日々改善

今日の問題を明日に残さない!問題解決を図って行く様をリアルに描写していきます。経営コンサルの視点で物事を見ていきます。

「良いよそれくらい」って言うから・・・

2008-04-15 | 他人のフリ見て我が身を正す
懐の大きさ
人間の大きさを見せようと
ついつい言ってしまう言葉があります。

「良いよ、その位・・・」この言葉です。
しかし、本当にこの言葉は人間の大きさを表す言葉なのでしょうか?
時には相手を駄目にしてしまう一言かもしれません。

先日こんなことがありました。
お客様に納品した製品に不良品が見つかりました。
どうも上司(部長)が別件で現場から納品前に相談を受けていた案件だったようです。

「すみません。ここを失敗してしまったんですけれど・・・。」
「良いよ、その位許容範囲だよ。」
「本当に良いんですか?」
「良いよ、もう時間も無いし兎に角送ろう」
そんなことが何度か続いていたようでした。

結果、「これ位なら上司(部長)がOKを言う」という許容範囲を
現場が作ってしまったようでした。
しかし、主観に左右される「これ位」はどんどんその幅を大きくしてしまいます。
そのうち、上司への確認無しに検品が行われていったようです。

ある日の事
取引先担当者から連絡が入りました。
勿論、製造部長にです。
「最近お宅の製品の品質が悪くなっている。このままだと取引は続けられない」
ほとんど死刑宣告に近い内容です。
慌てた上司は現場を確認に行きましたが
現場ではとんでもない検品が行われていました。
「多少の事は罷(まか)り通る」という認識での検品です。

その結果、下請企業への品質管理要請や自社内での検品体制の見直し
勿論元請けメーカーへの対策の実施の約束など
多くの費用が嵩む事になりました。

「良いよ、それ位・・・」
使いたくは無い言葉です。


コメント
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