13年ぶりに大好きだったドラマの続編をやるというので、楽しみにしていた。
まず再放送された懐かしい本編を全部見て復習してから臨んだ。
大泉洋と篠原涼子の掛け合いが、相変わらず楽しくはあったが。
脚本家・中園ミホは、今回なぜ一回置きに別の人に脚本を書かせたのだろうか。
そのためかどうか分からないが、全体に、乱暴な印象になったのは確かだ。
冒頭、29歳の派遣社員・福岡亜紀(吉谷彩子)が田舎の親と電話で話している。
相変わらず派遣社員を続けている、と言うと、誰かいい人いないの?結婚したら?とか言われたらしく、「あたしだってそげん人おったら、したいっちゃけど」と答える。
この短いやり取りで、彼女の出身地域、そして現在の状況が手に取るように分かるところは、さすが手練れだと思ったが。
一方、春子はと言うと、その頃スペインのバルでフラメンコを踊っている。
本編オープニングでは、現地の友人たちとピクニックに行って、みんなでパエリア食べてるという鮮烈な出だしだった。
同じではまずいと思ったのだろうが、日本でスーパー派遣であり続けるだけですごいことなのだから、フラメンコの本場で踊れるほど上達しているという設定は
どうか。しかも現地の青年からの、取ってつけたようなプロポーズ。一体どういうつもりなんだか。
(この後、彼女は彼にすげなく別れを告げて帰国するが、別に頭の片隅に東海林のことがあってというわけではなさそうだし)
前回はそれほどでもなかったが、今回アラが目立つ。
ツッコミどころを挙げていくときりがないが、例えば
① カレーマイスターの資格を持つ春子が、カレー作りには玉ねぎを弱火で長時間炒めることが肝心だという初歩的なことを知らないのはおかしい。
② 春子が明け方、会社の調理室で密かにアジフライを作っていると、ドローンが飛んできて「やめなさい」と警告したり、それを彼女が壊したり・・って、
あまりにも荒唐無稽でバカらしい。笑わせたいのか?
・・等々
春子の態度がますます偉そうになっているのも気になった。
何よりも、13年前の本編では、大泉演じる東海林武が篠原演じる大前春子と出会って惹かれ、求婚して玉砕する、という大きな流れがあったのに対して、
今回、二人は再会するものの、彼らの関係にはまったく変化がない。
相変わらず二人は会社で衝突を繰り返し、春子は仕事上の危機を幾度も土壇場で救い、東海林の彼女への思いは変わらない。
二人はお互い気になる存在のようなのに、どうしてそこから新たな展開へと持って行かないのか?
東海林は上司にへつらい、部下の手柄を自分のものにする、薄っぺらい嫌な奴だ。
長所は親友を大事にするところくらいだが、それでも彼の一途な思いは報いられるべきではないだろうか?
本編で、春子にすげなく振られた後に、彼女の踊る姿を見つめていた東海林の切ない表情が忘れられない。
このままの状態が今後も続く・・みたいなラストはいかがなものか。
多くの人が、二人がどうにかなるのを期待していたのではないだろうか。
このフラストレーションの持っていき場がありません。
それから東海林の親友・里中賢介を演じる小泉孝太郎という人について。
かつて初めて見た時は、爽やかな好青年だと思ったが、この人は、残念ながら演技にあまり幅がない。
特に、困った時に困った顔ができないという困った人だということが改めて分かった。
脚本家は彼に合わせて宛書きしているようなので、だいたいはうまく行くが、それでも時々は困った状況に陥るので、どうしてもボロが出る。
例えば今回、親友がリストラの対象になっていると知った時も、特に苦悩とか苦悶とか感じられなかった。
見ている方は、あちゃ~だ。
そう言えば、13年前エレベーターの中に閉じ込められて絶体絶命という回があったが、その時でさえ彼は(さすがにいつものように爽やかな笑顔ではなかったが)、
それでもやっぱり笑顔なのだった。
ちなみにこの里中という男は、今回の最終回で、日本語のリテラシーのない、はた迷惑な草食系だと分かるわけだが。
前回ドラマを彩ってくれた脇役の何人かの不在も残念だったが、新たに梅沢昌代さんなど、演技派の人々が脇を固めていたのは救いだった。
芸達者な大泉洋と篠原涼子の演技対決?も楽しめた。
驚いたのは、札幌支社から東京の本社に戻って来た東海林が、春子に再会するシーン。
課長として戻り、得意満面の東海林だが、篠原が彼に向かってにっこり微笑むと、サッと表情が変わり、呆然とする。
だって春子が彼に向かって微笑んでくれたことは、今までなかったから。
これは、ひょっとして関係改善?脈ありってこと??・・・そう彼が思うのも無理はない。
ところが、春子の笑顔が少しずつ消え、目がギラギラし出して、ついにはにらみつけ・・。
これには東海林も驚いて同様ににらみ返すしかなくなり・・。
ここの台本、どんな風に書いてあるのだろう。
とにかく、この二人以外の俳優さんにはなかなか真似できない技です。
まず再放送された懐かしい本編を全部見て復習してから臨んだ。
大泉洋と篠原涼子の掛け合いが、相変わらず楽しくはあったが。
脚本家・中園ミホは、今回なぜ一回置きに別の人に脚本を書かせたのだろうか。
そのためかどうか分からないが、全体に、乱暴な印象になったのは確かだ。
冒頭、29歳の派遣社員・福岡亜紀(吉谷彩子)が田舎の親と電話で話している。
相変わらず派遣社員を続けている、と言うと、誰かいい人いないの?結婚したら?とか言われたらしく、「あたしだってそげん人おったら、したいっちゃけど」と答える。
この短いやり取りで、彼女の出身地域、そして現在の状況が手に取るように分かるところは、さすが手練れだと思ったが。
一方、春子はと言うと、その頃スペインのバルでフラメンコを踊っている。
本編オープニングでは、現地の友人たちとピクニックに行って、みんなでパエリア食べてるという鮮烈な出だしだった。
同じではまずいと思ったのだろうが、日本でスーパー派遣であり続けるだけですごいことなのだから、フラメンコの本場で踊れるほど上達しているという設定は
どうか。しかも現地の青年からの、取ってつけたようなプロポーズ。一体どういうつもりなんだか。
(この後、彼女は彼にすげなく別れを告げて帰国するが、別に頭の片隅に東海林のことがあってというわけではなさそうだし)
前回はそれほどでもなかったが、今回アラが目立つ。
ツッコミどころを挙げていくときりがないが、例えば
① カレーマイスターの資格を持つ春子が、カレー作りには玉ねぎを弱火で長時間炒めることが肝心だという初歩的なことを知らないのはおかしい。
② 春子が明け方、会社の調理室で密かにアジフライを作っていると、ドローンが飛んできて「やめなさい」と警告したり、それを彼女が壊したり・・って、
あまりにも荒唐無稽でバカらしい。笑わせたいのか?
・・等々
春子の態度がますます偉そうになっているのも気になった。
何よりも、13年前の本編では、大泉演じる東海林武が篠原演じる大前春子と出会って惹かれ、求婚して玉砕する、という大きな流れがあったのに対して、
今回、二人は再会するものの、彼らの関係にはまったく変化がない。
相変わらず二人は会社で衝突を繰り返し、春子は仕事上の危機を幾度も土壇場で救い、東海林の彼女への思いは変わらない。
二人はお互い気になる存在のようなのに、どうしてそこから新たな展開へと持って行かないのか?
東海林は上司にへつらい、部下の手柄を自分のものにする、薄っぺらい嫌な奴だ。
長所は親友を大事にするところくらいだが、それでも彼の一途な思いは報いられるべきではないだろうか?
本編で、春子にすげなく振られた後に、彼女の踊る姿を見つめていた東海林の切ない表情が忘れられない。
このままの状態が今後も続く・・みたいなラストはいかがなものか。
多くの人が、二人がどうにかなるのを期待していたのではないだろうか。
このフラストレーションの持っていき場がありません。
それから東海林の親友・里中賢介を演じる小泉孝太郎という人について。
かつて初めて見た時は、爽やかな好青年だと思ったが、この人は、残念ながら演技にあまり幅がない。
特に、困った時に困った顔ができないという困った人だということが改めて分かった。
脚本家は彼に合わせて宛書きしているようなので、だいたいはうまく行くが、それでも時々は困った状況に陥るので、どうしてもボロが出る。
例えば今回、親友がリストラの対象になっていると知った時も、特に苦悩とか苦悶とか感じられなかった。
見ている方は、あちゃ~だ。
そう言えば、13年前エレベーターの中に閉じ込められて絶体絶命という回があったが、その時でさえ彼は(さすがにいつものように爽やかな笑顔ではなかったが)、
それでもやっぱり笑顔なのだった。
ちなみにこの里中という男は、今回の最終回で、日本語のリテラシーのない、はた迷惑な草食系だと分かるわけだが。
前回ドラマを彩ってくれた脇役の何人かの不在も残念だったが、新たに梅沢昌代さんなど、演技派の人々が脇を固めていたのは救いだった。
芸達者な大泉洋と篠原涼子の演技対決?も楽しめた。
驚いたのは、札幌支社から東京の本社に戻って来た東海林が、春子に再会するシーン。
課長として戻り、得意満面の東海林だが、篠原が彼に向かってにっこり微笑むと、サッと表情が変わり、呆然とする。
だって春子が彼に向かって微笑んでくれたことは、今までなかったから。
これは、ひょっとして関係改善?脈ありってこと??・・・そう彼が思うのも無理はない。
ところが、春子の笑顔が少しずつ消え、目がギラギラし出して、ついにはにらみつけ・・。
これには東海林も驚いて同様ににらみ返すしかなくなり・・。
ここの台本、どんな風に書いてあるのだろう。
とにかく、この二人以外の俳優さんにはなかなか真似できない技です。
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