ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

未だ自分が不可解

2020-08-22 09:01:19 | エッセー

 目覚めたのは3時半それからどうしても眠れず、いろいろ考えてしまった。

長い人生を振り返っても、あまり平凡ではない生活だった、でも少女時代は

そんな兆しはなかった。自分の本質に目覚めたのは、子育てをしていた20歳代

後半頃からかも知れない。あの頃は「早く30歳になりたかった」、すると子供達

から少し手が離れ、「自分の求める何かに邁進できる」のではないかと、思ったからだ。

 でもそれを待ちきれず、夫をそそのかして、28歳で再びソシアルダンスを始めた。

ソシアルダンス教師資格を取り、教えるようになったのがきっかけで、私の人生は

ガラリと変わった。

 長年大家族の軋轢に耐えていた私が、夫の許可を得て行動を起こし、それからは

まるで走っているような毎日の連続だった。でも、かなり自由になったので、楽しくて

仕方なかった。たとえ、どんなに忙しくても、食事は決して手抜きせず、次から次へと

勉強しながら、私のフィールドはだんだん広がっていったが、40歳代にはあまりの

激しさに、「自分の情熱のブラックホールに吸い込まれるような」恐怖感さえ感じた

こともあった。その結果が現在の自分だと思っている。

 年齢と共に激しい情熱はなくなったが、その時代とあまり変化がない自分がまだ

存在している。年齢的、社会的には衰退している、未だに衰えない向上心は何故なの

か不思議でならない。体力や記憶力は衰えたが、持てる力は決して落ちているとは

思えない。同世代前後の著書を読んで感じるのは、その「精神性」の違いだ。

 心の中で様々な感情が交差する今。いつも自分に言い聞かせる「現在の私は夫の介護

が最優先だから」と・・・でもそれだけでは決して満足出来ない、それもホンネだ。

 人間は何歳になっても、本当の自分がよく分からない。 

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