令和3年2月12日(金)
蕗の薹
蕗はキク科の多年草で、山野の其処ここに自生する。
辺りが未だ浅き雪の間、土手などに萌黄色の花茎を
擡げる。
これが蕗の薹で大きな苞に包まれ、さながら早春の
妖精を思わせる風姿である。
花の開かぬうちに摘み取った蕗の薹は、蕗味噌や、
吸い物、天婦羅などにして色香、ほろ苦さを賞味する。
名古屋近郊の東谷山フルーツパークでは、この時期に
蕗の薹が見られる。
東谷山の蕗の薹、
春闌ける頃に、盛りを過ぎた蕗の薹は30cmほどに
伸び、「蕗のじい」「蕗のしゅうとめ」等と呼ばれる。
これは、花茎が伸びすぎて固くなり、食の時期を過ぎ
てしまったものを、人間の「爺」「姑」(しゅうとめ)
に例えて、年を取り盛りを過ぎた事を揶揄したもの。
蕗の爺
蕗の姑
※遊民ヤギ爺ブログ:「蕗のじい、蕗のしゅうとめ」
(令和2年3月13日記述)を参照下さい。
今日の1句
早晨の未だ夢心地蕗の薹 ヤギ爺
(早晨:そうしん、朝の早いこと)