明日の風

明日は明日の風が吹く。気楽にいきましょう!

三洋電機、笑顔と涙の初栄冠

2008-03-17 12:00:00 | ラグビー
三洋電機が初めて頂上に立った。今回勝てなければ永遠に無冠かという私の心配は無用のものだった。本当に良かった、本当におめでとう!
日本選手権決勝は三洋ペースで始まった。しつこいディフェンスからターンオーバー、一気の切り返しでバックス陣の華麗なトライという三洋のお家芸で連続トライ、17-0と主導権を握った。その後、サントリーの反撃にトライと2PGを返され17-11で折り返した。ちょっと嫌なムードも漂いかけた。
そんな懸念を吹き飛ばすかのように後半はトライと2PGで引き離し後半なかばには30-11とした。普通はこれで勝負ありだろう。だが、奇しくも同じサントリー相手に12年前にはこの点差から追いつかれ負けに近い引き分けを経験している。しかし、今回はその後も攻守とも緩むことなく、終わってみれば、40-18の完勝だった。
歓喜の瞬間、選手たちに涙はなく満面の笑顔だった。しかし、宮本監督はじめ、選手以外の三洋電機関係者は例外なく泣きじゃくっているように見えた。次々に胴上げがあり、最後に、何度も苦汁を呑まされてきた元監督の宮地克実が宙に舞った。素敵な光景だった。(試合終了後、20分以上もこの様子を放映し続けてくれたJsportsに感謝したい)
そんなお祭り騒ぎを、ひとり「勝って当たり前」とでも言いたげに見つめる男がいた。いつも身体を張ったプレーでチームを引っ張ってきたSOトニー・ブラウンである。三洋は栄冠の一歩手前で挫折し、世紀の変わり目をはさんで、逆に頂点から遠のき始めていた。それを救い再びその場所へ導いた立役者が、彼だと言って間違いないだろう。
決勝の最後ではベンチに選手交代を促し、控えのスタンドオフを歓喜の場に立たせようという心遣いまでみせた。その入江のタッチキックでノーサイドとなったのは出来すぎた演出というほかない。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 親孝行な子 | トップ | 長男と白馬八方尾根 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ラグビー」カテゴリの最新記事