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憲法改正要件の緩和

2013-04-22 18:37:32 | 時評
自民党が言い出した憲法96条改正論が話題ですね。維新やみんなも賛成のようです。
なぜ憲法は簡単に改正できないか? 憲法は権力者(内閣や国会ももちろん権力者です)を拘束する規範だから簡単には改正できないように、また最終的には国民のイエスをもらう(国民投票)ことになっているのです。
たしかに憲法改正の発議に両議院の3分の2の多数が必要というのは低くないハードルです。しかし、もっとハードルが高いアメリカ合衆国憲法は何度も改正(修正)されています。合衆国憲法の改正は議会の発議の後、(過半数ではなく)4分の3の州が賛成しないと成立しませんが、修正条項は30ヶ条近くあります(もちろん憲法の歴史が日本の3倍以上ありますが)。
何度も書きますが、憲法改正の焦点は戦力の不保持を規定している9条(2項)をどうするのか?です。初めから9条改正を持ち出すと国民の反発が強そうなので(実際、各種の世論調査で、憲法改正に賛成は5割を超えていますが9条については改正反対が5割を超えています)、当たり障りがなさそうにみえる96条の話をまずしているのだと私はみています。

どうして権力者を拘束しなきゃならないのか? 早い話が世の権力者や人々がみな良い人で信頼できるなら、憲法や法律の大部分はいらないでしょう。皆さんは刑法がなくても人殺しや泥棒はしないはず。でも死刑や無期懲役になるかもしれないのに実際に殺人はあります。権力を持った人は、良いことにも悪いことにも権力を使いたくなるものだというのが歴史の教訓です。
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