ウィリアムのいたずらの、まちあるき、たべあるき

ウィリアムのいたずらが、街歩き、食べ物、音楽等の個人的見解を主に書くブログです(たま~にコンピューター関係も)

AdobeのPDFビジネスのうまさは、「Readerがフリー」の先にある!

2013-07-03 11:45:53 | コピーされるほど儲かるシステム!
 しまった!
「コピーされるほど儲かるシステム!」のメルマガを発行し忘れ、廃刊?休刊?になってしまった(^^;)
昨日、”AdobeのPDFは、なぜ「Readerがフリーなのに」ビジネスが成り立つのか?”を講義で聞いたので、それを書きたかったのだが・・。

 まあ、ここに書くか(^^;)

 ということで、以下、昨日の「経営戦略論」の最後の30分ぐらいをメモメモ(講義は、2時間半くらい)




■(ビジネス)エコシステム

 ポーターの競争戦略論では、ファイブフォース、すなわち
  売り手、買い手、既存市場、新規参入、代替品
 の5つの力によって、市場を分析する。

 さてここで、さらに、補完財というのを考えよう。
 補完財とは、代替品の逆で、
  代替品が投入されると、その商品が売れなくなるが
  補完財が投入されると、その商品が売れるようになる
      あるいは
  補完財が無くなると、その商品が売れなくなる

 という関係にある。たとえば、ガソリン自動車を考えると、
   電気自動車が投入されると、ガソリン自動車が売れなくなるので、代替品
   世の中からガソリンがなくなると、ガソリン自動車は売れなくなるので、補完財
 ということになる。
 プリンターとインクなんかも、そんな関係

 さて、そうすると、ある商品とは、

   原材料を仕入れて、加工し、販売する

 というバリューチェーンの流れとは別に、

   商品と補完財

 のつながりもある。これらのつながり全てを含めて、(ビジネス)エコシステムと考える




■ビジネスエコシステムの勝者は誰か?

 (ビジネス)エコシステムを実現するには、ある商品と補完財の間に、(インターフェース上の)決まりがないと、補完財を提供できない。どのようにつくっていいのかわからないから。
 なので、一般的には、ある商品と、補完財メーカーとの間に標準化規約ができ、補完財メーカーが参入しやすいようにその規約はオープンになる。

 たとえば、先ほどのガソリン自動車とガソリンの例で言うと、トヨタ用ガソリンスタンド、日産用ガソリンスタンド、ホンダ用ガソリンスタンドというふうに分かれているわけではない。ということは、ガソリンの給油に関する決まりがあり、それが各社(各車?)共通、すなわちオープン規約であることが想定される。

 さて、このような場合、ビジネスエコシステムの勝者は、だれになるのだろうか?
 プラットフォーム事業者である

※講義中ではプラットフォーム企業という言い方をしていたが、プラットフォーム企業についての説明は無かった。ただ、ここに書かれている「プラットフォーム事業者」のことだと思う




■勝者になるための「成功の方程式」

 プラットフォーム事業者は、2面市場を利用する。
 2面市場とは、市場A、Bがあるとき、A市場が拡大すると、B市場が拡大し、B市場が拡大するとA市場が拡大するような市場を指す。
 ゲーム機市場と、そのゲーム機のソフト市場などが、これにあたる。

 このような市場があり、かつ、A市場とB市場に利幅に大きな差がある場合は、利幅の少ない市場を、フリー、さらには、お金をあげるなどして急拡大させると、B市場も急拡大し、ぼろもうけできるという成功の方程式がある。




■AdobeのPDFは、なぜ「Readerがフリーなのに」ビジネスが成り立つのか?

 AdobeのPDFは、まさに、この成功の方程式を利用している。

 「Acrobat Reader市場」と、「Acrobatを書き出せる市場」を無理やり分けて、「Acrobat Reader」をフリーにした。これにより、PDFが読める潜在市場は大きくなり、そのため、それを使って書き出そうとする人も増える。この書き出す人からお金を回収すれば、ビジネスがなりたつ。

 それは、当たり前のことで、わかっていることなのだが、実は、ここからが問題なのだ・・・




■真の成功の方程式

 冷静に考えると、PDFのソフトを、リーダー市場とライター市場に分けるのは変である。
 それを「無理やり分けて」2つの市場(2面市場)を作り出し、一方をフリーにし、自分が管理しやすいもう一方の市場から、お金を取っているところに、真の成功の方程式、Adobeのうまさがある。

 もし、Reader市場からお金を取ったら、これほど普及しないし、管理も面倒だろう。
 そこで、Reader市場はフリーにし、ビジネスとして、お金を取りやすく、管理しやすいライター市場からお金を取っているところに、うまさがある(逆にしたら、こうはうまく行かない)。

 このように、人工的に市場をつくれるところに、プラットフォーム企業のメリットがあり、だからこそ、儲かるのである。




ちなみに、授業の前の段階は、

・SWOT分析って、2とおり書き方あるけど(これこれ
 事実だけ書いてるんじゃだめだめで、戦略も、かかないとね!
 (つまり、後者のほうがよい。授業では、こちらを扱う)

・このとき、内部要因を考えるのが、バーニー率いる、リソース・ベースト・ビュー(RBV)
 ここでの重要ポイントは、模倣困難性で、VRIOフレームワーク。

・一方、外部要因は、ポーターの競争戦略
 競争戦略は、業界構造分析からでてきたもので、ファイブフォースが重要

このあと、上記の話になった。

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「フリー」を読む その8 第5章 後半

2012-05-04 21:50:35 | コピーされるほど儲かるシステム!
祝祭日は、

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
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を読んでいきたいと思っていたのですが・・・
前回から、大分空いてしまいました。

前回は、5章の前半だったので、今回は、その続きからです。




●ミードの法則
・ゴードンムーアはみずから「ムーアの法則」と名づけたのではない
  →名づけたのは、カリフォルニア工科大学のカーヴァー・ミード教授
  →人間がデジタル技術についてどう考え、利用するかによって
   何が変わるのかをはじめて真剣に考えたのがミード

・トランジスタをはじめ、コンピュータの性能を構成するユニットの
 ほとんどが、いやおうなくゼロに向かっていくのだ
  →ミードは、この経済効果が必然的にある倫理上の規範に関わって
   来ることを理解していた
    →トランジスタが安すぎて気にならないものになるなら
     「ムダ」にしはじめるべきなのだ。

・当時のエンジニアもムーアの法則をある程度理解していて、将来の
 コンピューターは当時のメインフレームよりも小さく、安くなると
 わかっていた
  →そこにミードが登場して、プログラマーたちにムダを推奨した

・コンピューターを無駄に使えといったって、どうすればいいんだ?

---

●うなるマウス

・1970年代にゼロックス社のパロアルト研究所で働いていた
 アランケイがそのやりかたを示した。
  →コンピューターの概念を発展させ(ダイナブック構想)
   ディスプレイをムダに:GUI
     アイコン
     マウス
     ウィンドウ
     機能のないアニメーション
  →コンピュータを使いやすく
   マッキントッシュにインスピレーション
   一般の人にコンピュータ解放

・技術者の仕事は、どんなテクノジーがためになるかを決めることではない
  →誰もが使えるようにユビキタスなものにして、世界に普及させ、
   あらゆる場所に届けること
  →それをどう使うかはユーザーが決めればよい
   →コンピュータを民主化すること

・エンジニアは私たちにインターネットとウェブの技術的インフラを提供
  →しかし、それを使う方法を考え出したのは私たちユーザー

・テクノロジーが安いことと、無料であることは違う

・今日のウェブが規模がすべてだ。
 コストは下がり続け、ユーザー個々人が負担する限界費用は0に近づいている

・ミードとケイの予想は、コンピューターを基盤とする産業に重大な影響を与えた
  →ソフトウェアは魅力を広げ
  →世界は変わったのだ
  →トランジスタや記憶容量、通信大域幅が完全に無料にならなくても、無料に
   近い効果が発揮される
  →FLOPSが18ヶ月ごとに半分になるのならば、どれだけ0に近づければ、
   それを切り捨ててゼロとみなせるのだろうか。その時点はたいてい思ったより
   早く来る、というのが答えだ
  →価格がゼロに近づくと、まるでそれがタダであるかのように扱われるろいう
   強みを持つ。ストラウスの言った、安すぎて木にならないではなく、
   安くて問題にならないである。

----

●鉄とガラス

・ムーアの法則と半導体の話はほとんどがデジタル経済の寓話ともいえるものだが、
 前述のとおり、実際は記憶容量と通信帯域幅という関連テクノロジーのほうが
 ゼロを目指す競争で前を走っている

・磁気記憶装置の要となる技術は、金属ディスクの上になんとかして磁性体を載せること
  →ミードの複合学習曲線はここでも有効
  →記憶容量はムーアの法則を上回るペースで増加し、コストは下がり続けた

・通信帯域幅も、
 イノベーションが何度ももたらされ、そのたびに進歩のサイクルが始まる。
  →ここでもミードの複合学習曲線が当てはまり、光ファイバー・ネットワークと
   光変調器は、情報処理と記憶容量よりも早く、約1年で、性能が2倍になる
   ペースで向上している。

-----

●潤沢さにできること

・通信帯域幅が気にしなくていいほど安くなったことが、ユーチューブを生んだ。

・記憶容量が気にしなくていいほど安くなったことで、グーグルのGメールで大容量
 の受信箱が無料になっただけでなく
 Tivoやマイスペースなどのサービスが生まれ、ipodもMP3ファイルについては
 ほぼ無限に収納できるようになった。

・供給はみずからの需要を作り出した
  →消費者は自分の音楽ライブラリを持ち歩くことなど考えてもみなかったが、
   それができるとなったら、たちまちその便利さを理解した

・情報処理能力、記憶容量、通信帯域幅というテクノロジーの三重の相乗効果は
 ウェブと言う形で結びつき、潤沢さが生み出された

「インターネットの世界には2つの数字しかない。無限とゼロだ」。

・ルイス・ストラウスが電気は安くなっていて気にならなくなると予言したときに、
 電気はすでに経済の全分野と関わっていた。
 それが潤沢になれば何をもたらすのか創造するのはワクワクすることだった
 今では情報も電気と同じ程度に、経済の大部分と結びついている

・電気と違うのは、ビットが毎年、魔法のように向上し続ける点だ。

・価格は科学ではなく、需要と供給で決まると教わらなかっただろうか。
  →それは今でも正しい
  →価格は需要と供給できまる
  →長い期間における価格の傾向を決めるのはテクノロジー
     →セーの法則:供給はそれに等しい需要を作る
  →需要と供給の一時的不均衡は、ゼロへと向かう不可避の流れに
   さざ波を与えるに過ぎない

・今日の経済全体は、複合学習曲線の上に成り立っている。
 それが意味するところに最初に気づいたのは、経済学者ではなく、
 ある鉄道模型マニアだった。




次回は6章から

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「フリー」を読む その7 第5章 前半

2012-01-09 18:50:51 | コピーされるほど儲かるシステム!
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フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
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を読んでいきたいと思います。

前回、第4章だったので、今回

第5章 安すぎて気にならない
 - ウェブの教訓=毎年価格が半分になるものは、かならず無料になる

からです。





・1995、米国原子力委員会のルイス・ストラウス委員長
  →未来はすばらしい出来事が待っている
   電気エネルギーはとても安価になり、われわれの子供たちが
   気にせずに家庭で電気を使えるようになると期待していいだろう
  →戦後の科学技術ブームによって歴史上類を見ないほど生産性を上げた
   だが、電気は気にならないほど安くはならなかった
  →ウラン燃料のコストは石炭に比べ低い
     →原子炉・発電所の建設という初期費用がかかりかかる
     →放射能廃棄物の処理:未解決の問題
     →スリーマイル・チェルノブイリで倍増
   →今日の原子力エネルギーのコストは石炭と同程度
    電気の経済学は少しも変わらない

・安すぎて気にならないとは、無料を意味するわけではない
  →注意を払うほどは高くないという意味
 →もし、ストラウスの予言が当たっていたら?
  →電気がタダ同然になっていたら
  →電気に関わるほとんどすべてのものは、変化した
  →人間は、電気を使いたいだけ使うだろう
  →化石燃料がバカみたいに高く汚く見える
     →地球温暖化という言葉は生まれなかっただろう

・実現可能性は?
 電気については無理?(太陽光発電が可能にする?)
 他のテクノロジはすでに実現している
   →情報処理能力、デジタル記憶能力、通信帯域
     →そこにいたるペース:圧倒される
       :ムーアの法則

・各テクノロジのもたらす経済効果はさらに強烈
 トランジスタ1個のコスト→安すぎて気にならない
 情報処理能力、記憶能力、通信帯域→はたく、性能上がり、安くなる
  →新しい形のフリーを推進:限りなくゼロに近づいている


----

■安くなることを予測する
・製造コストが下がり続ける
   →明日に要するであろうコストから価格を決める
    例:フェアチャイルドのUHFTVチューナーにトランジスタ
      →「安くなることを予測する」
      T型フォード→デジタルテクノロジーのペースには及ばない
         →だから今日でも車は高級品

・ムーアの法則は、マーフィーの法則に反するものだ
  →あらゆることがどんどんよくなる

----

■なぜ、ムーアの法則は成立するのか

・産業プロセスのほとんどは、時間の経過と規模の拡大により、学習曲線として
 知られるプラスの効果が表れる
   →半導体の場合は、より速く、長期にわたる

・半導体に表れた違いは、ハイテク製品の多くに見られる特徴だ。
   →それらは物質よりも知恵がはるかに重要になる製品
   →インプットは知的財
   →半導体は物質経済の崩壊を示している

・アイデア:伝達のための限界費用は0
  →アイデアが生まれると、自ら広く遠くへと伝わることを望む
   触れたものすべてを潤沢にする
      →ミーム

・アイデアをせき止めて利益を上げる:知的財産権
  →だが、アイデアを永久に止めておくことはできない
  →アイデアから作られるものが多くなれば、それだけ速く安くなる
      →ムーアの法則

・情報が主要な構成要素となる産業なら何でも、複合学習曲線をたどる
   →価格を下げながら、性能を上げていきやすい
  例:医薬品、DNA配列検査、ナノテクノロジー




次回は、この続きから


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「フリー」を読む その6 第四章

2012-01-02 19:20:07 | コピーされるほど儲かるシステム!
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フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
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を読んでいきたいと思います。

前回、「第3章 後半」だったので、今回

第4章 フリーの心理学-気分はいいけど、良すぎないか?

です。





1996年ヴィレッジ・ヴォイス誌:有料販売やめ、無料に

オニオン 無料の大判新聞:ウェブサイトも開設、出版、テレビ、映画・・・
  →無料誌として生まれ、無料を続け、繁栄
一方ではフリーはある商品の価値を下げたのに、
  他方では爆発的ヒットに導いた?
→話はそう簡単ではない
 ヴィレッジ・ヴォイス誌、読者2倍近くに、発行を続けられ、利益を出す


人は、どうして無料を「質の低下」と考えるときと考えない時がある?
→無料に対する感情が相対的なもの
・お金を払っていたものが無料になると、質が落ちたと考えやすい
・最初から無料のものは、そう考えない
  例:無料のベーグルと無料のケチャップ
    グーグル:無料でも質が悪いと考えない

メディア市場において、フリーの心理学はもっと微妙な心理のあやを
扱っている
例:月刊誌→3つの方法
  オンライン版:ただ
  売店:4ドル50セント
  年間購読:10ドル
3つの値段は、どこから来ている?
・ただ:コンテンツの配信はコスト0→多くの読者獲得
・4ドル50セント:半分が売店の利益、のこりを出版社:利益小
  →定期読者を獲得するいい方法
・10ドル:年間コストは30ドル、なのに10ドル?
  広告収入が穴埋め(内部相互補助)
  →ただにすることもできる、なぜしない?
   金額はいくらでもいい、決断を下す行為に、広告主が読者を見る目が変わる
  →読者に無料で配る雑誌もある:「コントロール・サーキュレーション」
    ターゲットを絞ったビジネス誌:読者名簿は有力企業幹部
      →広告主は広告を出す価値がある
 なぜ10ドル?
  知覚の問題:雑誌の評価を落とさない範囲で最低価格


■ペニー・ギャップ

・雑誌は無料にするよりか、料金を請求したほうが有効
 →他のほとんどの場合は、取るに足らない値段が付くだけで消費者の手を止める
 →値段が付くことで、選択が働くから
  タダなら、ずっと簡単に決められる
  →ニック・サボ「心理的取引コスト」
   <マイクロペイメント>
    →失敗する運命にある
   選択肢の経済コストをいくら最小にしても、認知作業のコストは残る
   フリーは決断を早めて、試してみようかと思う人を増やす

・クレイ・シャーキー
 コンテンツ製作者は自分の提供するものから料金をとるという夢をあきらめるのが賢明

・心理バイアスに関しては「これはそれだけの値打ちがあるのか」という疑問の旗を
 あげさせなければうまくいく

・ジョジュ・コペルマン
 お金を支払うことに対する心理的障壁→価格戦略がまったく間違っている
  2つの大きな異なる市場:無料とそれ以外
  →ゼロになったとたん、需要は非線形的な伸び:ペニー・ギャップ
   すばらしい市場とだめな市場のちがい

■コスト・ゼロがもたらすコスト

・伝統的な経済学は、フリーについてほとんど語ってこなかった
  →理論的にそれが金銭の領域に存在しなかったらら

・1970年代:経済学に新たな分野
 →行動経済学

 ダン・アリエリー「予想道理に不合理」
 :「無料」という言葉がなぜ強い影響力を持っているのか?実験
  →無料が持ち込まれたとたんに、被験者の好みが逆転
  →何かが無料!になると、悪い面を忘れ去り、
   ずっと価値あるものと思う

 アマゾンの送料無料サービス
  →注文爆発的に増えた:フランスを除いて
  →フランスは送料1フラン:失敗
  →割引としてフランスで訴えられる
    →サービスやめず、罰金を払う

 ザッポス:送料に加え、返品も無料
  →フリーはリスクを減らす
   フリーの敵は無駄
  →単純に方程式からお金をはずしただけでは、
   消費者のコストに対する認識をすべて取り除く
   ことはできない

・行動経済学:フリーに対する私たちの反応を
   社会領域における意思決定
   金銭領域における意思決定
 と分けて説明する

 アリエリーの実験
  コカコーラと小銭を置く
   →コカコーラは持っていくが、
    小銭には手をつけない

■タダのものは大切にしない

・グーグルで会議:無料で供されるスナック菓子
  →食べ残しの菓子が散乱
  →タダで手に入るものはあまり注意を払わない

・ブログの「ペニー・クローザー」
  30ドルもする乗車パスをなくす
  →1ドルの手数料を取る
   →なくさない

・ほんのわずかのお金でも、課金することにより
 大きく参入者を減らす
 →フリーにおけるトレードオフの関係
   フリーはモノやサービスを最大数の人々に届ける
   最良の方法だが、それを目標としないときは、
   逆効果になりかねない。
   →フリーも慎重に使わないと、利益以上の損害を
    与える恐れがある

■時間とお金の方程式
・朝起きると自分が時間よりもお金のほうを多く持っていることに
 気づくかもしれない→行動を変えるべきだと思うだろう

・子供のとき:お金より時間を多く持っている
  →手間 かかっても無料
  →時間がたくさん、お金ない子供にとっては合理的行動

・年をとる:時間とお金の関係が逆
  →フリーミアムの世界において、お金を払う客になる

・DIYドローンズ
 →オープンソースのハードウェア会社
   →ハードウェアがオープンソース
   →自分で作りたい人は自由に作っていい
    そうするリスクを望まないなら、組み立て済みの製品を買う
 →無人操縦システム
   →Arduino(オープンソースのマイクロプロセッサ)

・DIYドローンズのビジネス
  :リモア・フリード&フィリップ・トロンのビジネスモデル

1.無料情報のまわりにコミュニティを築き、個々のトピックスに
  助言する
2.そのコミュニティの助けを借りて、人々がほしがっているもの
  を設計し、助力のお返しに基本機能を持つ製品を無料にする
3.時間や技術やリスクに対する許容度よりもお金がある人に対して
  は、有料の機能拡張版を売る
4.この過程を繰り返して、黒字にするために、4割の利益率を確保


・この事例をフリーの心理学の一例とみると、2つのことがわかる
(1)私たちが時間の値打ちを考えるときの頭の中の計算
(2)私たちが有料のものを選ぶ理由
  :目当てのものが得られないリスクを下げるため
    ・フリーは」信用を広めるのに役立つ
    ・模倣欲求:他人がしていることを自分もしたい

・フリーが有料と連携したときにうまく機能する理由
 お金よりも時間がある人、その逆の人、自分の手でものを作りたい人・・
  →幅広い消費者心理が存在する
  →有料と無料を組み合わせれば、そうした心理をすべてカバーできる。

■海賊の脳

・海賊行為:不正コピー
 →海賊版は、本物の代用品にはなりにくい
  その代わりに、本物を買う余裕のない人、そもそも本物を買う気のない人
  にも、その製品がいきわたる
 →海賊行為が特殊な窃盗である理由
  :正当な所有者に被害の実態がない
    →ミュージシャンから何かを盗むわけではない

・海賊行為はフリーの強制
 ハリス:ゲームが絶えず不正コピーされる→理由を尋ねる
  回答→20ドルでも高い
     →購入してプレーする過程の面倒にしているもののすべてが、
      タダで手に入れることを正当化しているとみなされていた
     →イデオロギーの理由は少数

  →ビジネスモデルを変えた
     ・10ドルにした
     ・コピープロテクトをはずした
     ・ウェブストアを使いやすく
     ・無料デモを増やした

 デジタル市場では、フリーはほとんどの場合で選択肢として存在する
  →だれかが無料にする方法を見つける

 デジタル世界の製作者のほとんどは、遅かれ早かれ、フリーと向きあう
  →ハリスはそれを理解し、自らの調査によって、違法コピーする人の
   心の中を覗き込み、人々がお金を支払うべき理由を求めていること
   を知った。




1章づつ書いていくと大変なので、今度から祝祭日に、
できたところまでをUPします。

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「フリー」を読む その5 第三章 後半

2011-11-04 00:55:48 | コピーされるほど儲かるシステム!
祝祭日は、

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
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を読んでいきたいと思います。

前回、「第3章 前半」だったので、今回

第三章 フリーの歴史
-ゼロ、ランチ、資本主義の敵

の後半です。





■トウモロコシ尽くし

・農作物の潤沢さを毎日実感できるもの
  →トウモロコシ経済

・穀物が必要とする労働量に対する
 実に含まれるたんぱく質の量の割合が
 その穀物を主食とする文明の進む道に影響を与える
  →社会の余剰

・マイケル・ポーラン「雑食時代のジレンマ-ある4つの食事の自然史」
 →トウモロコシ尽くし
   →スーパーマーケットの商品の4分の1にトウモロコシが入ってる
  潤沢さの限界:原油価格の高騰につられてここ数年上がってきた




■賭けに負けたエーリック
・一次産品が、時間とともに安くなるという考えは、直感に反している
  →ローマクラブ「成長の限界」

・稀少説と潤沢説の対決:
 生物学者のポール・エーリックVS経済学者のジュリアン・サイモン
 「季刊社会科学」紙上で、主要一次産品の将来の価格を賭け
  サイモン :上昇しないに1万ドル
  エーリック:上昇する
 10年、銅、クロム、ニッケル、錫、タングステン
  →5つの金属のうち、4つで価格が下がる
 理由:代替経済
    悲観的過ぎた

・人間は、潤沢なことよりも、稀少なことを理解しやすい
  →エーリックの悲観的な予測は、今も影響力を持っている
   サイモンの観察に興味があるのは、商品とレーダーだけ




■たくさんありすぎて気づかない

・私たちは、一生の間にモノが潤沢になっていく例を
 実際に経験しても、見落としがち
 →ひとたびモノが潤沢になると、私たちはそれを無視しやすくなる

・潤沢さのもっとも身近な例:プラスチック

 第一世代:使い捨てでなく、優れた素材
 第二世代:無造作に捨てる
 70年代:使い捨て文化が環境に与えるコスト目立つ
   →個人の心理でなく、集団の心理で考える




■潤沢さの勝利

・20世紀について特筆されること:
  潤沢さがもたらした、大きな社会的、経済的変化

・水が低いところへ流れるように、経済も潤沢なほうへ流れる
  →コモデティ化して安くなる→新しい稀少性を探す
   魅力的利益保存の法則
    潤沢なモノのコストが底値に下がる
      →隣接した別のモノの値段を押し上げる

・バイラルマーケティング
 フォーチュン誌の世界トップ企業500社の上位100社
  20年前:天然資源をモノにかえる会社
  今:モノを作る会社 32社
    アイデアを加工 68社

・エーリックとサイモンの賭けから学んだこと
 コモディティ化した商品は安くなり、その価値はよそに移っていく
 最高の収益を上げるのは、頭脳によって付加価値がつけられたもの

 10年前 最高の価値は製造業
    ↓
 グローバリゼーション:コモディティ化、価格が下がる
    ↓
 価値あるものは、まだコモディティ化していないものへと移る


・手と目の協調によって生み出されたもの
  →脳と口の協調によって生み出されるモノへと移った

・今日、稀少なのは「シンボリック・アナリスト」と呼ぶ、
 知識と技能と抽象的思考を併せ持つ、
 有能な知識労働者

・人間の仕事をコンピューター化
 仕事のコストはほとんどゼロ
 仕事のなくなった人間
   →難しい仕事にチャレンジする
    そのままでいるか
  前者はチャンス、後者はお荷物
 前者のグループを後者よりも大きくするのが社会の務め

・潤沢さに基づく思考
  →何が安くなるのかを見つけるだけでなく
   価値がどの方向へ移ろうとしていて、
     その結果、なんの価値が上がるのかを探ることで、
     それを利用しようよすることである

・今日の潤沢さは、シリコンチップと光ファイバーによる
 新しい世界の製品によって作られている



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「フリー」を読む その4 第三章 前半

2011-11-03 21:16:40 | コピーされるほど儲かるシステム!
祝祭日は、

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
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を読んでいきたいと思います。

前回、「第二章」だったので、今回

第三章 フリーの歴史
-ゼロ、ランチ、資本主義の敵

です。

長いので、前半、後半の2回に分けます。





■無の問題

・フリーが理解しにくい理由の1つは、それが存在するもの
 についてではなく、ものが存在しないことを示すものだから
  →無をはじめて数量化したのは、バビロニア人
     →プレースホルダーとして
  →古代ローマ人はローマ数字でゼロを使わなかった
  →古代ギリシャ人ははっきりとゼロを拒絶した
  →インド人は概念としても捕らえた
     →9世紀までには、マイナスとゼロを論理的に
      導き出していた




■フリーの問題

・経済システムでは:家ではずっとフリーがルール
  →家族や一族など、緊密な社会集団内部で日々の取引は
   価格を持たなかった
  →一般的に友達の間に貨幣は必要ない

・見知らぬ人の取りひき:物々交換→貨幣の支払いへ
  →パトロンから行政サービスまでフリー適用範囲はあった

・行政サービスする政府組織
  →特別な種類のフリー
 慈善行為:フリー

・貨幣経済が普及しても、タダで何かを与える重要性は
 変わらなかった
  →お金を貸した利子:搾取
    →経済的実利主義が利子を受け入れさせた




■資本主義とその敵

・17世紀以降、市場や商人階級の役割は多くの地域で
 全面的に受け入れられる
  →すべてのものには価格があるという考えは、
   わずか数世紀ほどの歴史
    →アダムスミス

・市場万能主義が主流となる中で、お金がすべてのものの
 交換手段になることに異を唱える人も
  →カールマルクス
   クロポトキン:相互扶助論
     →今日のインターネット、リンク経済を予想
 しかし、それらを実践しようとする試みは失敗
  →ダンパー数




■最初のフリーランチ

・19世紀末までに市場経済は欧米にしっかりと
 根付いて来た

・商業の世界で、フリーは最初の近代的な意味
 →マーケティング手法:すぐに疑い飲め
  この世にフリーランチなどない





■サンプル、贈り物、試食品

・20世紀にはいると、パッケージ入りの商品を扱う新しい
 産業とともに、ふたたびフリーが現れた
  →フリーはひとつの販売戦略




■フリーが武器となる

・21世紀におけるフリーの力を予想させる最初の兆候
 →ラジオというメディアが20世紀に登場

・市場に参入するのにもっとも破壊的な方法
 既存のビジネスモデルの経済的意味を消滅させること

  既存ビジネスが収益源としている商品をタダにする
        ↓
  その市場の顧客がいっせいに新規参入者のところに
        ↓
  別のものを売りつける

・70年代音楽レコード
 ASCA:P法外な著作権使用料を放送会社に要求
  →放送会社たちで音楽著作権管理団体作成(BMI)
    
 BMI:ASCAPに無視されていたリズム&ブルース、
     カントリー&ウェスタンのミュージシャンをひきつける
  →ラジオ局がタダで自分たちの音楽を流すことを認める
     →著作権をとるビジネスモデル崩壊

 結果:フリーはASCAPが恐れたように音楽ビジネスを
    崩壊させることなく、
    反対に音楽産業を巨大で儲かるビジネスに変えた




■潤沢な時代

・20世紀:ものが潤沢にある時代の到来
  →希少な主要資源が潤沢に生産されるときに何が起こるか?

・人類の歴史の大半において、食物の量を決めてきたのは肥料
  →緑の革命:マルサス主義的災厄、人口爆発による飢餓を
   避けられる




「とうもろこし尽くし」につづく

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「フリー」を読む その3 第二章

2011-10-10 11:42:11 | コピーされるほど儲かるシステム!
祝祭日は、

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
http://www.amazon.co.jp/dp/4140814047


を読んでいきたいと思います。

前回、「第一章」だったので、今回は、

第二章 「フリー」入門
-非常に誤解されている言葉の早わかり講座-

です。




■フリーとは何で、どのように作用するのか

・フリーの定義
  フランス語、スペイン語、イタリア語
   →自由と無料は別の単語
    自由:ラテン語のliberから
    無料:ラテン語のgratis(ありがという)から

  英語
   →自由と無料の2つ意味:オープンソフトウエアの世界も
    ルーツはfriendと同じ
      →奴隷に対し、同じ氏族の自由な一員
    無償で与えるという意味は1585年に登場
      →費用からの自由

  奴隷からの自由と費用からの自由の意味がある
   →本書は費用からの自由の意味




■100万種類のフリー
・商売で使われる無料には多くの意味がある
  →いろいろなビジネスモデル
    ・無料とうたいながら、本当はそうでない
       一つ買えば、もうひとつタダ
       無料サンプル、お試し無料→解約しにくく
       補完的商品:無料の商品→有料の商品
    ・三社間取引
       広告収入で運営されるメディアの世界
    ・新しいモデルを象徴する、真の無料
    ・ギフトエコノミー(贈与経済)
   これらフリーは4種類に大別
    ・2つは古くからある→進化
    ・残り2つはデジタル経済とともに登場

・これらを一歩下がってみると、1つの事象のバリエーション
  →商品から商品、人から人へのお金の移動、
   現在と将来の間でのお金の移動
   非貨幣経済の市場への出入り
     →内部相互補助




■内部相互補助
・いくつかのやり方がある
   ・有料商品で無料商品をカバーする
   ・将来の支払いが現在の無料をカバーする
   ・有料利用者が無料利用者をカバーする
 →その中で、フリーのビジネスモデルは大きく4種類

・フリー1:直接的内部経済
 無料:他のものを買ってみようと思わせる商品
 無料対象者:結局はみんなが、何らかの方法で喜んで金を払う
 例:DVDを1枚買えば、2枚目はタダ
   キングジレットの方法

・フリー2:三者間市場
 無料:コンテンツ、サービス、ソフト
 無料対象者:誰でも
 例:すべてのメディアの基本

・フリー3:フリーミアム
 無料:有料のプレミアム版に対する基本版
 無料対象者:基本版のユーザー
 例:Webにおけるビジネスとして一般的
   →ベンチャーキャピタリストのフレッド・ウィルソンの造語

・フリー4:非貨幣経済
 無料:対価を期待せずに人々があげるものすべて
 無料対象者:誰でも
 例:
   ・贈与経済:ウィキペディアなど
   ・無償の労働:ランキング投票など
   ・不正コピー




■日常生活に見られるフリー
・複数のモデルの要素を持つ例もある

・政府のサービスは内部相互補助の特殊形態
   税金とサービスは間接的




■第三の価格
・無料以下、マイナス
  →お金をもらえる:割引、キャッシュバック
  →本当はただでもらったお金ではないが
   消費者はしばしばそう考えて行動をする

・ダンアリエール
 「予想通りに不合理-行動経済学者が明かす「あなたがそれをえらぶわけ」」
 →朗読の対価
   半分の学生:10ドル払う気があるか
   もう半分の学生:10ドルもらったら、聞く気があるか

     ↓その後

   朗読の短い、中くらい、長いバージョンを聴くとして
  払った学生:長い朗読ほど、多くのお金を「払う気がある」
  もらった学生:長い朗読ほど、多くのお金を「もらわないと」聞く気しない

・賢い会社は通常のお金の流れを逆にする
 →起業家が価格について想像的に考えることで生まれた


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東日本大震災における「フリー」の果たした大きな意義

2011-06-27 11:55:03 | コピーされるほど儲かるシステム!
もともと、ここのブログは、


コピーされるほど儲かるシステム!開発日記
http://www.mag2.com/m/0000142859.html


というメルマガのためのサイトだったんですが(いまや、その面影はまったくありません)
今日は、そのメルマガ(最近半年に1度のペースです。これから、もっと頻繁に出すかも?)
に書く、下書き(といっても、大部分コピペされると思うけど)を書いてみたいと思います。




 もし、「フリー」という概念がなかったら、東日本大震災は、もっと大きな被害を
与えていたと思います。

 「フリー」のtwitterがあったから、情報を共有できた。

 「フリー」のGoogle Mapやその他の無料で手に入る地図があったから、
   帰宅できた人も多くあったのではないでしょうか?

 「フリー」のGoogle Person Finder (消息情報)で
   人を探せたし

 「フリー」のYou TubeでNHKニュースが流されたり、
   radikoでラジオを聞けたり

 「フリー」の自治体サイトの情報をみて、いろいろと情報を得たり・・・

 いや、もっと大きく言えば、
 ブラウザで情報を得るのも、インターネットが無料(通信費を除く)だからで、

 ケータイメールの人は通信料を取られるので、実感してないかもしれないけど、
 メールだって、転送費は無料なわけです。

 莫大なフリーのおかげで、莫大な情報を得ることが出来、
 そのおかげで、みんな助かっている部分もあると思います。

 もし、今回の地震の際、これらが全て有料だったら、利用した人は限られたり、
 利用できなかったかもしれません。それによって受ける社会の損害は
 とても大きかったに違いありません。




 このように、知らず知らずのうちに、みんな「フリー」の恩恵を受けているわけです。

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メルマガについて&コメント・トラックバック中止しました

2006-12-20 00:35:01 | コピーされるほど儲かるシステム!

 メルマガ、「コピーされるほど儲かるシステム開発日記」をほんとうに久々に
12月20日に、出します。

 で、そのメルマガをみて、コメントを書きたい人へという話が1つと、

 ぜんぜん話は違いますが、このブログのコメント&トラックバック中止のお知らせです。




■メルマガを見て、コメントを書きたい人へ

 すみません。メルマガにも書いたように、メルマガの話、ちょっと方針が変わります。
 で、それに伴い、ブログについてなのですが、わけあって、以下のようにします。

●<<現在>>ここのブログは以下の話が書いてあります
(1)メルマガの感想、コメントなどをかくためのブログ
(2)その他ウィリアムのいたずらが思い付きを書くブログ
(3)シリーズものを書く


●<<今後>上記のうち、(1)をお引越しします。
つまり、ここのgooブログは
(2)その他ウィリアムのいたずらが思い付きを書くブログ
(3)シリーズものを書く
のみになり、

新しくメルマガ用のブログがgooブログ以外にできて、
(1)メルマガの感想、コメントなどをかくためのブログ
は、そこに行きます。さらに、そこに
(4)シリーズもののまとめ
という機能がくわわります。なぜか?という話と、
メルマガ用のブログ先は、次回のメルマガに書きます。

 なので、次回のメルマガまで、感想を書くのはまってくださいませ。
 で、そのメルマガで書かれたブログ先に、今回のメルマガの感想を書いて
くださいませ。




■このブログのコメント&トラックバック中止のお知らせ

 このブログのトラックバック、コメントをしていた理由は、メルマガのためですので、
 そうすると、理由がなくなったわけです。

 そこで、このブログのトラックバック、コメントを中止します。

 というのも、最近、トラックバックがすごく、あまりにもひどい(アダルト系とか)は、削除してるんですけど(保留にいったんしているので、皆さん見ることはないけど、かなり多く来ているのです)、それ以外でも、判断に悩むやつがきてて、それを載せていたら???っていう感じになってしまいました。

 なので、そんなのに時間を費やしてるのは無駄なので、もう、廃止っす(-_-)




■コメントについて

 で、コメントを廃止する理由なのですが、「答えている時間がないから」です。

 ここのブログの目的は、”開発・企画関係、研究者の人に”、多く見てもらうことです。
 (ごめんなさい。ここ、分家は一般の人を対象にしていません。
  一般の人は、本家が対象にしています。)

 でも、最近のコメントを見ると、ひょっとして、コンピューターが好きな、一般の人?っていうコメントが増えてきてしまった気がします。。。勘違いかもしれませんが、そのように読めます。

 で、そういう人たちは、多分、このブログのエントリの主題が分からないと思います。

 たとえば、この前、ここの記事にコメントを書いていた人がいたんだけど、アメリカの「動画配信会社が」著作権違反が成立するための構成要件(普通の構成要件と、条例が出ていて、変わっています)を多分知らない人が書いている??っていうように読めるわけで。。

 で、ついでにいっておくと、日本刀の話の境目の問題は、あのチーズケーキダイエットの話と同じことを主題にしてたわけなんだけど、チーズケーキダイエットは、(この話で日本刀を売る立場の)教授がシロになったよね。でも、たぶん、コメントをいただいた日本刀の話がクロになると思うような人は、なぜ、チーズケーキダイエットがシロになるかがわかんないと思うんですよ。

 なので、シロになる可能性を書いた、あの文は、さっぱり意味不明??だと思います。




 というか、それ以前に、一般の人は、今の上の文をみても???だと思う。

 で、その一般の人までフォローすると、いろいろ書かないとなんないけど、(たとえば、上記の話だと、アメリカにおける動画投稿サイトの違法性の認定と、日本の違法性の認定の違いについて、どの条例のどの条文が成立すると、どうのこうので、だからYouTubeが、あの削除ソフトを配っているわけで。。とか。。)そのレベルの説明ををいくらかいても、見る人は、へっちゃうのよ。。

 事実、そのコメントを書いた人も、見ないって書いてたし。。。ね!




 このブログは、たぶん、一般の人が読んで分かるブログではないと思います。最低でも(やさしいやつで)学部の人、普通の記事は、業界5年以上いる人向けに書いているので。。。*

 なんで、それを、一般の人がコメントくれても。。それに答えている時間が、正直もったいないし・・・かといって、何も答えないでコメント載せていると、「こいつ、なに??」ってことになるので、コメントも、廃止することにしました。

*:なので、専門の人でも、エントリによっては、分野が違うので、わかんないことも
  あると思います。

  そういうエントリは読み飛ばしてください(^^;)

  全部説明してると、すべて、シリーズものになってしまい、ウィリアムのいたずら、
  24時間ブログ書いてないといけなくなってしまうので(^-^;)




ということで、このブログに関しては、以上です
(コメント、トラックバック廃止以外に、変わったところはありません)

メルマガに関しては、次号のメルマガで、これ以外の変更点、新しいメルマガ用ブログサイトについて書きます。


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暗号鍵をメールで送るのって、危険?じゃあ、ケータイでワンタイムパスワード?

2006-11-02 09:19:11 | コピーされるほど儲かるシステム!

 暗号鍵やパスワードをメールで送ることがあると思います。
 しかし、この方法は、ある意味危険ですよね。

 まず、メールが盗聴されている場合は、意味はない。
 (暗号鍵を書いたメールも盗聴されてしまうから)
 じゃあ、メールを盗聴できないようにと、メールをS/MIMEなどで暗号化したとしても、そのメールのメーラーを覗かれるようなことがあった場合
(たとえば、OUTLOOKのウィルスで、「メールを開いたら、開いた内容を送信する」というのが、仮にできたら、メールを開いた後(=暗号を解読された後)の内容を送信されてしまうので、対処できない。

 じゃあ、バイオメトリック、指紋など。。といっても、指紋などは偽造できるそうで、
 これ、逆に偽造されてしまうと、指をかえるわけには行かない。。
 つまり、バイオメトリックは偽造されてしまうと、変えるわけには行かないから、
 逆に困る。




 というと、リスク分散ということで、

(1)添付ファイルを開くアプリごと、
   いや、ドキュメントごと、
   いや1メールごとに
 パスワードや暗号鍵を変える

(2)暗号化したものと暗号鍵を同じ方法(メールなど)で送るのでなく、
   暗号化したものと
   暗号化鍵を
 違う経路で送る

 上記の例として、ジャパンネット銀行のワンタイムパスワードがありますよね。
 ワンタイム(上記の例だと1メール相当だけど、これはメールではない)のパスワード
 にして(=(1))、そのパスワード発生器は、宅急便で送っている(=(2))。




 これを、たとえば、会社で応用するなら、

・あらかじめ、暗号鍵やパスワードを複数書いたものを、郵便や、手渡し
  (電子化しなくていいならFAXなどもあり)で送り、
・Excelにパスワード、暗号化をかけ
  (そうするとメールで送っても、Excel自体が暗号化されてるのでOK)、
・メールで送る場合は、何行目のパスワードを使うということだけ書く。
 →そうすると、メールを傍受されても、パスワードを書いたものは入手してないので
  何行目と書かれても、わからない=解除できない

 もっと、セキュリティを極めるなら、Excelにパスワードを書け、メールで送り、そのあと「メール届いた?パスワードはこれだよ!!」と、電話する。。って、おいおい、一時代前のメールかよ(昔は、「メール届いたあ?」とわざわざ電話する人がいた)




 うん、ちょっとまてよ。。。

・メールにIDがかいてある
・そのIDをケータイに入れる
・そうすると、アプリはSSLでIDとユーザー情報(電話番号)とかをサーバーに送り、
・認証されたら、暗号鍵をSSLで送り返す
・その鍵をQRで表示するなり、Felicaで読み取れるようにする

ってすれば、電話しなくても、ケータイだけで、完結する??

 って、これ、前に KeyQRやその変形(非接触で行う)でキャリア大もうけ!ナンバーポータビリティの囲い込みも!?って書いたやつと似たようなもんだね(^^;)
 でも、日本学生科学賞なら、西條さんより、下山せいらさんな、ウィリアムのいたずらなのであった。


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指紋認証はゼラチンで突破できるらしい

2006-09-18 17:38:27 | コピーされるほど儲かるシステム!

ここのブログ

指紋認証システムを突破する方法検証ムービー
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20060918_fingerprint/


によると、指紋認証はゼラチンで破れちゃうみたいです。
こまります。

パスワードは、直せますが、バイオメリトクス認証のものは直せません。
指紋認証が破られたからって、指をかえることは、普通出来ません。
手のひら静脈認証が破られたからって、手をかえることは、普通出来ません。

一度破られてしまったら、やりたいほうだいです。
その上、意識が無いときに、型をとられたら、もうおしまいです(>_<!)




以前、ブログで、


・コピーできないようにしてしまう→これが、ケータイ

・個人または端末の固有情報を取得して、その情報と、メディア(あるいはサーバー)に入っている購入者情報が一致しないと再生できないようにする


とかきましたが、個人認証が、かんたんに破られるとなると。。。
もう、コピーできないようにするしかないですよね。。。




となると、ケータイで流すというようなケース以外、結局、大掛かりなプロテクトをかけても破られてしまうわけで、それだったら、たとえば、自分の作品を流すなんていう場合は、有料にしても、プロテクトをかけないほうが、結局儲かるかもしれません。

たとえば、かりに1000円のものを、プロテクトしないと1人に売って終わり、プロテクトしたら、10人にうれるとします。

プロテクトしない場合は、1000円のもうけです。
プロテクトすれば、1万円のもうけです。

でも、プロテクトに何万もかかったら、結局赤字でプロテクトしないで1000円もらったほうがいいです。




 って考えると、コンテンツ流通は、大手レコード会社などは、プロテクトを研究するだろうけど(それでも儲かるから)個人レベルでは、お金かかるし、結局破られてしまうから、プロテクトをかけないほうが儲かるっていうことですかねえ。。



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DRM(著作権を保護するための情報)を取り除くソフトが、いろいろでてるみたい

2006-09-16 22:29:15 | コピーされるほど儲かるシステム!

最近、DRMを取り除くソフトっていうのが、いろいろでてるみたいですね。

●Windowsメディアファイル(WMV)からDRM(デジタル著作権管理-著作権を保護するための技術、データ等)を取り除くソフト
「FairUse4WM」:WMVからDRMを取り除くソフトウェア
http://www.gizmodo.jp/2006/08/fairuse4wmwmvdrm_1.html


●iTMSの曲からDRMを取り除くソフト
「myFairTunes6」:iTMSの曲からDRMを取り除く
http://www.gizmodo.jp/2006/09/myfairtunes6itmsdrm.html


 DRM情報をいれて、コピープロテクトするという発想は、それを取り除く技術ができてしまうと、だめってことですかねえ。。。

 そーなってくると、コピーできない(と思うんですけど、知らないだけかな?)ケータイの音楽配信のほうが、安全ってことですかね。




結局、買った人(あるいは端末)しか聞けないようにするには、

・コピーできないようにしてしまう→これが、ケータイ

・個人または端末の固有情報を取得して、その情報と、メディア(あるいはサーバー)に入っている購入者情報が一致しないと再生できないようにする
 →個人の場合、指紋などのバイオメトリクス認証
  端末だと、MACアドレスや、(ケータイの場合)サブスクライバID
 →メディアに購入者情報が入っている場合、これを消すと、再生できなくなる。
  特にサーバーに入っている場合、ユーザー側では手出しできない

っていう形になっちゃうんでしょうかねえ。。


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Web2.0について、メルマガだしました。

2006-06-07 23:52:28 | コピーされるほど儲かるシステム!

 そうそう、今日(7日)、久しぶりにメルマガ出しました。

 内容はWeb2.0についてとブログについての話です。
 今日の送った内容は、ここのバックナンバーのところ
http://blog.mag2.com/m/log/0000142859

にあります(今日送ったものは28号です)。

 もし、メルマガに、なんかコメントしたい場合は、この記事にコメントでもつけといてくださいませ(ま、ないと思いますけどね ^^)

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メルマガだしました&やっぱ、コピーされるほど、もーかるんじゃあ??

2006-04-20 01:37:37 | コピーされるほど儲かるシステム!

 あ、そうそう、昨日、メルマガ、久しぶりに出しました。
 内容は、画面定義書について
 てなことで、もしメルマガについて、意見やなにかあったら、ここのコメントにでも書いてくださいませ。

 で、メルマガの&このブログの題名「コピーされるほど儲かるシステム」の基本的な考え方である「ネットが流行るとCDが売れなくなるんじゃなくって、むしろ、ネットで知ってもらわないと、CDが売れないんじゃあ(^^)」という考えを支持する統計がでたそうなので、ちょっと書いておきます。

ここのニュース
ネット配信は味方?音楽ソフト生産額、7年ぶり増加
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20060417it15.htm?from=top

CDが7年ぶりに生産増加したんだそーです。
そのニュースによると(以下斜体は、上記ニュースより引用)

 CDやDVDなどの音楽ソフトの生産額が、2005年度は前年度比4%増の4313億円と、7年ぶりに増加に転じたことが17日、日本レコード協会(加盟42社)の調べで分かった。

 生産数量も9%増の3億6735万枚と2年ぶりに増加し、ネット配信が普及すれば音楽ソフトは売れなくなるという業界の“定説”が崩れた形だ。

 日本レコード協会は「携帯電話などを通じた音楽のネット配信が普及したことで、利用者がアーティストの他の曲や歌詞カード、ジャケットを求めてCDなどを購入した」と分析。「今後もネット配信の拡大とともに生産額は増加する」と強気の見方をしている。


 ほらー。やっぱそーじゃん(^^)

 エイベックスもCD売り上げが落ちている説明、CD自体が不振みたいないいかたでごまかすけど、はっきりみとめるべきだね。「いやー、売れてる歌手がいないからさあ。。でも、ここ最近は、倖田來未で売れてるのでCDもあーっぷ(だろーな多分)。でも、倖田來未以外は(^^;)」って


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画面定義書でお客さんと了解をとることが多いが、問題もある。

2006-01-09 15:53:39 | コピーされるほど儲かるシステム!

 画面設計書の話でとりこぼしたこと。

 画面設計書でお客さんとの了解を取ることはおおい。
 なぜなら、一番わかりやすいから。
 ファイル構造をお客さんに見せても???だし
 ブログラムの分割やインターフェースなども、(それで確認が取れればいいんだけど)実際にはお客さんはみてもよくわかんない。
 そこで、画面定義書で確認をとることが多い。

 しかし、画面というのは、開発上、よく変わることがおおい。
 インターフェースを突き詰めていくうちに、入力項目がたらないとなったら、画面をなおすしかない。いままで1対1だと思っていたら、1対多の関係だとか言ったら、その多のなかのどれを選ぶかの一覧画面が追加される。
 などなどなどなど。。

 なので、画面が変わっても、局所的に修正が入るように、プログラム上は作る(たとえが画面全体項目をハッシュマップにいれ、その値をとりだす。そうすると、画面の項目が増えたり減ったりしても、ハッシュマップの要素が変わるだけなので、引数上は影響ない)。
 しかし、早い段階で画面設計を出してしまうと、お客さんに、その画面で承認をとっているので、大幅な画面変更は、再承認を取ってもらわないといけなくなり、たいへん、っていうことになる。




 なんていうくらいなら、まだいいんだけど、問題は、

・画面設計が開発初期の段階でおわってしまい
・そこで、お客さんにみせたら
・お客さんが、「ユーザーインターフェースを」大幅に変更させろという指示が来た場合

 お客さんは、スタイルガイドを無視したような要望を来ることがおおい。
 そうすると、その部分は作りこみとなる。
 こういう場合、イベントを駆使して作りこむため、ここに、優秀なSEさんなどをつぎ込まないといけなくなると、さあたいへん。
 本来のシステム設計がすすまなくなる。

 っていうことで、画面の設計をいかに工数かけなくてすむようにするのかが、ある意味課題になったりする。お客さんはユーザーインターフェースがカイゼンされると、自分の仕事がはかどると思うため(かならずしもそうではない)、無茶な要求をすることが多い。
 もちろん、お客さんの会社の上の人間は、そんな要求は関係ない(そんなこというやつは、首切ればいいから)。いかに安くあげるかが重要である(ただし、お客さんの会社のコンシューマ向けのシステムをつくる場合は別。GUIは重要)。まあ、その結果が誤入力(誤発注?)を招くわけなのだが。。。

 でも、お客さんの上の人は、だからといって、現場の要求をとめることはしない。あわよくば、要望を安い値段で入れて欲しいと思っている。とうぜん、そういうことを何度も繰り返せば、ウィリアムのいたずらのような下請けは、離れていく。

 しかし、そんなこたーかんけーねー。安く仕上げて、そのあと、構造に問題があったら、システム屋さんをたたいて、社会的責任のある会社なら、国になきつけばいいのだ。そうしたら、システム開発会社は問題になっても、安く買い叩いた(それが原因なのだが)発注もとのお客さんは、同情されこそすれ、自分たちが悪く言われる可能性は0%だあああ

(と、いいきれる理由は。。。最近のニュースや国会の動きをみてるとわかるよね)




 と、下手なタイミングで出すと、この問題が起こるので、ほかのやつもそうだけど、どのタイミングで発注側と画面の同意をとるかっていうのは、結構難しかったりしたりする。
 たいていは、どう転んでも、大丈夫になってからとるのがいいんだけど、そーいうのがわかんないSEやプロマネが1人いるだけで、周りが大変だったりする。。

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