先日NHKの「ハートネットTV」で、脳科学者の先生が認知症のお母さんを
介護して様子が放映され、私は大変興味深く熱心に見た。
昔「大脳生理学」と言われ現在は「脳科学」と言われている勉強を、素人なりに
かなり勉強した。余命は5年と言われる認知症、心臓など余病もあるのに、「男性
の平均寿命より、幸せな状態で10年間は長生きして欲しい」と私は欲張っている。
その結果は確実に表れ、この7月に夫は89歳になる。
※デイホームのワーク
満10年間過ぎたが、3か月に一度精神科の定期診察、毎月ホームドクターの検診
毎週3日間のデイホームへ通っている。デイホームの手厚い対応も、大変有意義で
効果があるようで、いつも感謝している。家庭では栄養的にバランスの摂れた食生活
私でできる心身面のケア、オシャレで身ぎれいになどなど・・・夫が穏やかで元気な
のは「多分毎日私が夫に対するすべての言動かも知れない」と感じていた。
その番組を見ていて、脳科学者の先生は「脳の中を整理できる物質が出るリラッ
クスした状態を時折つくる」「感情のシステムは脳の中の深い部分にある」「プライド
は決して傷つけない」など、お話しなさっていた。
※昨日はナポリタン、栄養満点大盛りを美味しそうに全部食べた。
時折夫の状態を見て「現役時代よりずっと素直で、とても介護しやすい、認知症
と診断され、満10年を過ぎている夫が、記憶こそできないが、時折実に理路整然と
したことを言うのは何故だろう?」と考えていた。毎日心している言動は、心理
カウンセラー、またヒーラー的な介護と思っていたが、もしかしたら気づかずに
「脳科学的な視点」で対応していたのかも知れない。
長年研鑽した雑学的な知識は、毎日の生活面で、多いに役立っているのだと
ちょっと嬉しくなった。夫は今日も元気で機嫌よく、デイホームのお迎えの車に
乗ったが、心の中で「あなた今日も楽しく元気でね」と、ベランダで見送った
風の強い今日だった。