令和4年9月20日(火)
芒 : 薄、萱
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イネ科の大型多年草。日当たりの良い山野至る所に自生する。
屋根を葺くのに使用したため萱(カヤ)ともいう。
秋、稈頭(かんとう)に中軸から多数の枝を広げ、黄褐色か
紫褐色の花穂を出す。
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花穂の長さは15~40cm位で,尾花と呼ばれる秋の七草の
一つである。山野に一叢或いは野原状に群生する。
細長い葉は刃のように鋭くて指が切れる程である。
風が吹くと一斉に靡く → 枯尾花(獣の尾に似るので尾花)
「万葉集」八巻に、山上憶良が秋の七草の一つとして、
「秋の野に咲きたる花を、指折りかき数ふれば七草の花」と
詠んでいる。
尾花は黄褐色・紫褐色から色褪せて、終いには白色となる。
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秋風になびく薄の景色には日本画的な独特の淋しさの風情
があるとされる。
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秋、月見には団子と伴に欠かせないのは「すすき」である。
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古来よくいわれる「まそはのすすき」は褐色の芒で、穂の
特に長いのをいうようである。
薄は実用的には「屋根ふき」に使われ、そのための薄の生
息地を「萱場」という。
屋根を葺く材料として、薄、刈萱、白茅、萩などが主原料
として用いる。萱の名は刈り屋根の言葉が詰まったもの。
今も、合掌造り集落が残る飛騨地方に萱場は欠かせない。
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徳川園、茶室前
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東山植物園、奥池
今日の1句
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嵐過ぐ河原の芒抗はず ヤギ爺
※抗ふ : あらがう、抵抗する。