さて、前にプロセス指向とオブジェクト指向の話を書きました。
プロセス指向、構造化分析とその後のDOAにより、DFDからER図に落とし込むという手法で、システム開発手法は、一応完結しました。
この手法にのっとり、全社的な会社業務をトップダウンに分析していく1つの方法論が、(もともとは政府調達のために出来たから、関係ないけど)EAといえると思います。
そして、EAは電子政府、e-Japanに採用され、今に至っています
(電子政府のEAにおいては、一部クラス図は表れるが、それはERの代用であり、後述するクラス図の目的とは違う)。
この手法は、会社や政府の業務をトップダウンに分析していきます。したがって、最終的には、こまかな業務にブレイクダウンされ、それをシステム化していきます。いわば役所なり会社なりのトップから下へおりていく、会社(電子政府の場合、役人)の視点からの業務分析といえます。
オブジェクト指向の場合、このERのデータとアクティビティ図、ユースケース図からきたユースケースを、クラス図にまとめます。そしてそのクラスは、オブジェクトであるモノという実体から派生させて考えたものです。つまり、現実にあるモノの視点で業務が再統合されます。
たとえば、電子政府をオブジェクト指向で分析した場合を考えると、各役所で出てきた業務に対し、対象が、国民(市民?)の業務と必要なデータをもう一度、クラス図上で、まとめなおします。つまり、クラス図に書くとき、国民とか自治体とか、利用者の視点でもう一度まとめなおすことが出来ます。
そこで必要なメソッドが抜けていたり、ダブっていたりしたら気がつきます。
しかし、EAには、クラス図を、そのような形(利用者からの見直しのカタチ)で利用することはないわけで。。。
はたして、設計的に、そのようなやり方で、利用者の視点でモノを見てるんでしょうか。。
役人の視点から見てシステム化するだけなら、単に利用者は、システムに振り回されて、より不便になるような気がする。