今年もスズランが咲き始めた。郷里の母が持参して庭の片隅に植えたのは平成になるか、ならないころ。その意味で言えば、今さかんに報じられている”平成とともに”この花も生きてきたわけだ。名のとおり鈴のような花と爽やかな香りは初夏の北海道を思い出させてくれる。今は分からないが、街はずれの森に入ると木陰に結構咲いていた。故郷を忘れないように、との思いだったのか、それとも。ひとこと聞いておけばよかったと思う反面、照れ笑いして答えない姿も想像する。小さな庭には、ほかの花も咲いて賑やかに。朝ドラの舞台にもなっている十勝も桜が開花、花々が咲き誇る季節が到来だ。