福島第一原発事故の危険性について、はじめゴール指向で考えてうまく行かなかったので、
HAZOP/FMECAで導出することを考えて見ます。
手順としては、以下のとおり
・抽象的なものが出てきた場合、まず、それらの構成要素を考える
・それをインスタンス化(具体化)する
・それらの具体物の問題点をHAZOPを使って考える
・そこで挙がった問題点を、FMECAで評価する
・その結果、問題となった事項を、どうするか、ゴールを考える
・ゴール指向の図にまとめる。
そして
前回は、
「抽象的なものが出てきた場合、まず、それらの構成要素を考える」ということで、原発の構成要素を
考えました。こんなかんじです。
原発
ヒト
社員
所長
職員
非社員
作業員
モノ
材料
水
燃料
電気
施設
原子炉建屋
原子炉格納容器
燃料交換機
燃料貯蔵プール
原子炉圧力容器
制御棒
燃料集合体
燃料被覆管
燃料ペレット
原子炉補助建屋
放射性廃棄物処理設備
中央制御室
タービン建屋
蒸気タービン
タービン発電機
変圧器
送電線
非常時発電機
固体廃棄物貯蔵庫
取水口
排水口
生産物
電気
カネ
情報
前回は、「施設」についてよく判らなかったので省略しましたが、
Wikipediaの「原子力発電」の「施設構成」に載っていましたので、つけたしておきました。
これで今問題になっている、「非常時発電機」や「原子炉格納容器」などの言葉が出てきました。
あとはここから問題点を抽出すれば、よさそうです。
ただ、問題点を洗い出したり、評価する前に、具体化(インスタンス化)します。
なぜなら、具体化したものによっては、問題のなり方などが違うからです。
事故を起こしている福島第一原発の作業員の問題と
まだ事故を起こしていない原発の作業員の問題は、
かなり差があると思われます。そんなかんじです。
なので、具体化は
・何種類かのモノがあって
・分けることに意味がある(取替え不可)のものについて
具体的に分けて考えます。
そうすると、個々の部品は取り替え可能なので、それは問題になりません。
とすると、まず、東京電力の原発で考えると
柏崎刈羽
福島第一
福島第二
東通
の原子力発電所にわかれます。さらに、建物関して(一号機、二号機・・・)考えると、
福島第一の1号機と3号機と6号機では、状態(とまっているかどうか)燃料(MOX?)等、
いろいろと違いがありそうなので、これも分けておいたほうがよさそう
ということで、
柏崎刈羽
福島第一
1号機
2号機
3号機
4号機
5号機
6号機
福島第二
東通
ということになります(福島第一以外は省略していますが、それ以外も、もちろん分かれる)
そして、それぞれに、前回作成した構成要素があるわけです。
柏崎刈羽:原発
:
:
福島第一:原発
1号機:原子炉建屋
原子炉格納容器
燃料交換機
燃料貯蔵プール
原子炉圧力容器
:
:
2号機:原子炉建屋
:
3号機:原子炉建屋
:
:
福島第二:原発
:
東通:原発
:
これにより、問題の箇所
福島第一:原発
非常時発電機
は、出てきました(省略されているけど)
次回は、HAZOPを行い、問題点を抽出します。