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押し寄せる静かな怒り『母と暮らせば』

2016年01月08日 | 雑記

去年から気になっていた映画を観た。原爆で死んだ息子が母の元に亡霊として現れる。母との会話を通して回想する生前の日々、そこには笑顔があり、ちょっとしたケンカがあって、それでも楽しい日常の暮らしがあった。そうした小さな幸せが、一瞬の光りによって断ち切られてしまった。そして医大の恩師も、兄は補給も無い地獄の戦場で、二人の周りに拡がるいくつもの哀しみ。声高に叫ぶ戦争反対ではなく、静かな怒りが画面から押し寄せてくる。昨年9月19日に強行可決した戦争法、主導した安倍首相が元旦に観た映画は『海難1890』という。トルコとの友好映画も良いが、少し立ち止まってこの映画も観てもらったらどうだろうか。