前に、↓の記事を書いたけど、
その時、「別の機会に書く」と書いたことについて、今日は書いてみたいと思います。
外国語を学ぶということを、体系的に書くと、こんな感じになるんじゃないかと思う(個人的見解です)
・・・みにくいが、ま、いいか
大きく分けると、外国語の学び方は2通りある。
(1)外国語を外国語のまま(日本語を介さずに)理解する
(2)外国語を日本語に直す、日本語を外国語に直すことにより外国語を扱う
社会に出ると、(1)だけで結構やっていけるけど、学校では(2)を中心に行う。昔は、(2)はどこの大学を受験するのであっても必要だったけど、(1)は難関校などでしか必要なかった。今はどうなのかな・・・
TOEIC受験は、(1)しか必要ない(一般に社会人は(1)しか必要ない)
■(1)外国語を外国語のまま(日本語を介さずに)理解する
外国語を使う場合、2つのレベルがある
・日常会話レベル。
日常会話では、複雑な文はしゃべらない。基本的な会話は限られているので、朝から晩まで使う文をシチュエーションごとに学んでいってしまえば、一通りの外国語が、日常生活に困らずに流ちょうにしゃべれる。
この状態が完璧にできれば、他の人から見ると、英語ペラペラに見える。
YouTubeで英語が短期間でできるというのは、この状態に持っていく話のこと。中学英語で行う。
・文型を中心に読み書きするレベル
文型によって、「どの言葉が、どこにかかっているか」を明確に理解できるレベル。英語の場合は主語、述語、目的語、補語、修飾語の5つの要素があり、このうち、主語、述語、目的語、補語で5つの文型を作り出し、その文型を構成する各要素や文全体に対して、修飾語が修飾する。この構造をわかって文が理解できれば、複雑な文章でも、難しい文章でも読みこなすことができる(論文とか、小説とかでも)。
高校から、これを行う。この上に多読とか専門的な文章の読解などが続いていく(あとで説明する外国語を日本語で置き換えながら多読するのは、相当の困難を生じる)
ちなみに、構文は英語と漢文で異なる。そもそも、中国語は構成要素が5つではないし、補語の意味が異なり、漢文ではSVCOという構文が出てきたりする。
っていう、文型が言語によって異なるということを知る意味でも、漢文は必要。
■(2)外国語を日本語に直す、日本語を外国語に直すことにより外国語を扱う
↑の勉強法は時間がかかる。なので、手っ取り早いのは、
こういう文が来たら、
こういう単語が来たら、
こう訳せ!!
というルールを覚えていけば(つまりマニュアル)、
そのルールが出てきた範囲内であれば、訳せる。
このルールを、英語では構文といい、漢文では句法という。
この構文、句法を見抜いて、その形通りに訳すというのが、
昔の英語、漢文(漢文はいまでもそうか)の勉強法だった。
そして、英語の構文と漢文の句法は、おなじような機能がある
(否定文、使役文、受け身文などが英語構文にも漢文句法にもある)
漢文を勉強することで、英語構文との比較ができるようになり、
奥行きが広がる。そのために漢文は必要。
英語の場合は単語を知らないと、まったくわからないので、
漢文のほうが、とっつきやすいかも。漢字、なんとなく意味わかるから・・・
なお、古文も同じような感じなんだけど、
英語や漢文が、語順が変わるような構文(句法)があるのに対し、
古文は日本語なので(日本語は昔も構文は変わっていないので)
そこまでの大きな変化はなく、助詞・助動詞を的確に扱えるかが中心になる。
この「助詞・助動詞を的確に扱えるか」は古文で一番養える力だけど、漢文、英語でも重要な力。
これらの勉強においては、ルール(構文・句法)を見抜き、それを「正確に」置き換えることが重要。正しく置き換えると、点が来る仕組みになっている(上記(1)の勉強では、そこまでの正確さは求められていない)
■単語学習の違い
(1)も(2)もどっちも単語学習は必要なんだけど、意味が違う
(1)は単語をその外国語のまま理解する(具体的にはイメージで理解する)
(2)の場合、対応する日本語の単語を、いったんは正確に覚える(場合により多少アレンジはするが)
英英辞典を引くとよいというのは(1)の勉強法のこと。つまり、難関校の場合、その勉強意味あるけど、(2)しか出ないような学校を受験するなら、その勉強は受験勉強としては非効率になる。
■大学受験の範囲
難関校でなれば(2)の範囲から出題されるのかなあ・・・今でも
難関校は(1)も出題されると思う。
社会に出ると(1)しか求められない。
実は、このちがい、簿記にもある。今度また書くかも・・・