック状態ではないでしょうか。

先に書きましたが、麻生の選択は大きく見て3つです。

①解散する:極力平和的に解決する必要があります。私も応援します。

②辞任する:最も平和的解決に近い選択肢です。自民党支持者としてはやり易い。

③サプライズ:東国原知事は正式撤退したようです。私に思いつくのは本家サプライズ登場くらいです。

結果責任

2009-07-16 15:52:20 | 政局・政治情勢
責任と言うのは、大概が結果責任です。そして政治家の責任は選挙で問われるものです。だから、何か客観的に明らかかつ重大な麻生首相自身の失敗がない限り、途中でおろすことは出来ません。都議選に応援しに行ったことは、客観的に見てそれにあたりません。政治家が人気商売と考えること自体が間違いであるからです。人気はあった方が良いのですが、人気そのものが問われるタレントとは明らかに違います。強力な権力を持つ政治家を選んでいるのだと考えるべきでしょう。誰に向かって権力を行使するのかと言われれば、出来るだけ多くの人に向かって行使すべきとしか言いようがありません。また、政策評価に関しては、よりマシという観点から専門家に評価していただき、あるいは専門家は政治とは無関係に自身の考えを表明していただいて、マスメディアにおける社説などが総合判断のプロの役割を果たすべきです。そうしたメディアにおける評価を参考にし、あるいは普段の政治家の言動を有権者が判断し、あるいは選挙活動を通じて、最終的には有権者が選挙で判断を下すということです。理屈を言えばこれに異議を唱えることは出来ません。

総理総裁の進退も含めて麻生さん自身に私が考えて欲しいのは、結局は責任の本質は結果責任でしかないということです。どんなに評価が間違っていると思っても、責任は取らざるを得ない時は、取らざるを得ない。今もう万策尽きて選挙をやってもやらなくても同じという状態になっているのではないかということです。少なくとも私は自信はありません。結果責任を取るのは今でも後でも大差ないのではないでしょうか。今なら理不尽でも人気の低くなってしまったトップを変えるという選択肢があります。これを決断できるのは、麻生総裁その人しかいません。これであれば、国民に選択肢を提示できる可能性が出てきます。また、自民党再生の芽を残し易くなるでしょうし、民主党サイドのギリギリ候補者が議員になる可能性を低めることに繋がりやすくなるとも思えます。それが日本の幸せに繋がると考えるのが、政党のリーダーのひとつの見識でしょう。勿論こうしたことは説明が逆効果になる部類ですから、言い訳無用で黙ってやるべきことであるのも明らかです。

様々なご意見

2009-07-16 14:56:10 | 政局・政治情勢
MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090716/stt0907161139004-n1.htm

塩崎元官房長官
>皆さん解散モードなので新しい戦いを進めるためにも、一日も早く開催するのが常識的な判断だ。選挙に勝つためには早く総括して次なるステップを踏み出すことが大事だ

解散前に両院議員総会開催が常識的な判断なんて聞いたことがありません。どう見ても異常事態です。総括は結果が出てから(選挙が終わってから)やるものです。

佐藤ゆかり衆議院議員
>(両院議員総会開催の賛同者が党所属国会議員の)3分の1を上回ったのは無視できない、党内の民意だ。

党内の民意で言うなら、麻生総理総裁はこれ以上ない党内の民意で選ばれました。開催そのものには反対できないにしろ、何を目的にしているかが重要です。麻生総理総裁は選挙に勝つべくやっているし、あなた方は支えるのが仕事で、負ければ責任を取るというのが、歴史的な蓄積に基づく正当な規定路線です。モラルがない。

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090716/stt0907161210005-n1.htm

衛藤元防衛庁長官
>これだけの敗北を喫したのに批判が出ず、激論にもならないとすれば、自由民主党は終わりになる。侃々諤々(かんかんがくがく)の議論がされることがもっとも望ましい姿だ

都連において、また各地方支部において批判をし、激論するのがあるべき姿です。地方選は地方選という原則を守らないと、いつまでたっても、地方に対する議論は深まらないし、分権など夢のまた夢でしょう。

伊藤公介元国土庁長官
>(東京都議選での)大敗戦はやはり党の本部のあり方というのが問われている

あなた方のあり方も問われているという意味ではイエスです。総理総裁・執行部に責任をおっかぶせようというのであれば、筋違いとしかいいようがありません。そういうやり方こそが古いやり方であり、そんなことをやっていれば、長らく退潮傾向にある自民党は(日本と共に)本当に滅びに向かうでしょう。新しいやり方を指し示したいというのであれば、是非拝聴したい。責任が無いものを責任がないと説明すれば、言い訳で切り捨てられるのが落ちと相場は決まっています。正当かつ国民の皆様の支持がいただける反省は出てこないでしょう。

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090716/stt0907161214006-n1.htm

河村建夫官房長官
>これまで与党のバックアップのもとで政治をやってきた。その結果、内閣不信任決議案は全員の反対で否決され信任された。この意義をみんなで考える必要がある

両院議員総会はこれまで大してバックアップしてこなかったというか、足を引っ張ってきた人たちが主導していることが問題です。一度やってしまうと、病気は深まります。政党は政策・方針などで議論することがあっても、筋を通して団結することが基本中の基本だと思います。

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090716/plc0907161338010-n1.htm

津島雄二津島派会長
>首相をどうこうするとか念頭にあるなら自分たちは同調できない

見識だと思います。