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戦後80年の今年、多く詳しく知る『日ソ戦争』

2025年01月22日 | 読書

太平洋戦争末期の1945年8月8日から9月上旬までの日本とソ連との戦争。終戦の日とする8月15日を過ぎても満州・朝鮮半島や南樺太・千島列島においては消えることのなかった戦火と戦争被害。民間人含む多くの戦争犠牲者を生み続けた。何故に終戦間際に戦争は始まったのか、ソ連軍の侵攻と激戦、避難住民の苦難の実情とその背景など、多くを詳しく知る。著者は日本敗戦の<最後のひと押し>だけでなく、北方領土や朝鮮半島の分断など今につながる<戦後を見据えた戦争>だったと。米ソの思惑がからんだ日本の分割占領案のやり取りに思わず目が。米ソ共同統治を否定されたソ連は分割占領を画策、要求したのは郷里の北海道。最後までこだわり、北海道北半分の統治(釧路から留萌までを結ぶ線の北側)も消滅したことに今さらながら安堵。一方、明確な線引きがされなかった千島列島の今が北方領土問題という経緯に解決の難しさも実感。読み終えて思うことは、この戦いの終結日を真の終戦の日とすべきではないかとも。

          

 



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